トレーディングカードゲーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 04:23 UTC 版)
メーカー非純正品のカード
TCGが一定の市場とプレイヤーの規模を確立している現在では、オリジナルカードなどと称する二次創作の企画が盛んに行われている。詳細についてはオリジナルカードの項目を参照。
コンピュータゲーム
TCGはコンピュータゲームにも影響を与えている。TCGを再現したゲームはコンピュータゲームのジャンルの一つとして認められつつある。
実際に存在するTCGがコンピュータゲーム化されたり(『マジック:ザ・ギャザリング』『ポケモンカードゲーム』)、コンピュータゲームオリジナルのTCGが登場したり(『トレード&バトル カードヒーロー』)、TCGの要素を他のジャンルに融合したタイプのゲームも登場した(『カルドセプト』『ファントムダスト』)。また、当初は漫画に登場したオリジナルのTCGがコンピュータゲーム化され、さらに実際のTCGとして発売されるケースもあった(『遊☆戯☆王OCG』)。TCGのビジネスモデルはソーシャルゲームなどの携帯電話ゲームの発展にもつながった。
TCGにおいて、カードの効果はルールに従って厳密に適用されるため、コンピュータプログラムとの相性は良いと言える。複雑な効果が組み合わさった場合、対戦者同士で効果の適用について揉めたり、さらには公式大会においてすら判断が割れる場合もあるが、プログラムに判定を委ねることで公正に処理できる。カードの整理や、卓上に展開する手間もコンピュータ上なら容易に解決する。反面、プログラムされた以外の遊び方が出来ない、新シリーズのデータを追加することが困難(これはオンライン化で解決可能)など、TCGならではの遊びの幅を狭めてしまうという欠点もある。手元に現実のカードが残らないので、コレクションするモチベーションも低い。逆にコレクション性を重視しないプレイヤーからは高評価となる。しかしながら、コレクション部分を意識したオンラインTCGで、ゲーム内で手に入れたカードを実物のカードとしてプレイヤーに進呈(郵送等)するというシステムを編み出すことにより、新しい価値を生み出したサービスも存在する[注 20]。逆に、パスワード等を用いて、現実に手に入れたカードをゲーム内に出現させるという手法もある。同様にリアルのカードからデータを読み込む外部入力装置(スキャナやカメラ)を用いたアーケードゲーム筐体やスマホゲーム(『GUNDAM CROSS WAR』等)もある。
脚注
注釈
- ^ ギネス世界記録でFirst Modern Trading Card Game(最初の現代版トレーディングカードゲーム)として認定されている[4]。
- ^ ただしコンピュータゲーム類を含めれば、TOPCATの『ZAP! THE MAGIC』のほうが発売日が少し早い。
- ^ なお、販売元はタカラトミーであるが、製造元はウィザーズ・オブ・ザ・コーストとなっている。これは元々『デュエル・マスターズ』が、マジックのエントリーシステムとして、小学館と共同で開発された為である。この為に用語の共有等の他、『デュエル・マスターズ』の商品には必ずW&Cの著作権表示が入っている。
- ^ ドラゴン77号(1983年9月)に収録。Desert, Forest, Plains, Mountain, Swampのチットが登場する。
- ^ ただし、千夜一夜物語や三国志をモチーフにしたシリーズも発売されている。
- ^ 英語版『ポケモンカードゲーム』の当時の発売元はウィザード・オブ・ザ・コースト社であり、同社が開発した『マジック:ザ・ギャザリング』の人気と併せ、同社が急成長する原動力となった。
- ^ ただしスロットに通す等その操作上スリーブの使用不可能な種類も存在している。
- ^ グループSNEでは「デック」と称している。
- ^ 『ヴァンガード』の"盟主"等が該当する。
- ^ 『ヴァンガード』での"儀式"や『バディファイト』での"ドラゴンツヴァイ"等が該当する。
- ^ 例えばブシロード系のTCGでは、「スタンド」と「レスト」という用語を用い、『遊戯王OCG』では縦向きを「攻撃表示」、横向きを「守備表示」としている。
