ロックアウト スポーツ界におけるロックアウト

ロックアウト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 15:56 UTC 版)

スポーツ界におけるロックアウト

  • NPB
    • 2004年プロ野球再編問題での選手会ストライキに対してロックアウトを行うか否かで一部の球団経営者の判断が二転三転とする気配を見せた。この場合のロックアウト対象設備は球場、および練習施設・合宿所・ロッカーなどの球団施設が該当するため、選手はこれらの施設に入場できない、あるいは使用の都度、使用料を請求されることとなる。これはメジャーリーグベースボール(MLB)におけるロックアウトに倣ってのものである。しかし、結果的にこのロックアウトは行われなかった。
  • MLB[6]
    • これまで最低給与額を巡って1973年2月8日から25日、フリーエージェント(FA)制度の導入を巡って1976年3月1日から17日、年金基金の拠出額を巡って1990年2月16日から3月18日までと3度決行されているが、いずれもレギュラーシーズンの試合には影響しなかった。
    • 2021年12月2日から26年ぶりに新労使協定が決裂したため、31年ぶりにロックアウトが決行された[7]。その影響で2022年の開幕が3月31日から4月7日へ後ろ倒しされた。
  • NHL
    • 2004年、オーナー側がサラリーキャップ制度を導入しようとしたことに対してNHL選手会が反発したため、オーナー陣は9月16日からロックアウトを決行した。ロックアウトでは試合会場は閉鎖されるためプレーは行えないため欧州リーグに移籍する選手などが続出した。その後も交渉は継続されるも決裂が続き、最終的に2004年-2005年シーズンで予定されていた全試合(レギュラーシーズン、プレーオフ、スタンレー・カップの合計1230試合)が中止された。
    • 2012年9月16日、新労使協定締結を目指していたオーナー側と選手側の交渉が決裂し、オーナー側がロックアウトに踏み切った[8]。その後も交渉は難航し、同年11月23日には10月11日の開幕から12月14日までに予定されている公式戦全試合(計422試合)と、2013年1月27日のオールスター戦の中止が発表された[9]。その後2013年1月12日にロックアウトは終結し、1月19日より開幕した。
  • NFL
    • 2011年3月12日、NFL選手会とオーナー側の労使協定が決裂したため、オーナー側がロックアウトを決行した[10]。ただしこのロックアウトは、労使交渉の妥結に伴い同年7月25日に解除され、シーズンへの影響はなかった。
    • 2012年、NFL審判組合とNFLの労使交渉が難航。正規の審判をロックアウトした状態でシーズンに入ったため開幕から第3週まで代替審判が試合を裁いた[11]
  • NBA
    • 1998-1999シーズンはロックアウト解除が越年し、シーズン開幕が1999年2月5日までずれ込み、NBAオールスターゲームも中止された。
    • 2011-2012シーズンも、2011年7月1日に選手会とオーナー側での収益配分の割合を巡る交渉が紛糾し、13年振りにロックアウトに突入した[12]。その後も交渉は難航し、プレシーズンゲームは全て中止となった他、同年10月10日には11月1日の開幕予定を2週間遅らせ、その間の試合は全て中止とすることが決定[13]。最終的に同年11月25日にようやく労使交渉が妥結しロックアウトが解除されたが、シーズン開幕が同年12月25日までずれ込むなど、シーズンに大きく影響が出た。

  1. ^ 丸島水門製作所事件。1975年(昭和50年)4月25日最高裁第三小法廷判決。『最高裁判所民事判例集』 29巻4号、481頁。
  2. ^ 賃金請求上告事件(丸島水門製作所事件) - 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 データベース
  3. ^ 中窪裕也、野田進、和田肇 『労働法の世界』 6版、有斐閣、2005年、347頁。
  4. ^ a b c d e 昭和41年5月23日労働省労政局労働法規課長通知 (23 May 1966). 労働組合によつて労調法三七条の通知がなされている争議行為に対抗して行うロック・アウトの予告 (Report). 厚生労働省. 2017年5月28日閲覧一 労調法第三十七条は、公益事業に関する事件につき関係当事者が争議行為をするには、その争議行為をしようとする日の少なくとも十日前までに、労働委員会及び労働大臣又は都道府県知事にその旨を通知しなければならない旨を規定しているが、同条にいう「関係当事者」には使用者が含まれること及び「争議行為」には使用者が行なうロックアウトが含まれること(同法七条参照)は、疑問の余地がない。したがつて、使用者がロックアウトを行なう場合には、同条の通知を必要とする。
  5. ^ 学園紛争の嵐、その後の改革 No.13 - 上智大学” (PDF). 上智大学創立100周年. 2016年3月31日閲覧。
  6. ^ Labor Pains[リンク切れ] Sportsillustrated.cnn.com
  7. ^ MLBがロックアウト突入、新たな労使協定で合意できず”. Bloomberg (2021年12月2日). 2023年12月27日閲覧。
  8. ^ “NHLがロックアウト突入=収益配分で労使対立-アイスホッケー”. 時事ドットコム. (2012年9月16日). http://www.jiji.com/jc/zc?k=201209/2012091600104 2012年11月26日閲覧。 
  9. ^ “来月14日まで全戦中止=NHL”. 時事ドットコム. (2012年11月24日). http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2012112400137 2012年11月26日閲覧。 
  10. ^ “NFL、労使交渉決裂でロックアウト突入へ”. NFLJapan.com. (2011年3月13日). http://nfljapan.com/headlines/20322.html 2012年11月26日閲覧。 
  11. ^ “NFL暫定合意…ロックアウト解除、正規審判が復帰へ”. Sponichi Annex (スポーツニッポン). (2012年9月28日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2012/09/28/kiji/K20120928004207620.html 2012年11月26日閲覧。 
  12. ^ “NBA、13年ぶりにロックアウト突入”. NBA日本語公式サイト. (2011年7月1日). http://www.nba.co.jp/news/11-7-1/4085/ 2012年11月26日閲覧。 
  13. ^ “開幕から2週間の中止が決定”. NBA日本語公式サイト. (2011年10月11日). http://www.nba.co.jp/news/11-10-11/4503/ 2012年11月26日閲覧。 


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