スペクトルマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/07 09:51 UTC 版)
登場怪獣
肩書はDVDBOX『スペクトルマン カスタムコンポジットボックス』での表記に基づく。
『宇宙猿人ゴリ』時代(第1話 - 第20話)
- 公害怪獣 ヘドロン
- 第1話・第2話登場。
- ヘドロンは、地球侵略を企てるゴリが、地球で最初に作った怪獣である。スペクトルマンや公害Gメンが初めて遭遇した怪獣として記録されている。ヘドロンの原料となったのは、静岡県の富士ノ浦に堆積した大量のヘドロ。まさに、人類の起こした公害と、ゴリの科学力が一つになって誕生した怪獣と言えよう。
- その容姿は、植物や虫をイメージさせるもの。手や足などの器官がなく、体の上部から7本の触手が生えている。緑色の全身はヘドロに覆われており、目と思しき部分が黄色に光っている。大きな口や触手の先からは、あらゆる物体を腐食させる毒ガスを放射。これを浴びた人間は即死し、溶けてしまう。地上で移動する際は、地面を滑るようにして移動する。
- スペクトルマンとの戦闘では、ゴリの放った光線を浴びて炎上しながら墜落するスペクトルマンによって傷ついてしまったため、ゴリが回収。ヘドロを注入して強化され、町を襲う。再び登場したスペクトルマンのスペクトル光線を浴びた後、体当たりによって体に風穴をあけられ、全身が腐敗するかのごとく溶解した。
- おとり怪獣 ミドロン
- 第3話登場。
- ゴリが秘密基地建設を地球人に悟らせないための時間稼ぎとして出撃させた、口から毒性の青ミドロの息を吐き出す怪獣。全身が緑色で四足歩行、頭に3本の角が生えている。巨大化・縮小が可能。普段は40センチほどの身長で、ラーが持ち歩いている。巨大化時に吐くガスが不足すると縮小し、汚染された青ミドロを食べることでガスを補充する。
- スペクトルマンの戦闘では、ネヴィラスライスで前足を傷つけられたが、噛み付き攻撃で人間大のスペクトルマン銜え上げ地面に落とし一時失神状態に陥れるなど苦しめたが、スペクトル光線を浴びて白骨化した。
- 造形物は、以前にうしおの依頼で高山が『エレメントマン』のパイロット版のモデルアニメーション用に作った映像を流用している[27][1][2]。ギニョールと人形アニメで表現された[1]。
- 地中怪獣 ゼロン
- 第3話・第4話登場。
- ゴリの秘密基地建設を進めるため、ミドロンに次いで送り込まれた怪獣。基地が地下にあるため、地中を掘り進むことのできるゼロンが主な工事をしていた。外見は、スティラコサウルスに酷似している。本来、土木工事が専門の怪獣なので、特殊能力は一切持ち合わせていない。
- スペクトルマンの、初巨大化戦闘の相手。組み付ついていくスペクトルマンを3度にわたり投げつけ、腕力の強さを印象つけ、あげく押し倒し一方的に責めつけ、失神状態に陥れる。見かねたネヴィラはスペクトルフラッシュの使用を許可する。この指令によりスペクトルマンは覚醒し、形勢逆転され、以降は終始圧倒され、スペクトルフラッシュで結局爆破された。その後、スペクトルマンはエネルギーを使い果たしバッタリと俯せに倒れて果てるシーンを、初めて披露することとなる。
- 改造猿人
- 第4話登場。ゴリが地球人を拉致して猿人に改造したもの。
- 恐怖公害人間
- 第5話・第6話登場。
- ゴリが、たけし少年とその両親を拉致して作り上げた恐怖の生物兵器。外見上は普通の人間だが、彼らの吐く息にかかると公害伝染病になり、やがて死んでしまう。公害Gメンの遠藤も、この犠牲者の一人となった。
- 事態を重く見たネヴィラ71の指令により、スペクトルマンに殺されることになるが、彼の放った特殊なスペクトルフラッシュ(エネルギーを少なくし、カロリーを上げる)で、元の人間に戻された。同時に遠藤の病状も回復した。
- 改造ゴリラ ラー2号
- 第5話・第6話登場。
- 動物園のゴリラを、ゴリが改造したもの。言葉を喋り、IQはラー以上と言われる。スペクトルマンのネヴィラギムレットの如く、高速で地中を掘り進むことが可能。
- ラーと協力し、ネヴィラ71へ送還されるスペクトルマンを奇襲。青い遊星で激闘を繰り広げた。ラーと同等の怪力を武器に、スペクトルマンを苦戦させたが、思わぬ反撃を受けてしまう。最後は、青い惑星に取り残され、結局ゴリの元へ帰ることはできなかったようだ。
- ゴキブリ怪獣 ゴキノザウルス
- 第7話・第8話登場。
- 無数のゴキブリの中から、ゴリが最も元気な個体を選んで怪獣化したもの。発信機が取り付けられており、ラーの持つ操縦器で操られる。飛行能力と強靭な皮膚を持っている。また、ゴキブリからできているため、生命力も非常に強く、フラッシュも通用しなかった。
- スペクトルマンが片手フラッシュを浴びせたが通用せず、倒れ果て敗北する。その間に、羽の筋肉を強化されて再び出現した。しかし、発信機の破損により操縦者を失い、スペクトルマンに反撃される。最後は羽を引きちぎられ、空中から落下して死亡。
- 造形物はスーツのほか、飛び人形が用意された[26]。
- 合成怪獣 ネズバートン
- 第9話・第10話登場。
- ネズミと鳩が合成されて誕生した怪獣で、首が2つある。首と胴体、足などはネズミで、背中には鳩の羽がある。首を何度切断されても死なないという不死身の怪獣でもある。過疎地域の鬼里村に出現し、運動能力や闘争心をテストされた後、ラーの乗った列車に導かれ街へと進撃を開始。ネズバートンの持つ病原菌を蔓延させ、街をゴーストタウンにすることが、ゴリの作戦なのだ。
- スペクトルマンと3度にわたって戦い、2度もスペクトルマンを敗北させた。最後は列車の油送車を掴んだスペクトルマンに激突され、爆死した。
- 第9、10話では「ネズバートン」と呼ばれていたが、第27話で復活した際には「ネズバードン」と呼ばれた。書籍によっては、後者で記載している[29][30]。
- 首はスーツアクターが手を入れて操作している[26]。
- 廃棄物人間怪獣 ダストマン
- 第11話・第12話登場。
- トラックの運転手・岡田(演:渡真二)が、ラーの怒りを買って拉致され、改造された姿。と言っても、ラーが機械の操作を誤って誕生させてしまった偶然の産物である。当初は人間ほどの身長だったが、ごみを食べて巨大化し、遂には何百メートルもの巨体となった。プラスチックからおが屑まで、様々な廃棄物を食べ続ける。体を傷つけられても修復が可能で、ネヴィラギムレットで腹部を貫通されても、すぐに再生した。
- 巨大な怪獣ではあるが、人間としての意思が残っている。そのため、家族に会おうと家に帰ったり(もちろん人間大の時)、自分を倒すようスペクトルマンに懇願したりもした。スペクトルマンが攻撃を躊躇すると、炎の中へ飛び込んで自滅する。しかし、残された手首から再生し、再び怪獣の姿となってしまう。スペクトルマンとの2度目の戦いで、ショベルカーで自分を刺して倒れた。この時、岡田の強い意志で人間に戻ることができた。
- 再生怪獣 ネオヘドロン
- 第13話・第14話登場。
- 東京湾のヘドロから誕生した、第2のヘドロン。初代ヘドロンとは違い、緑色のキノコのような姿である。ヘドロを研究していた大垣博士(演:片山滉)の知能を移植され、さらに強化された。博士に変身して言葉を喋るなど、知能がかなり高くなったようである。ネオヘドロンが排出した有機体は、水道の蛇口など、どこからでも侵入し、人々を襲撃した。巨大化後は、防衛隊のナパーム弾やスペクトルフラッシュも受け付けず、交通機関を破壊して東京を大混乱に陥れた。
- 唯一の弱点は高圧電流であり、新技スペクトルサンダーを全身に浴びて死滅した。
- 人間大のネオヘドロンが初戦に敗北し、同じく人間大に戻りフラフラのスペクトルマンと格闘し、スペクトルマンを倒しているが、その後の生死は不明。
- 合成地震怪獣 モグネチュードン
- 第15話・第16話登場。
- モグラとナマズの合成怪獣。上半身はモグラで、尻尾にあたる部分が巨大なナマズの顔になっている。この上下の頭は、それぞれが意思を持っているようで、個別に攻撃を仕掛けてくる。大地震や津波を起こす恐るべき能力を持っている。
- 上越の山奥でマグニチュード5の地震をひき起し、地底でマグマのエネルギーを補充すると、続いて東京を襲撃。壊滅状態に追い込む。この時、地上へ出現してスペクトルマンと対決する。格闘戦ではスペクトルマンをノックアウト気味に追い込むが、エネルギー不足のためスペクトルフラッシュに負傷し退散、スペクトルマンは力尽き倒れる。再びマグマを吸収し、東京湾で津波を発生させた。スペクトルマンとの再戦では、フラッシュを弾き返す優勢ぶりを見せるが、エネルギーを使い果たしたのを見計らって再度フラッシュを放たれ、絶命した。スペクトルマンは勝利を収めながらも力尽き倒れる。この後、この大地震が人工的な物と判断したネヴィラによって、東京は地震発生以前の状態に戻された。
- スーツのファスナーは腹部分に存在する[26]。
- サイボーグ怪獣 サンダーゲイ
- 第17話・第18話登場。
- 「空飛ぶ鯨」の異名を持つ怪獣で、その姿は普通の鯨と変わりはない。しかし、それは外見上のことで、実際はゴリの作ったサイボーグだった。スペクトルマンと戦った怪獣の中で、最も多くの能力を持っていると思われる強敵である。その一つに飛行能力があるが、他にも、雷撃を放つ、体を透明化する、敵の攻撃を跳ね返す、島に擬態するなど、様々な特殊能力を有する。中でも最も手強いのが、敵の行動を真似るというもの。敵に合わせて身長が変化し、フラッシュ、バックルのような武器もすべてコピーしてしまうのだ。そのため、スペクトルマンは誤ってビルや車を破壊し、人々から非難を浴びた。
