ヒダントイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/12/20 14:25 UTC 版)
ヒダントイン | |
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imidazolidine-2,4-dione |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 461-72-3 |
PubChem | 10006 |
ChemSpider | 9612 |
日化辞番号 | |
KEGG | C05146 |
ChEBI | CHEBI:27612 |
ChEMBL | CHEMBL122334 |
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InChI
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特性 | |
化学式 | C3H4N2O2 |
モル質量 | 100.08 g mol−1 |
融点 |
220°C |
水への溶解度 | 39.7 g/L (100°C) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
合成法
アミノ酸とシアン酸カリウムから(5-置換)ヒダントイン誘導体が得られる(ユーレクのヒダントイン合成:1873年ユーレクにより発見[2])。
またシアノヒドリンと炭酸アンモニウムから5,5-ジ置換ヒダントイン誘導体を得ることができる(ブヘラ・ベルクス反応:ストレッカー合成の変法)[3][4][5]。
利用
ヒダントインを加水分解するとグリシンが得られる。同様に5-置換ヒダントインの加水分解により各種アミノ酸が得られる。
誘導体
ヒダントイン骨格を持つ化合物には、生物由来のアラントインのほか、次のようなものがある[6]。
- 医薬品
- N-ハロゲン化ヒダントイン誘導体はハロゲン化剤であり反応試剤として用いられるほか、一部は消毒剤としても用いられる。これには1-ブロモ-3-クロロ-5,5-ジメチルヒダントインや、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントインがある。
- 他に防腐剤として用いられる1,3-ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントイン(DMDMヒダントイン)などがある。
- ^ 『岩波理化学辞典』第5版
- ^ Urech, F. (1873). “XXI. Ueber Lacturaminsäure und Lactylharnstoff”. Ann. 165: 99. doi:10.1002/jlac.18731650110.
- ^ E. C. Wagner and Manuel Baizer (1940), “5,5-DIMETHYLHYDANTOIN”, Org. Synth. 20: 42; Coll. Vol. 3: 323.
- ^ Bucherer, H. T.; Steiner, W. (1934). J. Prakt. Chem. 140: 291.
- ^ Bergs, Ger. pat. 566,094 (1929) [C. A., 27, 1001 (1933)].
- ^ Elinor Ware (1950). “The Chemistry of the Hydantoins”. Chem. Rev. 46 (3): 403-470. doi:10.1021/cr60145a001.
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