ナスダック100指数 ナスダック100指数の概要

ナスダック100指数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/11 01:54 UTC 版)

NASDAQ100指数の推移

概要

ナスダックに上場する非金融銘柄の時価総額上位100銘柄の時価総額を加重平均して算出[1]。公表される指数は、NASDAQ Global Index Data Service(GIDS)によって、リアルタイムに算出・更新される[2]

同じくナスダックを対象とする指数にはナスダック総合指数があるが、ナスダック総合指数が3000以上ある全ナスダック上場銘柄から算出されるのに対して、ナスダック100指数は金融以外の時価総額上位100銘柄のみから算出される指数である。

S&P 500ダウ平均株価と異なり、指数を構成する銘柄に金融会社が含まれず、ナスダックに上場されている銘柄であればアメリカ合衆国外で設立された会社も含むといった特徴がある[1]。ナスダック100指数に金融銘柄が含まれない代わりに、ナスダックに上場する時価総額上位金融銘柄の株価指数としてナスダック金融100指数がある。

ナスダック100指数は、毎年12月に定期的に銘柄の入れ替えが行われる。また構成銘柄の1つの時価総額が、指数の全構成銘柄の時価総額の24%を超えた場合などには特別な調整が行われ、少数の銘柄が指数に大きな影響を与えることが防止される。[1]

契約仕様
NASDAQ 100 (NDA) [3] E Mini Nasdaq 100 (ENQ) [4] Micro E Mini Nasdaq 100 (MNQ) [5]
両替: CME EMiniCME EMiniCME
セクタ: 索引 索引 索引
ティック値: 0.01 0.25 0.25
BPV: 100 20 2
宗派: USD USD USD

歴史

ナスダック100指数の算出は1985年1月31日より開始された。ナスダック100指数の算出開始時点の値は250だったが、1993年12月31日には指数が800に迫り、ナスダックの全銘柄から算出されるナスダック総合指数よりも高くなったため、開始時点の値を125に設定し直し(2:1に分割)、1994年1月1日より指数を半分にして再開した。

外国企業が指数に初めて組み入れられたのは1998年である。当時は外国企業の組み入れ基準はアメリカ国内の企業のそれよりも厳しかったが、2002年にアメリカ国内の企業が指数に組み入れられる際の基準が厳しくされたことで、企業の国籍に関わらず同じ基準に従って組み入れが決まるようになった。

1990年代後半以降、IT関連企業の占める割合が高まり、ITバブルの最中の2000年3月24日に指数は一時4800ポイントを超えたが、ITバブル崩壊後の2002年10月には、指数は一時800ポイントを下回った。2015年にITバブル期の水準を回復後、指数の増加ペースは加速したが、IT関連企業の業績の変動が激しいことなどから、ダウ平均株価S&P500と比較して、指数の乱高下が大きいことが特徴となっている。

1985年以来の指数の推移を示す。

ナスダック100指数の推移
年末終値 対前年増減率
1985 132.29
1986 141.41 +6.89%
1987 156.25 +10.49%
1988 177.41 +13.54%
1989 223.84 +26.17%
1990 200.53 -10.41%
1991 330.86 +64.99%
1992 360.19 +8.86%
1993 398.28 +10.57%
1994 404.27 +1.50%
1995 576.23 +42.54%
1996 821.36 +42.54%
1997 990.80 +20.63%
1998 1,836.01 +85.31%
1999 3,707.83 +101.95%
2000 2,341.70 -36.84%
2001 1,577.05 -32.65%
2002 984.36 -37.58%
2003 1,467.92 +49.12%
2004 1,621.12 +10.44%
2005 1,645.20 +1.49%
2006 1,756.90 +6.79%
2007 2,084.93 +18.67%
2008 1,211.65 -41.89%
2009 1,860.31 +53.54%
2010 2,217.86 +19.22%
2011 2,277.83 +2.70%
2012 2,660.93 +16.82%
2013 3,592.00 +34.99%
2014 4,236.28 +17.94%
2015 4,593.27 +8.43%
2016 4,918.28 +7.08%
2017 6,396.42 +30.05%
2018 6,329.97 -1.04%
2019 8,733.07 +37.96%
2020 12,888.28 +47.58%
2021 16,320.08 +26.63%
2022 10,939.76 -32.97%

組み入れ基準

ナスダック100指数に組み入れられるための必要条件としては、以下のようなものがある[1]

  • 米国内での上場がナスダックのみである。
  • 金融会社でない。
  • 平均して、1日当たり最低でも20万株以上の出来高がある。
  • 破産手続きに入っていない。
  • 上場して二年以上が経過している。

注釈

  1. ^ ナスダック100指数に続く銘柄で構成される指数としては、100銘柄で構成されるNASDAQ Next Generation 100指数(NGX)と、50銘柄で構成されるNASDAQ Q-50指数(NXTQ)があり、ナスダック100指数との入れ替えが行われている。

