ベロ毒素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 03:05 UTC 版)
ベロ毒素(ベロどくそ、verotoxin)とは、一部の腸管出血性大腸菌(EHEC, enterohaemorrhagic Escherichia coli)が産生し、菌体外に分泌する毒素タンパク質(外毒素)で、VT (= Vero cell Toxin) の省略形。一部の赤痢菌(志賀赤痢菌、Shigella dysenteria 1)が産生する志賀毒素(しがどくそ、シガトキシン)と同一のものであり、志賀様毒素(しがようどくそ、shiga-like toxin)とも呼ばれる。真核細胞のリボソームに作用して、タンパク質合成を阻害する働きを持つ。影響を強く受ける臓器は大腸、脳、腎臓で、出血性の下痢、急性脳症、溶血性尿毒症症候群(HUS)などのさまざまな病態の直接の原因となる病原因子である。なお、シガテラ食中毒の原因物質のひとつであるシガトキシン (ciguatoxin) とは別の物質である。
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