- スペクトルマンを敗北させた後、悠々と海へ引き上げ、島に擬態。身を潜めながら、日本中の電気エネルギーを吸収していった。それを終えると、空へ飛び上がって地上へ攻撃を開始。再挑戦してきたスペクトルマンを追い詰める。だが、サンダーゲイの性質を見抜いたスペクトルマンは、砂浜に寝転がり、サンダーゲイもそれを真似て行動を停止する。その隙に、Gメンたちはサンダーゲイの体内に爆弾を仕掛け、これを粉砕するのだった。
- シロアリ怪獣 バクラー
- 第19話・第20話登場。
- 東京郊外のニュータウンに新築された一軒屋に住み着いた吸血怪獣。目が一つで、足が6本。一軒家へ引っ越してきた人間の血液を吸収し、インベーダー人間に変えてしまう。普段は人間大で、戦闘時には巨大化する。第20話では、富士山よりも巨大化したスペクトルマンと格闘したことから、ダストマンやサンダーゲイのように、身長は「無限大」とされている。また、スペクトルマンに一体が倒されると、同時に別の個体が出現しており、雄と雌の関係であるとも思われる。
- スペクトルマンとの戦闘では、羽を羽ばたかせて起こす突風と、手から発する念力で善戦。1体がフラッシュで倒されるが、続いて出現した個体がインベーダー人間とともに姿を消した。その後、各地に卵を産み落とし、その本拠を富士山の火口へ移動する。だが、Gメンたちにそれを察知され、スペクトルマンの活躍で富士山の卵は全滅。巨大化して戦いに挑む。
- バクラーの弱点は、腹の中に潜んでいる原始生物。これをスペクトルマンによって引きずり出されると、バクラーは息絶えた。
- インベーダー人間
- 第19話・第20話登場。
- バクラーに血液を吸い取られた人間が変貌した怪人。最初にインベーダー化された男性は、耳が異様に拡大していた。
- 両手を広げて右手の親指を口に付け、右手の小指と左手の親指を繋げると、敵の血液を吸い取ることが可能。これによって、インベーダーの仲間を増殖させるのだ。Gメンの加賀隊員とその妻もインベーダーとなるが、血液を入れ替えたため回復した。第20話で、バクラーとともに富士山の火口へ移動し、登山客を襲撃したが、加賀とその妻がインベーダーになってもなお人間の心を失わず、必死に抵抗して妨害したために登山客をインベーダーにすることはできなかった。最後は、スペクトルマンの攻撃を受けて火口へ消え、その後の消息は不明である。
- 原始生物
- バクラーの腹の中に潜んでいた古代の生物で、奇怪な形状をしている。寄生虫の一種で、カマキリに寄生するハリガネムシのような存在。これを体外へ出されるとバクラーは死滅する。
『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』時代(第21話 - 第39話)
第23話から第27話までは、「大怪獣決戦シリーズ」と銘打ち複数の怪獣が登場する。これは「夏枯れ対策」の一環である[32]。
- 寄生宇宙人 ズノウ星人
- 第21話・第22話登場。声は八代駿。
- 宇宙を探検していた異星人。脳のような形の赤い体に目が一つあり、足が生えているというグロテスクな姿をしている。宇宙船が地球に不時着して故障し、ズノウ星へ帰る手段を失ったため、地球人に乗り移って周辺の様子を探った。他の地球人にそれを知られるのを恐れ、証拠隠滅のため、憑依した人間を自殺させてしまう。その際、死体はガラスのように砕け散り、衣服だけを残して消滅する。また、テレポートなどの能力も持っており、自分を捕獲しようとしたラーを翻弄した。しかし、腕力はなく、ラーの怪力で圧倒されていた。
- ゴリの円盤を利用して星へ帰ることを思いつき、ラーに憑依して円盤に乗り込むが、ゴリに正体を見破られてしまう。ゴリに光線銃を向けられたズノウ星人は、怪獣ギラギンドの頭脳となってスペクトルマンと戦う羽目になる。ギラギンドを乗り捨て、スペクトルマンに憑依して地球を脱出しようと考え、彼に迫った。催眠術のような回転技でスペクトルマンを気絶させ憑依しようとした瞬間、気がついたスペクトルマンのバックル、フラッシュの連続攻撃を受けて爆発した。
- 着ぐるみは大柄のものではなく、成川哲夫は、「ノブちゃん」の愛称で呼ばれていた進行スタッフが演じたと記している[33]。
- 二刀流ドリル怪獣 ギラギンド
- 第21話・第22話登場。
- ラーが作った新怪獣。肩幅ほどもある頭に、二つの巨大な目がある。口などの器官は見られない。
- 戦闘開始前には、東南アジア風のダンスをするという、一風変わった性質がある。肘に装着されたドリルと剣で戦うところから、二刀流怪獣とも呼ばれる。このドリルは、スペクトルマンが新たに装備した盾を突き破るほどの破壊力を持つ。見た目に似合わず、とてつもないパワーの持ち主だが、頭が非常に悪い。ゆえに、武器を適切に使えなかった。しかし、ズノウ星人が憑依したことにより、知的な戦法が身に付いた。
- 浅間山を噴火させる作戦を実行したが、スペクトルマンの妨害で失敗に終わる。2度目の対決では、ズノウ星人の協力で、戦いを優位に進めた。最後は、ネヴィラ71からスペクトルマンに送られた剣で首を切断された。
- 交通事故怪獣 クルマニクラス
- 第23話・第24話登場。
- 交通事故に遭った勝男少年の車を憎む心が、怪獣として実体化したもの。信号機のような三色の目があり、胸から腹にかけて深いタイヤ痕が走っている。両手は鎌状になっており、これで相手を殴りつける。また、神出鬼没のテレポート能力を持つ。
- 拘束怪獣 バロンザウルス
- 第23話・第24話登場。
- 街に出て調査したラーが、勝男少年の怪獣イラストを写真に撮り、それを元にゴリが作った怪獣。武器は口からの静止光線。
- 街で暴れている最中、クルマニクラスが現れたため、クルマニクラスのテレポート能力の秘密を探るべく、仲間のふりをして誘い、ゴリの円盤へ捕獲した。だがクルマニクラスは脱出したため、再び捕まえようとするも、最後はスペクトルフラッシュで倒された。
- スーツはNGとなった怪獣バルゴドンのものが改造された[34]。
- 隕石怪獣 サタンキング
- 第25話・第26話登場。
- 宇宙の彼方にある「悪魔の星」から、隕石に乗って飛来した凶悪な怪獣。破壊と殺戮しか能がなく、ゴリに人類皆殺しを命じられて暴れ回った。全身が赤く、怒ると頭部が発光する。皮膚は頑丈で、ネヴィラスライスも受けつけない。
- スペクトルマンを倒した後、隕石の落下によって覚醒した怪獣マグラーと格闘したが、3本の角に苦戦し、退却する。ゴリは、不協和音でサタンキングを発狂させ、再び東京へ放った。最後は、スペクトルマンの新兵器スペクトルガンで木っ端微塵に粉砕された。
- サタンキングの着ぐるみは、後にテングドン、ブラックドラゴンへ改造された[28]。
- 地底怪獣 マグラー
- 第25話・第26話登場。シリーズ初の地球怪獣である。
- サタンキングの乗った隕石の衝突の影響で覚醒し、地底より出現した怪獣。全身が灰色で、哺乳類的な顔立ちだが、頭には3本の鋭い角が生えている。
- 隕石の落下による地殻変動で卵が地上へ露出。中の子供が死んでしまったため、悲しみのあまり暴れた。そのパワーは、スペクトルマンやサタンキングも退却させたほどだ。また、サタンキング戦で傷ついたスペクトルマンの右腕を執拗に攻めるなど、知的な戦いぶりを見せた。この戦いの後、防衛隊の猛攻撃を受けて地底へ姿を消す。そして、東京を攻撃し、再びスペクトルマンと対決する。事情を知っているスペクトルマンは、マグラーを倒すことができず、共に海へ飛び込んだ。マグラーの生死は不明で、そのことについて、譲二は何も語らなかった。
- マグラーの着ぐるみは、改造されてムーンサンダーになった[28]。
- サイボーグ怪獣X(シルバーロボ)
- 第27話登場。
- スペクトルマンを徹底的に調査して造り出された怪獣。別名「X」。手からのフラッシュや手首からのスライスといったスペクトルマンと同じ武器の他、指からのミサイルといったオリジナルの武器も持つ。体は頑丈で、スペクトルバックルも効かない。
- 人里離れた山奥でモッグスと再生怪獣軍団5体のうち3体を倒し、さらに強化改造しようとしたが、スペクトルマンが現れたため急遽戦闘に。実力伯仲で善戦するも、弱点のかかとが高圧電線に触れて赤熱化したところにスペクトルサンダーを浴びて凍りづけとなり、バラバラになってしまった。
- スモッグ怪獣 モッグス
- 第27話登場。
- シルバーロボの能力テスト相手として出撃した怪獣。口からスモッグを吐いて敵の目を眩ます。しかしシルバーロボには全く適わず、スライスで切られ、岩にぶつかり絶命。新怪獣でありながら、劇中では名称は呼称されない。
- 隕石怪獣再生サタンキング、拘束怪獣再生バロンザウルス、ゴキブリ怪獣再生ゴキノザウルス、合成怪獣再生モグネチュードン、合成怪獣再生ネズバートン
- 第27話登場。
- モッグスと共に、シルバーロボの能力テスト相手として、ゴリが再生して出撃させた。身長・体重・能力は、いずれも再生前と同じ[注釈 3]。
- ゴキノザウルスは空中攻撃するも、シルバーロボのフラッシュに倒され、モグネチュードンとネズバードンは首をシルバーロボのスライスで切られる。なおサタンキングはバロンザウルスの頭の角で傷つき逃亡、そのバロンザウルスはモグネチュードンの火炎攻撃で倒された。
- 伝説怪獣 サラマンダー
- 第28話・第29話登場
- 竜ヶ峰に生活拠点を置く怪獣。付近一帯の住民からは、「主」と呼ばれ、恐れられていた。山奥で長い眠りについていたが、その強靭な生命力に目を付けたゴリの手で覚醒する。武器は、口から吐く猛烈な火炎と、どこまでも伸びる舌。山で猟師の与吉を惨殺した後、火炎を吐いて村を焼き払う大暴れをするが、防衛隊のジェット機編隊に攻撃され、倒れたかに見えた。しかし、公害Gメンが背中にテントを張ったため再び目を覚ました。
- スペクトルマンとの戦いでは、火炎で目を焼き、視力を奪って勝利を収める(後にも、スペクトルマンが視力を失って苦戦する場面が見られた)。勢いづいたサラマンダーは松本市へ進撃。松本城を破壊し、譲二のいる病院を襲った。そして、再び挑んできたスペクトルマンを火炎攻撃で炎上させるが、スペクトルマンが高圧線に触れて視力を回復したため、形勢は逆転。投げ技を喰らい、フラッシュで留めを刺された。
- ザリガニ深海獣 ザリガニンド
- 第30話・第31話登場。
- その名の通り、巨大なザリガニの怪獣。同じ深海獣スピンコブラーの子分で、これを守る役目を果たしている。またスピンコブラーも、ザリガニンドがピンチに陥ると助太刀に現れる。武器は両手のハサミで、火が弱点。尻尾が巻き貝のような形になっており、そこに隠れて身を守るというヤドカリのような能力も持つ。
- 無数の卵を産み、仲間を増殖しようとするが、海岸に住む人間たちに卵を奪われ、怒って海上に姿を現した。漁村で破壊活動を行い、スペクトルマンと対決。スライスでハサミを切断されて劣勢となるが、スピンコブラーの加勢で逆転勝利する。ザリガニンドの卵は、Gメンの手でほぼ全て焼却されたが、港の灯台に卵がいくつか残っており、これを奪い返そうと灯台を破壊する。ここで、スペクトルマンの焼き討ちを受け、殻に逃げ込んだところへ、フラッシュを放たれて爆死した。
- デザインはうしおそうじが担当[39]。
- 海草深海獣 スピンコブラー
- 第30話・第31話登場。
- ザリガニンドの親分格である海草の怪獣。ザリガニンドとは一種の共生状態にあり、互いに助け合っているが、スピンコブラーが親分格である。全身が昆布に覆われたような姿をしており、二つの飛び出した目が特徴。長い触手による締め付け攻撃が強力だ。
- 相模湾で船舶を次々と襲い、沈没させていった。海底が生活圏であるが、ザリガニンドがスペクトルマンに苦戦したため、上陸して共に戦った。自慢の締め付けでスペクトルマンを敗北に追い込み、灯台を襲撃。ザリガニンドの卵の奪回を図る。スペクトルマンとの再戦で、殻へ逃げ込んだザリガニンドを守ろうと海へ逃げるが、フラッシュを浴びて爆発、炎上した。
- 古代怪獣 三つ首竜[注釈 4]
- 第32話・第33話登場。
- 新潟の地層に眠っていた、三つの首を持つ怪獣。恐竜の時代から長期間に渡って生息し、300万年ほど前に絶滅したとされていた。ゴリの手で復活し、それぞれの首から毒ガスや岩弾を吐き出して暴れた。好物は石油で、吸盤状の尻尾で石油を吸収する。しかし、火に弱いようで、油田を襲撃した際、石油タンクが爆発すると海へ逃走している。また、背中に羽があるが飛行能力はない。スペクトルマンに引きちぎられても平気だった。両手はかなり退化している。
- 石油パイプラインに沿って移動し、先回りしていた防衛隊に落とし穴を仕掛けられた。ここに落下した三つ首竜は、スペクトルマンとの戦闘の末、地中へ姿を消す。その後、海底油田を目指して海上を進撃。追ってきたスペクトルマンに、スライスで全ての首を切断されてしまう。それでも活動を停止しなかった三つ首竜だったが、石油を吸収する尻尾をネビュラスライスで切断されると絶命した。
- 月世界獣 ムーンサンダー
- 第34話・第35話登場。
- 月面に住む宇宙怪獣。人類がアポロ計画で持ち帰った月の石を取り戻すべく、アポロ27号を追って地球へ飛来した。この月の石は、ムーンサンダーの卵だったのだ。大気圏でアポロ27号を破壊し、その卵の一つを手に入れると、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリに分散した卵を追って飛び続けた。最初に降り立った地はニューヨークである。
- 短時間で地球を一周するほどの高速飛行能力と行動力の持ち主で、飛行時には、肉眼では赤い火の玉のように見える。体は、硬質の鎧に包まれており、バックルも跳ね返した。しかし、フラッシュでこの鎧を吹き飛ばされると一気に弱体化し、地球を脱出できなくなるほどになってしまった。結局、卵を取り戻すことはできたが、月へ帰還できず、途方に暮れて人間に怒りをぶつけようと暴れた。これに責任を感じたスペクトルマンも攻撃ができず、共に火山の火口へ飛び込んで心中。ムーンサンダーは爆死した。
- ムーンサンダーの戦い振りはゴリに強い感銘を与え、続く第36話では、ゴリがムーンサンダーに黙祷を捧げていた。
- デザインはうしおそうじが担当[39]。
- ムーンサンダーの子
- 第35話登場。
- ムーンサンダーが守り抜いた卵から誕生した、5体の子供怪獣。親怪獣の死後、5体揃って月へ飛び立っていった。
- 人喰い墓場怪獣 ベガロン
- 第36話・第37話登場。
- 宇宙の怪獣墓場に眠っていた怪獣。ここにいる怪獣たちの中でも、ベガロンは最も凶暴な一体であり、その性質をゴリに買われ、地球へ送り込まれた。ワニのような顔つきで、背中に襟巻きがある。戦闘時にはこれを広げて、敵を威嚇する。人間や動物も食べてしまう肉食怪獣。
- 公害Gメンが怪獣Gメンとなってから、最初に戦った怪獣として記録されている。スペクトルマンがムーンサンダー戦で行方不明となった隙に、地球へ襲来した。箱根に出現し、Gメンと交戦。大いに苦しめる。しかし、死んだと思われていたスペクトルマンが帰還すると、防戦一方となり、フラッシュで粉砕される。
- 後日、恐るべき再生能力が発動し、復活を遂げるが、スペクトルマンとの2度に渡る戦いに敗れた。最後は、尖った岩に串刺しになり、バックルで両手を固定された後、フラッシュを浴びて爆発。二度と再生することはなかった。
- マイナス人間
- 第37話登場。
- ゴリの円盤基地を警護していた、白ずくめの怪人。劇中では、3人が確認されている。奇怪な声を発し、独特なアクションをとる。
- 基地へ侵入したGメンの沢を捕らえ、ゴリのもとへ連行した。続いて突入してきた譲二たちにも攻撃を加えるが、全員が撃退された。
- ネヴィラ遊星人
- 第36話登場。
- ネヴィラ遊星の宇宙ステーションに待機していた、スペクトルマンの仲間。全身のフォルムはスペクトルマンに酷似している。他星へ派遣されるネヴィラ遊星人は、サイボーグ手術を受けていると言われ、スペクトルマンも例外ではない。
- ムーンサンダーとの戦いで傷ついたスペクトルマンを、宇宙ステーションで保護。彼の体を気遣い、地球へ戻るのをやめるよう忠告するが、地球の防衛に命を懸けるスペクトルマンの熱意に負け、地球への帰還を許す。
- この時、交代の人員が地球へ派遣されていたが、スペクトルマンの帰還により、とんぼがえりとなった。
- 遺跡ロボット スフィンクス
- 第38話登場。
- エジプトのスフィンクスが、ゴリの手で改造されたもの。外見上は、スフィンクスそのものである。ロボットとなって活動を開始したスフィンクスは、海を渡って日本の岩手県へ上陸。西北西に向かって一直線に進撃していった。その目的は、プラニウムという新燃料を保有する原子力発電所だった。
- ラー率いる数人のエジプト怪人に操られる。陸上では四足歩行だが、水中移動能力、飛行能力も持っている。外部の装甲も頑丈で、怪獣Gメンの磁気地雷も受け付けなかった。しかし、橋を爆破されて谷底へ落下すると、活動を停止。より凶暴なスフィンクス怪獣へと変貌し、スペクトルマンに挑んだ。
- スフィンクス怪獣
- 第38話登場。
- 活動を停止したスフィンクスが変化を遂げ、凶暴化した姿。顔つきがより怪獣らしくなり、四足歩行から二足歩行となる。姿は変わってもその目的は同じで、原子力発電所へ前進を続ける。スペクトルマンと戦い、空中に持ち上げられると自爆。スペクトルマンに大ダメージを与えた。
- スフィンクス怪獣は、さらなる改造を受け、クモ怪獣となって再び活動を再開した。
- 改造ロボット クモ怪獣
- 第39話登場。
- スペクトルマンと相打ちを狙って自爆したスフィンクス怪獣が、さらなる改造によって進化した最終形態。8本の手足をムチのように振り回して攻撃。また、口から吐く糸で巨大な巣を作り、Gメンや防衛隊の動きを封じた。この巣は強力なバリヤーとなり、戦車隊でさえ破ることができない。
- スペクトルマンも苦戦させたが、スライスで腕や触角を3本切断され、空中へ逃亡を図ったところを、フラッシュで撃墜された。
- スーツの頭部はスフィンクス怪獣の流用で、胴体は新規に作られた[34]。
- エジプト怪人
- 第38話登場。
- スフィンクスを操る怪人。エジプト人のような姿で、顔は黒い。劇中には3人のエジプト怪人が登場している。
- ボスの正体はラーだが、後の2人については不明。ボスを除いて、怪獣Gメンに撃退された。
- ミイラ男
- 第39話登場。
- 全身を白い包帯で包んだミイラ怪人。岩手県の原子力発電所を襲撃した。怪力の持ち主で、素手でドアも突き破ってしまう。
- 発電所の所長らを追い詰めるが、怪獣Gメンのレーザーガンで倒された。ゴリの手先と思われるが、それを直接裏付ける描写がないため、詳細は不明。
『スペクトルマン』時代(第40話 - 第63話)
- ガス怪獣 メタノドン
- 第40話・第41話登場。
- ゴリが、食用ガエルを改造して作り上げた怪獣。首の周りに襟巻きが付いていて、これで敵を威嚇する。箱根付近の沼に潜んでいたが、沼に落ちた健二少年を助けたことから、彼と友達になる。健二の吹く草笛に反応し、その曲に応じて踊ったり、大人しくなったりする。怪獣Gメンの攻撃を危惧した健二の指示で沼を離れ、人気のない場所に身を隠した。
- デザインは高山良策が担当[31]。
- 溶岩怪獣 マグマザウルス
- 第40話・第41話登場。
