ホノルル郡 (ハワイ州) ホノルル郡 (ハワイ州)の概要

ホノルル郡 (ハワイ州)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/12 08:37 UTC 版)

ハワイ州ホノルル郡
ホノルル市郡の中心街
郡のハワイ州内の位置
州のアメリカ合衆国内の位置
設立 1907年4月30日
郡庁所在地 ホノルル
最大都市 ホノルル
面積
 - 総面積
 - 陸
 - 水

5,509 km2 (2,126.85 mi2)
1,553 km2 (599.77 mi2)
3,955 km2 (1,527.08 mi2), 71.80%
人口
 - (2020年)
 - 密度

1,016,508人
標準時 ハワイ・アリューシャン標準時: -10/-10
ウェブサイト co.hawaii.hi.us

かつてはオアフ郡と呼ばれていたが、1907年に採択された都市憲章でホノルル郡として設立され、ハワイ準州Territory of Hawaii)議会によって承認された。自治体としてアメリカ合衆国の市および郡の双方で伝統的に行われている行政を行っている。

ホノルル郡はハワイ州の中で唯一法人化された地域ではあるが[2]アメリカ合衆国国勢調査局は統計上の扱いのために現在でもハワイ市を始めとして郡内を幾つかの国勢調査指定地域に分割している。

2019年時点のホノルル市長("mayor")はカーク・コールドウェルである。市のモットーは "Haʻaheo No ʻO Honolulu" (ホノルルの誇り)である。

政治

郡政府

ホノルル郡は当初郡監督官会議が統治していたが、現在は市長・市政委員会方式で管理されており、市民防衛、救急医療、消防、公園とレクリエーション、警察、衛生、街路、水道など全ての市民サービスを監督している。ホノルル郡はアメリカ合衆国の中でも最大級の自治体なので、年間予算は10億ドルに上る。

郡政府の機能は簡素化合理化され、3つの権限に分けられている。

  • ホノルル市長が行政部門の首長であり、通常の都市であれば市長と議会の間に平等に配分されるような権限を、ここでは強く集中化された形で持っている。この権限がある故に、政治学者達はアメリカ合衆国の中でも最大級に権力のある首長だとみなすことが多い。郡長は4年任期であり、無党派選挙で選出されている。
  • ホノルル市政委員会は一院制の立法府である。一院制の立法府である。選出される委員は法律を起草して成立させると共に様々な執行部門に予算を提案する責任がある。国内の他の都市とは異なり、委員会は市長と完全に独立している。市長は委員会の会期中も出席しない。委員は9人であり、それぞれが9つの区域を代表しており、4年間任期で、半数が2年毎に無党派選挙で改選されている。
  • ホノルル検事総長は市長や市政委員会とは完全に独立した権限を持ち、それらに助言したとしても告発されない。自治体の司法権の下で法人弁護部の責任を全うする義務がある。検事総長は4年任期であり、無党派選挙で改選されている。
  • 郡内には地区委員会システムがあり、これは合衆国の中では珍しい部類に属している。地区委員会は36あり、この種のものとしては最も多い。委員は2年任期で選出される。委員会は公的政策や公共投資に対して助言を行うのが任務である。

区域

ホノルル郡の区域
ホノルル・ハレは郡庁であり、郡長のオフィスや郡政委員会が入っている

アメリカ合衆国の多くの都市と同様、ホノルル郡は幾つかの小さな管理区域に分けられる。オアフ島には9つの区域があり、それぞれが郡政委員を選出している。区域の境界は10年毎に行われる国勢調査の結果で修正される。各区域には「町」や「市」と非公式に呼ばれる法人化はされていない小区域がある。以下はそのリストである。

  • 区域 I: エワ、エワビーチ、ホノウリウリ、ウェストロック、カポレイ、マカキロ、カラエロア、ホノカイ・ヘイルとナナカイ・ガーデンズ、コオリナ、ナナクリ、ワイアナエ、マカハ、ケアアウ、マクア
  • 区域 II: ミリアニ、マウカ、ワヒアワ、ウィットモアビレッジ、モクレイア、ワイアルア、ハレイワ、ワイメア、ププケア、サンセットビーチ、カフク、ライエ、ハウウラ、プナルウ、カハナ、カアアワ、クアロア、ワイアホレ、カハルウ、アフイマヌ、ヘエイア
  • 区域 III: ワイマナロ、カイルアカネオヘ
  • 区域 IV: ハワイカイ、クリオウオウ、ニウバレー、アイナハイナ、ワイルペ、ワイアラエイキ、カラニバレー、カハラ、ウィルヘルミナライズ、カパフルの一部、カイムキの一部、ダイヤモンドヘッドワイキキアラモアナ
  • 区域 V: カパフル、カイムキ、パロロバレー、セントルイスハイツ、マノアモイリイリ、マッカリー、カカアコ、アラモアナ、マキキ
  • 区域 VI: マキキ、ホノルル中心街、パンチボウル、リリハ、パウオアバレー、ヌウアヌ、アレワハイツ、パパコレア、カリヒバレー、カリヒ
  • 区域 VII: カリヒ、カパラマ、パラマ、イウィレイ、サンドアイランド、マプナプナ、空港、ヒッカム、パールハーバー、フォードアイランド、アリアマヌ、ソルトレイク、フォスタービレッジ、スタジアム、ハラワバレーエステーツ
  • 区域 VIII: シャフター砦、モアナルアハラワ、アイエア、パールシティ、シービュー、クレストビュー、ワイピ、オジェントリー
  • 区域 IX: ワイケレ、ワイパフ、ビレッジパーク、クニア、ミリアニ

官庁街

官庁街はホノルル中心街の州都区域と呼ばれるものと共存している。ホノルル郡公式庁舎がホノルル・ハレの地区内にある。これは郡庁舎と郡長および郡政委員会を収容する建物として1920年代に建てられたものである。1960年代と1970年代の郡長フランク・ファシが現在ある形に官庁街を作り上げた。ファシは資産を強制収用するという議論の多い挑戦的な手段を採り、地域の大型コンクリート構造物を壊し、地下駐車場と地上の刈り込まれた芝生のある緑地を造り、特に屋外彫刻を発注した。また市の司法権に入る部門を収容する新しい庁舎建設を監督した。その中でも著名なのがホノルル・ミュニシパル・ビル(総合庁舎)と、ホノルル警察署の本部となるハレ・マカイである。官庁街は、カピオラニ・バンドスタンド、ニール・S・ブレイズデル・センターおよびワイキキ・シェルなど首都区域の敷地に隣接している。

市民サービス

ホノルル郡は資産税など様々な形態の税を徴収している。税収は住民のために下記のような幾つかのサービスに使われている。

  • ホノルル上水道局
  • ホノルル消防署
  • ホノルル救急医療サービス
  • TheBus(公営バス)

ホノルル都心部アラパイ警察署を本部とするホノルル警察はオアフ島中の交番を運営している。

州政府施設

ハワイ州議会議事堂

ハワイ州公衆安全省はホノルル郡のオアフ島内でハラワ矯正施設、ワイアワ矯正施設および婦人コミュニティ矯正センターという3つの刑務所を運営している[3][4]。オアフ島にはオアフ・コミュニティ矯正センターに加えて郡内には監獄が1つある[5]

連邦政府施設

アメリカ合衆国郵便公社が郡内の郵便局を運営している。本局は国際空港の側、アオレレ通りにある[6]。連邦政府刑務所局が運営するホノルル拘置所がホノルルの中にある[7]

人口動態

以下は2000年国勢調査による人口統計データである。

基礎データ

  • 人口: 876,156人
  • 世帯数: 286,450 世帯
  • 家族数: 205,671 家族
  • 人口密度: 564人/km2(1,461人/mi2
  • 住居数: 315,988 軒
  • 住居密度: 203軒/km2(527/mi2

人種別人口構成

年齢別人口構成

  • 18歳未満: 23.8%
  • 18-24歳: 10.1%
  • 25-44歳: 30.6%
  • 45-64歳: 22.0%
  • 65歳以上: 13.4%
  • 年齢の中央値: 36歳
  • 性比(女性100人あたり男性の人口)
    • 総人口: 101.1
    • 18歳以上: 99.7

世帯と家族(対世帯数)

  • 18歳未満の子供がいる: 31.8%
  • 結婚・同居している夫婦: 54.5%
  • 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 12.3%
  • 非家族世帯: 28.2%
  • 単身世帯: 21.6%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 7.0%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.95人
    • 家族: 3.46人