- ^ 『カードファイト!!ヴァンガード』のプレイヤーは「ヴァンガードファイター」、『バディファイト』のプレイヤーは「ファイター」、『バトルスピリッツ』のプレイヤーは「カードバトラー」など、ゲームシステム毎に別の呼称を用いる場合もある。
- ^ 『ヴァンガード』用の対戦テーブルの『バディファイト』仕様への変更など。
- ^ 会場以外での購入も認められるために構築戦として認められる。なお、スタータデッキのみでの参加の場合も、開発スタッフの掛けたスタータデッキ開発の相当時間を考慮勘案し、参加可能となる。
- ^ 「ハーフデッキ」や「フラッシュデッキ」などの呼称がある。
- ^ 「コストを支払う」という、経済学的用語が存在する。
- ^ ただし自社製カード同士に限られる。他社製カードを混在させることができるトレーディングカードゲームは、ツボッシーによる小説「言霊高原」において過去に存在したという設定の架空のトレーディングカードゲームが描写されているが、実在するトレーディングカードゲームでは確認されていない。
- ^ "OS-東方混沌符"として。これによって、本作品は株式会社ブシロードの版権使用許可を得た。また、これに伴い『Chaos』は事実上の二社生産シリーズとなった。ただし『混沌符』のChaosの総合ルールブックの著作権表示に上海アリス幻樂団の文字はない。
- ^ こうした状況は『マジック:ザ・ギャザリング』最初期に実際に見られた話だが(日本語版が作られる前の『アイスエイジ』までは公式ジャッジにさえカードリストが渡されていなかったと言う)、有志がカードリスト(能力のみ)を翻訳・配布するなどの努力により、状況は徐々に改善された。現在ではメーカー自身がカードリストを書籍化(カードの写真をそのまま掲載)し販売している他、インターネット上でもメーカーや有志などによって公開されている。
- ^ 2021年3月に開始された千葉ロッテマリーンズ公式の「MARINES COLLECTION」や、2021年に株式会社ピットアースがサービスインした「カナエトレジャー」(翌年に「カナエ ポイトレウォーク」に名称変更)が例。
出典
- ^ 産経新聞社 SANSPO 2017年12月8日 世界初のトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』カードゲームのワールドカップで日本代表が優勝!~ワールド・マジック・カップ2017(2019年3月31日時点でのアーカイブ)
- ^ “世界初のトレーディングカードゲームの“入門”チャンス! 『マジック:ザ・ギャザリング』基本セットが全国で販売開始”. @Press (2014年7月22日). 2023年8月10日閲覧。
- ^ SHIBUYA GAME 2019年3月22日 世界初のTCG『Magic: The Gathering』ついにeスポーツ参入!(2019年3月31日時点でのアーカイブ)
- ^ “First modern trading card game”. Guinness World Records. 2023年8月10日閲覧。
- ^ 「カードゲーム市場に新風 野球で広げるファン層」『日経産業新聞』2000年10月12日付、25頁。
- ^ “読み物 マジック:ザ・ギャザリングのはじまり”. マジック:ザ・ギャザリング 日本公式. 2020年5月23日閲覧。
- ^ “ヒカキンが1枚5000万円の超激レアポケモンカードを購入。「売るつもりは一生ない。超大切に保管していきたいと思います!」 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com. 2022年9月3日閲覧。
- ^ 石井英男 (2020年2月4日). “トレーディングカードゲーム特有の商品「オリパ」について考える”. Game Watch. 株式会社インプレス. 2023年7月4日閲覧。
- ^ 木曽崇 (2020年1月12日). “オリパ賭博?トレーディングカード業界の闇”. Yahoo!ニュース 個人. ヤフー株式会社. 2023年7月4日閲覧。
- ^ Okano (2023年7月4日). “京都・市営地下鉄駅に『ポケカ』の“オリパ”自販機が設置―違法性やモラル問われる販売手法に批判”. インサイド. 株式会社イード. 2023年7月4日閲覧。
固有名詞の分類
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