- メタノドンが健二少年と仲良くなったことにたまりかねたゴリが、地底から出撃させた怪獣。武器は口から出す火山弾。頑丈でスライスも効かない。戦いの第1ラウンドでスペクトルマンを疲労させ、譲二に戻らせるも、譲二が傍らの火薬庫を爆破させたため地底に逃れる。その後富士火山帯に火を着けて同火山帯の火山を次々と噴火させ、再出撃するが、メタノドンに邪魔された挙句、共倒れとなった。
- 着ぐるみはゼロンの改造[28]。
- 太陽マスク
- 第42話・第43話登場。
- ラーの変装。毎日勉強着けにされる子供の心を利用し怪獣を作るべく、石田五郎少年(演:高野浩幸)とその親友を呼び出し、「子供たちの味方」と騙してテングドンやカバゴンを作らせる。だがカバゴンを改造中に、五郎たちがカバゴンが学校を壊して満足だったこととカバゴンを操るには脳に苦痛を伴うため再度の協力を拒否され、激怒して本性を現した。
- 幻想怪獣 テングドン
- 第42話登場。
- 太陽マスクに騙された五郎たちが、自由を奪った大人たちへの恨みを晴らそうと、怨念を電磁波に変えて作り上げた怪獣。武器は手に持つ団扇で、学習塾を破壊して暴れた。電磁波なので実態が無く、瞬間移動が可能。
- 先生怪獣 カバゴン
- 第42話・第43話登場。
- 再度五郎たちを利用し、五郎たちに「分子分解装置」を与え、担任の阿部先生(演:阿部進)を変貌させた怪獣。顔と胴体に口が有る。学校を破壊して暴れるが、スペクトルマンが装置を壊したため撤退。ゴリによりダムの湖底で100万Vの電流を与えられ強化された。ゴリの命令により、言うことを聞かない五郎たちの脳からイメージを奪って廃人化した後に再出撃する。体から電流を放射しているためにスペクトルマンも近づけなかったが、スペクトルマンにより高圧電線に触れさせられ、体内に電流がスパークし元の阿部先生に戻った。その後Gメンに救出され、阿部先生と、廃人と化していた五郎たちは共に病院送りとなった。
- 「カバゴン」という名は、阿部先生役の阿部進のニックネームに由来する。
- 宇宙吸血鬼 キュドラー[注釈 5]
- 第44話・第45話登場。
- 宇宙の凶悪な犯罪者で、宇宙を逃走中バル遊星人の攻撃で宇宙船を失い、地球に来た。白髪の紳士に化けて蓼科に住み、夜な夜な女性の生き血を吸っていた。最後はバル遊星人の呪文によって、彼が造った十字架に阻まれ、串刺しになった。
- 宇宙警察パトロールGメン パル遊星人
- 第44話・第45話登場。
- キュドラーを追って地球にやって来たが、顔が醜いので譲二に結託を依頼、だが地球の汚染された大気のため長生き出来ず、命を賭けて十字架を造ると、譲二に渡して絶命した。
- なおこの44話と45話には、ゴリとラーは全く登場しない。
- 宇宙両生類 ガマ星人
- 第46話・第47話登場。
- ヌマ星に住むカエルのような宇宙人でゴリの配下。ゴリの手引きで地球に現れると、Gメンの一員である加賀の故郷である里見村の村人の一部を殺害し、村人に化けていた。そしてゴリの命令で東京に送り込まれ、ガマガエルを怪獣化させて攻撃しようと企んだ。変身後は上から見ると正体が分かるのが欠点。
- ガマガエル怪獣[注釈 6]
- 第46話・第47話登場。
- ゴリの配下として暴れる怪獣。劇中では2匹登場、1匹目は加賀・柳田・譲二がガマ星人たちを攻撃中、その1匹が誤って怪獣化するが、フラッシュに破れも、譲二は一時過労状態となる。2匹目はGメンと防衛隊が里見村に現れたため、全ガマ星人とガマガエルを孵化装置で合成し誕生、力が戻らないスペクトルマンを襲うが、塩分が弱点だということを見抜かれ、海に沈められて死滅した。
- 2匹は、全く同一の着ぐるみを使用している[34]。
- 巨大犬怪獣 ボビー
- 第48話登場。
- 大脳生理学の権威・堂本博士(演:有馬昌彦)によって、IQを増進する「IQPS」という薬剤を手術で投与された犬のボビーが、怪獣化したもの。当初は、因数分解も理解できる天才犬として話題になっていた犬だったが、手術にはゴリの細工が加えられていた。ボビーは次第に凶暴化していき生肉を食べるようになり、さらに人間を襲って脳髄をむさぼるようになった。そして遂に、巨大化して怪獣へと変貌してしまった。
- 巨大化後のボビーは、頭に2本の角が生え、爪が鋭くなった。黒かった体毛も、体質が変化したせいか茶色になっている。性格は大変凶暴であるのだが、時折尻尾を振る仕草も見せる。
- ボビーを弟のように可愛がっていた三吉青年は、ボビーを殺さないでくれとスペクトルマンにすがり付くが、願いも空しくスペクトルマンとボビーとの対決となる。噛み付き攻撃で応戦するボビーに、スペクトルマンはネヴィラスライスを繰り出し、その両腕を切断。投げ技で留めを刺した。
- 天才怪獣 ノーマン[注釈 7]
- 第49話登場。