出典

  1. ^ a b c d e f NASDAQ-100 INDEX® NDX
  2. ^ Nasdaq Index Data | Global Index Data Service GIDS
  3. ^ Historical NASDAQ 100 (All Sessions) Intraday data” (英語). PortaraCQG. 2023年2月17日閲覧。
  4. ^ Historical E Mini Nasdaq 100 Intraday data” (英語). PortaraCQG. 2023年2月17日閲覧。
  5. ^ Historical Micro E Mini Nasdaq 100 Intraday data” (英語). PortaraCQG. 2023年2月17日閲覧。
  6. ^ Quotes For NASDAQ-100 Index | Nasdaq
  7. ^ 世界有数の革新的企業で構成されるNASDAQ100指数 - 日興AMニュースレター 2021年10月19日
  8. ^ Invesco QQQ Trust (QQQ) Performance History - Yahoo Finance
  9. ^ ProShares Ultra QQQ (QLD) Performance History - Yahoo Finance
  10. ^ ProShares UltraPro QQQ (TQQQ) Performance History - Yahoo Finance
  11. ^ NEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信(1545) | NEXT FUNDS
  12. ^ 2568 - 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし(愛称:上場NASDAQ100米国株(為替ヘッジなし)) | ETF(上場投資信託)|日興アセットマネジメント
  13. ^ MAXISナスダック100上場投信 | MAXIS
  14. ^ 2569 - 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり(愛称:上場NASDAQ100米国株(為替ヘッジあり)) | ETF(上場投資信託)|日興アセットマネジメント
  15. ^ MAXISナスダック100上場投信(為替ヘッジあり) | MAXIS
  16. ^ iFreeNEXT NASDAQ100インデックス/ 大和アセットマネジメント株式会社
  17. ^ NZAM・ベータ NASDAQ100 - 農林中金全共連アセットマネジメント| 詳細
  18. ^ インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)|日興アセットマネジメント株式会社
  19. ^ eMAXIS NASDAQ100インデックス|eMAXIS
  20. ^ PayPay投信 NASDAQ100インデックス|PayPayアセットマネジメント株式会社
  21. ^ <購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド|投資信託のニッセイアセットマネジメント”. ニッセイアセットマネジメント株式会社. 2023年12月14日閲覧。
  22. ^ ファンド詳細│投資信託│SBIアセットマネジメント”. apl.wealthadvisor.jp. 2023年12月14日閲覧。
  23. ^ iFreeレバレッジ NASDAQ100 /大和アセットマネジメント株式会社
  24. ^ NASDAQ100 3倍ブル / 大和アセットマネジメント株式会社
  25. ^ NASDAQ100 3倍ベア / 大和アセットマネジメント株式会社
  26. ^ 楽天レバレッジNASDAQ-100|楽天投信投資顧問
  27. ^ E-mini Nasdaq-100 Futures Contract Specs - CME Group
  28. ^ Micro E-mini Nasdaq-100 Index Futures Contract Specs - CME Group
  29. ^ くりっく株365「NASDAQ-100リセット付証拠金取引」の上場について | 重要なお知らせ│くりっく株365公式ホームページ


「ナスダック100指数」の続きの解説一覧




ナスダック100指数と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「ナスダック100指数」に関係したコラム

  • CFDの円建て銘柄とドル建て銘柄

    CFDの銘柄には、円建てで取引する銘柄とドル建てで取引する銘柄があります。例えば、CFDの日経225や日本の株式などは円建てで取引します。必要証拠金は、価格が8800円、レバレッジが10倍、取引単位が...

  • CFDの銘柄のシンボルの意味

    CFDではさまざまな銘柄を取り扱っています。そして、取引ツールには多くの銘柄が登録されており、その一部は日本語で銘柄を表示していない場合があります。ここでは、銘柄のシンボルの日本語の意味を一覧で紹介し...

  • FXのチャート分析ソフトMT4で表示できる通貨ペア以外のレートは

    FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)では、外国為替市場で取引される通貨ペア以外のチャートも表示できます。以下はそのリストです。なお、MT4のダウンロード先...

  • FXやCFDのシャンデモメンタムとは

    FXやCFDのシャンデモメンタムとは、相場の売られ過ぎや買われ過ぎを判断するためのテクニカル指標のことです。シャンデモメンタムは、0を中心に-100から100までの値で推移します。シャンデモメンタムで...

  • 世界の株価指数一覧

    株価指数は、証券取引所に上場している銘柄を一定の基準で選出し、それらの銘柄の株価を一定の計算方法で算出したものです。例えば、日本の株価指数の日経平均株価(日経平均、日経225)は、東京証券取引所(東証...

  • CFDで取り扱う株価指数の一覧

    CFDで取り扱う株価指数には、日経平均株価(日経225)やNYダウ平均、S&P500、ナスダック100といった株価指数の値動きを反映する銘柄があります。CFDで取り扱う株価指数は、その国の財政状況や経...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ナスダック100指数」の関連用語

ナスダック100指数のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ナスダック100指数のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのナスダック100指数 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS