モノイド環 添加

モノイド環

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/12 08:26 UTC 版)

添加

添加 (augmentation) とは次で定義される環準同型 η: R[G] → R である:

η添加イデアル (augmentation ideal) と呼ばれる。これは自由 R 加群で、すべての 1 ≠ gG に対する 1 − g からなる基底を持つ。

一般化

  • G半群であれば、同じ構成により半群環 (semigroup ring) R[G] が生じる。モノイド環は必ず単位的となるが、半群環は(半群に単位元の存在が必ずしも言えないから)そうでない。

A は環、G全順序群、すなわち α < β かつ γ < δ ならば αγ < βδ を満たす群とするとき、

S(G,A) := {f: GA | supp(f) が整列集合}

と置けば、S(G,A) は畳み込み積を乗法、成分ごとの和を加法として環を成す。Aのとき S(G,A)可除環になる。例えば G = Z を整数の通常の大小関係を順序とする全順序群とすれば、得られる環 S(Z,A)A-係数形式ローラン級数環である。


  1. ^ ここで gG において rR, それ以外のとき 0 (= 0R) となる写像 φ ∈ R[G]φ = rg = rg のように書くものとすれば、上記の形式和としての定義がその演算をも含めて回復される。例えば r, sR, g, hG に対して (rg)(sh) = (rs)⋅(gh) などが確認できる。
  2. ^ より厳密には、x = ∑grgg および φ: GR に対して、内積 (x, φ) := ∑grgφ(g) ∈ R に関する意味で、形式和の集合 R[G] と写像空間 RG は「双対」の関係にある。


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