ラムセス2世
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/04 07:38 UTC 版)
概要
![](https://weblio.hs.llnwd.net/e7/redirect?dictCode=WKPJA&url=https%3A%2F%2Fupload.wikimedia.org%2Fwikipedia%2Fcommons%2Fthumb%2Fc%2Fcc%2FRamses_II_at_Kadesh.jpg%2F220px-Ramses_II_at_Kadesh.jpg)
その治世において、エジプトはリビュア・ヌビア・パレスチナに勢力を伸張した。紀元前1286年頃、総勢約2万の兵を率いてメソポタミアへの親征を開始し、カデシュの戦いを行った。その他にも多数の遠征をし強権的な外交戦略を展開した。
ラムセスという誕生名は、「ラーは彼に生を与えた者」という意味の「ra-mes-sw」のギリシア語読みである。なお、ラムセス3世以降の同名を称する第20王朝のファラオとの血縁関係は無いとされる。即位名はウセルマアトラー・セテプエンラー(User maat Ra-Setep en Ra)。これは「ラーのマアト(正義、真理、宇宙の秩序などの意)は力強い。(彼は)ラーに選ばれし者」を意味し、これをギリシャ語化した「オジマンディアス(コイネー:Οσυμανδύας、Osymandýas)」の名でも知られる。
年代には諸説あるが、24歳で即位し、66年間統治し、90歳で没したとされる。その間、王妃ネフェルタリのほか、何人もの王妃や側室との間に、賢者として名高いカエムワセト、後継者となるメルエンプタハなど111人の息子と69人の娘[要出典]を設け、娘の中には父親であるラムセス2世と親子婚を行った者もいる。もっとも、この大半は養子であり、王の息子の称号を与えられただけだという説もある。しかし、非常に大柄(約180cm)で、在位期間も他のファラオ達よりも長く、妃の数も多かったことが伝わっているラムセス2世が多くの子を残さなかったとは考えにくく、彼らは王の実子であると考える説もある。
注釈
出典
- ^ a b Tyldesley 2001, p. xxiv.
- ^ a b Clayton 1994, p. 146.
- ^ 吉村作治 『古代エジプト女王伝』 新潮選書、1983年、p. 131
- ^ a b 笈川 2014, p. 228.
- ^ 笈川 2014, p. 223.
- ^ 笈川 2014, p. 227.
- ^ Manley, Bill (1995), "The Penguin Historical Atlas of Ancient Egypt" (Penguin, Harmondsworth)
- ^ Farnsworth, Clyde H. (1976年9月28日). “Paris Mounts Honor Guard For a Mummy”. New York Times: p. 5 2019年10月31日閲覧。
- ^ Stephanie Pain. “Ramesses rides again”. New Scientist. 2014年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月13日閲覧。
- ^ “Was the great Pharaoh Ramesses II a true redhead?”. The University of Manchester (2010年2月3日). 2020年9月12日閲覧。
- ^ Karen Gardiner (2018年10月31日). “ミイラやネコも? パスポートの意外なトリビア”. natgeo.nikkeibp.co.jp. 2020年9月12日閲覧。
- ^ “In 1974, the Mummy of Pharaoh Ramesses II Was Issued a Valid Egyptian Passport So That He Could Fly to Paris!” (英語). 2020年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月14日閲覧。
- ^ “Podcasts - Ramses II. erhielt 1974 einen ägyptischen Reisepass”. webcache.googleusercontent.com. 2020年2月19日閲覧。
- ^ a b “In 1974, the Mummy of Pharaoh Ramesses II Was Issued a Valid Egyptian Passport So That He Could Fly to Paris!” (英語). 2020年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月14日閲覧。
- ^ a b “三千年前の「高貴な女性」の墓、早大チームがエジプトで発掘”. AFP通信. (2009年3月4日) 2011年2月15日閲覧。
- ^ 岡沢秋. “新王国時代 第19王朝 ラメセス2世”. 無限∞空間. 2008年9月23日閲覧。
- ^ “(4416) Ramses = 1979 TP1 = 1981 EX47 = 4530 P-L = PLS4530”. MPC. 2021年10月8日閲覧。
固有名詞の分類
- ラムセス2世のページへのリンク