レンドリース法 レンドリース法の概要

レンドリース法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/03 01:40 UTC 版)

イギリスと中国に援助を与えるレンドリース法案に署名するフランクリン・ルーズベルト大統領

1939年9月第二次世界大戦勃発から18ヵ月経過した1941年3月に開始された。総額501億USドル2007年価値に換算してほぼ7,000億ドル)の物資が供給され、そのうち314億ドルがイギリスへ、113億ドルがソビエト連邦へ、32億ドルがフランスへ、16億ドルが中国へ提供された。

逆レンドリース(Reverse Lend Lease)は、航空基地を提供するなど、アメリカに対するサービスで構成されている。額にして78億ドル相当で、そのうち68億ドルはイギリスとイギリス連邦諸国によって提供された。貸与条件には、貸与した物資は「返却もしくは破壊されるまで」使用できるとされていたが、実際に返却にいたった物資はごくわずかであり、ほとんどは戦争中に破壊された。レンドリース措置の終了後に到着した物資については、以降の物資については、イギリスに対して大幅に値引きされた10億7500万ポンドで、アメリカからの長期融資により売却された。カナダも同様のプログラムで47億ドル相当の物資をイギリスとソビエト連邦に提供したが、代金は支払われなかった[1]


注釈

  1. ^ 供与対象とされたのは第一次世界大戦中及び第一次大戦終結後に建造された、俗に「平甲板型」と呼ばれるコールドウェル級 / ウィックス級 / クレムソン級の3種類である。イギリス海軍及びカナダ海軍では「タウン級駆逐艦」と命名されて運用されており、一部は脱出したオランダやノルウェーの海軍軍人が乗り組んだり、ソ連に再貸与されている。
  2. ^ The Ukraine Democracy Defense Lend-Lease Act of 2022
  3. ^ この日は旧ソ連による「対独戦勝記念日」である

出典

  1. ^ Leo T. Crowley, "Lend Lease" in Walter Yust, ed. 10 Eventful Years (1947)1:520, 2, pp. 858–860.
  2. ^ Weeks, Albert L. Russia's Life-Saver: Lend-Lease Aid to the U.S.S.R. in World War II, p. 24.
  3. ^ "Everett Dirksen: Current Biography 1941." Time Magazine, 17 February 1942, pp. 227, 260–265.
  4. ^ Weiss 1996, p. 220.
  5. ^ Рельсовые истории. Неизвестное об известном.”. izmerov.narod.ru. 2022年8月20日閲覧。
  6. ^ Kotelnokov B.P., 'Using Anglo-American Aviation Equipment in USSR during WWII and its impact on Soviet Aviation Development', July 30, 1993 report reprinted in "Iz Istorii Aviatsii i Kosmonavtiki', IIET RAN, Moscow, 1994, Issue 65, p. 58. http://www.aviation.ru/articles/land-lease.html#b8 を参照
  7. ^ http://www.olive-drab.com/od_mvg_www_dodge.php3http://www.broadwaymusicco.com/stage2.htm を参照
  8. ^ Kindleberger 1984, p. 415.
  9. ^ Construction Work in the Pacific
  10. ^ Andrew Desiderio. “In the fight against Putin, Senate unanimously approves measure that once helped beat Hitler” (英語). POLITICO. 2022年4月7日閲覧。
  11. ^ Cornyn, John (2022年4月6日). “S.3522 - 117th Congress (2021-2022): Ukraine Democracy Defense Lend-Lease Act of 2022”. www.congress.gov. 2022年4月7日閲覧。
  12. ^ ウクライナなどへの「武器貸与法」成立へ、米国 第2次大戦で威力(朝日新聞デジタル)”. Yahoo!ニュース. 2022年4月29日閲覧。
  13. ^ ウクライナ支援強化へ米で「武器貸与法」成立…バイデン氏が署名、武器貸与が迅速に(読売新聞オンライン)”. Yahoo!ニュース. 2022年5月10日閲覧。


「レンドリース法」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「レンドリース法」の関連用語

レンドリース法のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



レンドリース法のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのレンドリース法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS