ブラチスラヴァ 交通

ブラチスラヴァ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/24 02:03 UTC 版)

交通

高速D1号線(ペトルジャルカ街区)
旧市街区の発着場に停泊するツインシティーライナー(中央)
ドナウ川南岸のペトルジャルカ街区に延伸したDPB路面電車線(ファルスケーホ電停、2015年10月)
ブラチスラヴァ市内の鉄道駅

高速道路

  • スロバキア国内を横断しウクライナに至る高速D1号線(Diaľnica D1)とチェコ国境のブロドスケー村を経てチェコ・ブルノ市に至る高速D2号線(Diaľnica D2)がペトルジャルカ街区のジャンクションで合流している。D2号線はヤロウツェ街区のジャンクションでオーストリアの高速A6号線と接続する高速D4号線と分岐、さらにチュノヴォ街区の南端でハンガリーの高速M15号線と接続している。
  • 高速D4号線(Diaľnica D4)は1996年に着工した路線で、現在ヤロウツェジャンクションから市街地東方および北方を迂回してD1号線とD2号線を結ぶ外環道区間の建設が進められており、全通は2025年の予定である。

河川交通

  • ルジノウ街区にある国際貿易港のブラチスラヴァ港がドナウ川のウィーン-ブダペスト間における貨物船の重要な拠点となっているほか、旧市街区に面したドナウ川河畔にも旅客船の発着場が設けられている。
  • 2006年6月からはブラチスラヴァ-ウィーン間に定期高速旅客船「ツインシティーライナー」(Twin City Liner)が就航し、両都市間を75分で結んでいる。2008年には2番船が就航した。

バス・路面電車

  • 旧市街区に隣接するルジノウ街区のムリンスケー・ニヴィ・バス駅(Autobusová stanica Mlynské Nivy)が中心ターミナルで、国際運行バスや国内都市間バスが発着する。市内の路線バス、トロリーバス、路面電車はブラチスラヴァ市が100%出資するブラチスラヴァ交通企業株式会社(DPB, Dopravný podnik Bratislava)が運営している。DPBは国境を越えてハンガリー・ライカ村(801系統:スロバキア国立劇場新館-ライカ線)およびオーストリアのハインブルク・アン・デル・ドナウ町、ヴォルフスタル村(901系統:新橋(ノヴィー・モスト)-ヴォルフスタル線)に至る路線バスも運行している。都市間バスはスロバック・ラインズ(Slovak Lines、旧SADブラチスラヴァ)が運営している。
  • DPBの路面電車は軌間1000ミリ。路線網はドナウ川北岸のみに展開し、旧市街区中心部からラチャ=コミサールスキ、ズラテー・ピエスキ、ドゥーブラウカ=プリ・クリージ、ルジノウ=アストロノミツカーに向かう主要4路線で計8系統が運行されている。市のブラチスラヴァ公共交通連結システム第一次段階(Prvá etapa nosného systému bratislavskej MHD)計画に基づく旧橋掛け替え工事により、2015年12月15日に旧市街区中心部のシャファーリク広場電停から分岐してドナウ川およびスロバキア国鉄ブラチスラヴァ-ヘジェシャロム鉄道線を越え、ペトルジャルカ街区のユングマノヴァ電停(新設)に至る約2kmの路面電車新線が竣工し、2016年に入って試運転が行われる予定。
    • 第二次段階としてユングマノヴァからペトルジャルカ街区を縦断して街区南端のヤニーコフ・ドヴォルに至る約4kmの新線と、ブラチスラヴァ-ヘジェシャロム鉄道線との連絡線の建設、および連絡線からヤニーコフ・ドヴォルまでの間を標準軌間との三線軌条とし、標準軌の直通用車両を導入して国鉄線に直通する計画が盛り込まれているものの、国鉄線とは電化方式や保安設備が大きく異なるなどの問題があり、具体化は不透明。
    • 第二次世界大戦前にはウィーン市電直通の都市間郊外電車線(プレスブルク鉄道)に接続する旧橋経由の市電線で旧市街区と結ばれていたペトルジャルカ街区では、社会主義時代の大規模団地開発に伴う人口急増後も長く路線バスのみの運行が続き、軌道系公共交通機関の整備が課題となっていた。1980年代にはチェコスロバキア2番目となるソ連式の地下鉄整備構想が具体化し建設工事が始まったが、直後の共産党政権崩壊で頓挫。1996年には工事再開の動きがあったものの資金調達につまづき、ブラチスラヴァ市は2002年に正式に地下鉄計画の白紙化を決定した。
  • 2010年にはブラチスラヴァ交通企業、スロバック・ラインズおよび国鉄線旅客列車を運行する鉄道企業体スロバキアの3社の市内路線を統合的に管理し、共通券で利用できる新しい交通政策「ブラチスラヴァ統合交通」(BID, Bratislavská integrovaná doprava)プロジェクトがスタート。一部のトロリーバス路線の番号変更などが進められた。

ブラチスラヴァ中央駅 (Bratislava hlavná stanica)

ブラチスラヴァ=ペトルジャルカ鉄道駅 (Železničná stanica Bratislava-Petržalka)

  • ハンガリー・ジェール方面と、社会主義時代に途絶していたオーストリア・ウイーン方面(1998年復旧)の路線が交わる主要駅。ブラチスラヴァ-ウイーン間の旅客列車の半数がペトルジャルカ駅を起終点駅としている。

ブラチスラヴァ空港(ミラン・ラスチスラウ・シュテファーニク空港、Letisko Milana Rastislava Štefánika)


  1. ^ 「スロバキア人移住続々 村民『冷戦時代、夢にも思わなかった』」 『読売新聞』東京本社版朝刊、2009年11月26日付。
  2. ^ デジタル大辞泉の解説”. コトバンク. 2018年7月21日閲覧。






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