  1. ^ Quickfacts.census.gov”. 2023年8月12日閲覧。
  2. ^ Cities with 100,000 or More Population in 2000 ranked by Population per Square Mile, 2000 in Alphabetic Order”. United States Census Bureau, Population Division (2008年7月10日). 2008年7月13日閲覧。
  3. ^ "Prisons." Hawaii Department of Public Safety. Retrieved on May 19, 2010.
  4. ^ "Institutions Division." Hawaii Department of Public Safety. Retrieved on May 19, 2010.
  5. ^ "Oahu Community Correctional Center." Hawaii Department of Public Safety. Retrieved on May 19, 2010.
  6. ^ "Post Office Location - HONOLULU[リンク切れ]." United States Postal Service. Retrieved on May 21, 2009.
  7. ^ "FDC Honolulu Contact Information." Federal Bureau of Prisons. Retrieved on December 30, 2009.
  8. ^ Census 2000 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2011年2月13日閲覧。
  9. ^ "Corporate Headquarters." Hawaiian Airlines'. Retrieved on May 20, 2009.
  10. ^ "Contact Information." Island Air. Retrieved on Sep 30, 2011.
  11. ^ "Locations Archived 2009年5月22日, at the Wayback Machine.." Aloha Air Cargo. Retrieved on May 21, 2009.
  12. ^ a b "Honolulu CDP, HI." U.S. Census Bureau. Retrieved on May 21, 2009.
  13. ^ "Aloha Airlines, Inc." BusinessWeek. Retrieved on May 21, 2009.
  14. ^ "Visa & Travel." Consulate-General of Japan in Honolulu. Accessed August 17, 2008.
  15. ^ "Location Archived 2008年12月11日, at the Wayback Machine.." Consulate-General of South Korea in Honolulu. Retrieved on January 10, 2009.
  16. ^ "Other Philippine Missions in the U.S.." Consulate-General of the Philippines in Chicago. Retrieved on January 10, 2009.
  17. ^ "Department of Foreign Affairs, Overseas Embassies, Consulates, and Missions." Department of Foreign Affairs (Federated States of Micronesia). Retrieved on January 10, 2009.
  18. ^ "Australian Consulate-General in Honolulu, United States of America." Department of Foreign Affairs and Trade. Retrieved on January 10, 2009.
  19. ^ “Honolulu: trains at last?”. Railway Age. (November, 1990). http://findarticles.com/p/articles/mi_m1215/is_n11_v191/ai_9205644/pg_1 2008年1月19日閲覧。 
  20. ^ Turner, Wallace; William D. Middleton (1981年6月28日). “Honolulu's mayor ends proposal for rail line in downtown area”. New York Times. http://select.nytimes.com/gst/abstract.html?res=F20612F83A5C0C7B8EDDAF0894D9484D81 2008年1月20日閲覧。 
  21. ^ Leavitt, Judith A. (1985). American Women Managers and Administrators. Greenwood Press. pp. 8–9. ISBN 0313237484 
  22. ^ “Will rail fly this time?”. Honolulu Star-Bulletin. (1998年12月16日). http://archives.starbulletin.com/98/12/16/news/story2.html 2008年10月12日閲覧。 
  23. ^ http://www.khnl.com/Global/story.asp?S=9295785 Honolulu - Rail transit passes
  24. ^ http://www.honoluluadvertiser.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20081106/NEWS01/811060369/1001/NEWS05 Honolulu rail might be rerouted to airport
  25. ^ a b 【オアフ島ガイド】ホノルル市電プロジェクト徹底取材! - Myハワイ、2015年2月14日、2015年3月1日閲覧
  26. ^ ハワイで賛否両論、「ホノルル鉄道」が来年開業”. 東洋経済新報(2019年8月19日作成). 2019年8月19日閲覧。
  27. ^ "Hawaii State Library Archived 2009年4月13日, at the Wayback Machine.." Hawaii State Public Library System. Retrieved on May 22, 2009.
  28. ^ "Library for the Blind and Physically Handicapped Archived 2009年5月28日, at the Wayback Machine.." Hawaii State Public Library System. Retrieved on May 22, 2009.
  29. ^ "Library Locations Archived 2009年5月13日, at the Wayback Machine.." Hawaii State Public Library System. Retrieved on May 22, 2009.


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