ポーラ美術館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 22:48 UTC 版)
沿革・コレクション
ポーラ化粧品で知られるポーラ創業家2代目であった鈴木常司が数十年にわたって収集した美術品約9500点を展示するため、「箱根と自然と美術の共生」のコンセプトのもと、2002年9月に開館した[1]。現在の収蔵作品数は約10,000点。
鈴木常司が1950年代後半から40数年かけて集めたコレクションは、西洋絵画、日本の洋画、日本画、版画、彫刻、東洋陶磁、日本の近現代陶芸、ガラス工芸、化粧道具などを含む。収集品の中核を成すのは19世紀以降の西洋絵画および近代日本絵画で、5つある展示室のうち3室がこれらの絵画にあてられている。残り2つの展示室のうち2室は東洋陶磁、ガラス工芸、化粧道具の展示にあてられている。
西洋絵画のコレクションには、モネ、ルノワール、セザンヌ、ファン・ゴッホ、ピカソなどの作品を含む。常設展示のほか、各種の企画展示、講演会、ギャラリートークなどの普及活動を行っている[4]。
大日本印刷(DNP)子会社と協力して2018年より、所蔵作品の画像データ貸し出しを行っている[5]。
2013年に富士箱根伊豆国立公園の立地を生かした遊歩道「風の遊ぶ散歩道」をオープンした。広葉樹林のなかに全長670mの木道が設置されている。
主な収蔵作品
- ルノワール『レースの帽子の少女』(1891年)
- モネ『睡蓮の池』(1899年)
- エドガー・ドガ『休息する二人の踊り子』(1900 - 1905年頃)
- セザンヌ『砂糖壷、梨とテーブルクロス』(1893 - 1894年)
- ジョルジュ・スーラ『グランカンの干潮』(1885年)
- アンリ・ルソー『エッフェル塔とトロカデロ宮殿の眺望』(1896 - 1898年)
- シャガール『私と村』(1923 - 1924年頃)
- アメデオ・モディリアーニ『ルニア・チェコフスカの肖像』(1917年)
- ゴッホ『アザミの花』(1890年)
- ゴーギャン『異国のエヴァ』(1890 - 1894年)
- パブロ・ピカソ 『海辺の母子像』(1902年)
- 黒田清輝『野辺』(1907年)
- 岡田三郎助『あやめの衣』(1927年)
- 杉山寧『洸』(1992年)
- 関根正二『子供』(1918年)
-
ゴッホ『ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋』1888年
-
マネ『ベンチにて』1879年(パステル)
-
モネ『花咲く堤、アルジャントゥイユ』1877年
-
ゴッホ『草むら』1889年
-
ゴッホ『アザミの花』1890年
-
ゴーギャン『異国のエヴァ』1890/1894年
-
アンリ・ルソー『ムーラン・ダルフォール』1895年頃
-
黒田清輝『野辺』1907年
-
岡田三郎助『あやめの衣』1927年
交通概要
- JR東海道本線・東海道新幹線・小田急小田原線小田原駅または小田急箱根箱根湯本駅よりタクシー利用。
- 小田急箱根強羅駅より観光施設めぐりバスにて「ポーラ美術館」下車 徒歩0分。
- 箱根登山バス・小田急ハイウェイバス「仙郷楼前」より観光施設めぐりバスに乗り換える方法もある。
- 小田原駅や箱根湯本駅より、1日数本ではあるが箱根登山バスによる直通バスが運行されている。
- 1 ポーラ美術館とは
- 2 ポーラ美術館の概要
- 3 沿革・コレクション
- 4 建築概要
固有名詞の分類
- ポーラ美術館のページへのリンク