- 頭が良くなりたいと願う三吉青年(演:鶴田忍)が、堂本博士のIQを高める手術を受け、突然変異で怪獣化した姿がノーマンである。三吉は「7+8」の計算もままならない状態だったが、手術によって大天才となった。しかし、この手術にはボビーの時と同様の手が加えられており、怪獣の姿へ変貌するようになる。しかし、怪獣化は一時的なもので翌日には三吉の姿にもどる。
- そのため、怪獣になってしまうことに苦悩し再度の怪獣化を防ぐ研究を始める。そして、蒲生の正体がスペクトルマンであることを見抜いていた三吉は、「また怪獣化してしまった時は殺してくれ」と頼む。
- ノーマンの頭部は人間の脳そのものであり、色も紫と緑の斑模様で、グロテスクな造形となっている。体は白く、牙と、両手両足の爪が非常に鋭い。この牙と爪で人間を襲い、脳髄を貪る。
- 三吉の心はノーマンに支配され、全人類を廃人にするゲラニウム爆弾を完成させる。そして、三吉の抵抗も空しく巨大化、爆弾を手に暴れ回る。しかし、わずかに残っていた人間の心で爆弾の使用を阻止し、正体が三吉だと知っているため躊躇するスペクトルマンに「殺してくれ。人間として死にたいんだ」と懇願した。最後は、すれ違いざまのネヴィラスライスで斬られ、絶命する。その後、亡骸はボビーの隣の墓に埋葬された。
- 宇宙の破壊者 イゴール星人
- 第50、51話登場。
- ゴリの手引きで地球に来た宇宙人。廃坑の町・福岡県秋山町に現れ、秋山町の地下に存在するコバルトを採掘し、ブラックドラゴンに搭載させた。
- ロボット怪獣 ブラックドラゴン
- 第50話・第51話登場。
- イゴール星人の怪獣ロボット。地球を破壊すべく秋山町に出没し、にせスペクトルマンと戦う振りをして起爆装置を手に入れる。そして倒された振りをして地底に潜り、大量のコバルトを搭載して5分後に自爆させ、地球を破壊しようとしたが、スペクトルマンのビッグバックルで首を切られ、怪獣Gメンによって起爆装置は外された。
- にせスペクトルマン
- 第50話・第51話登場。
- イゴール星人のロケットをスペクトルマンに似せて改造したロボット。フラッシュやバックルといった本物と同じ武器を使用できる他、独自の武器として目からの催眠光線が有り、これでしげる少年以外の秋山町の住民を操って拉致した(住民はその後Gメンに開放)。やがてコバルトを搭載したブラックドラゴンが再出撃すると、自分も再出撃し、本物のスペクトルマンと戦い善戦するも、最後はスペクトルフラッシュで撃破された。
- 着ぐるみは、第50話は本物のスペクトルマンの着ぐるみを流用(この回は本物は登場しないため)、そして第51話は、第33話まで使われた体色が茶系統の物(第34話以降は黒系統)を使用している[47]。
- 原始怪獣 マウントドラゴン
- 第52話登場。
- 鈴鹿山中に出現。 麻酔で眠らされ、研究のためにトレーラーに載せられて東京に運ばれることに。途中休憩のため立ち寄った長島温泉で麻酔が醒めかけ、太田を飲み込んでしまう。当初は東名経由で東京へ向かうはずだったが鳥人の妨害でルート変更を余儀なくされ長野へ向かう。麻酔の補給のため長野支部へ到着したところに鳥人からエネルギーを注入され暴れ出す。スペクトルエースによって動きを止められ、スペクトルマンによって太田も体内から救出された。その後、再度東京へ運ばれるがスペクトルエースをあびていたため死亡。
- 暗黒星雲バンドの鳥人
- ゴリの指令により、マウントドラゴンを目覚めさせるため上空にて機会をうかがう。マウントドラゴンを載せたトレーラーが長野支部へ到着したところにエネルギーを注入する。その後の行動は不明。
- コンピューター怪獣
- 第53話・第54話登場。
- M27番β星から地球にやって来た怪獣。母星へ帰るべく犬山村の地下でエネルギーを充填し、ゴリに保護された代わりにスペクトルマンを倒して、スペクトルマンのエネルギーも奪おうとした。目からのシグマX光線と巨大なアームが武器で、アームの衝撃力は戦いの第1ラウンドでスペクトルマンを記憶喪失にしたほど。その後、高倉健一(演:新井康弘)と高倉のり子(演:宮崎加代)の叫び声で記憶を取り戻したスペクトルマンと再び戦うが、母星が彗星との衝突で既に壊滅したと知ると、シグマX光線をのり子に浴びせて視力を回復させ、絶命した。
- 造形物は、高山が制作した個人作品「かなぶんおやぶん」を撮影用に借り受けたもの[49]。
- 枯れ草玉怪人 草人間
- 第53話・第54話登場。
- コンピューター怪獣やゴリの手先として戦う戦闘員。犬山村を占領し、逃げようとする村民は皆殺しにし、高倉兄妹の両親も殺して、のり子の視力も奪った。枯れ草の玉に変形して移動する。
- 合成怪獣 巨大草人間[注釈 8]
- 第53話登場。
- 草人間が合体した怪獣。蔓を伸ばして攻撃し、枯れ草の玉に変形して攻撃する他、その球から火を出して、火の玉になって攻撃する。最後は火を消され、スペクトルフラッシュで撃破される。
- 着ぐるみの全身には、ホンコンフラワーがあしらわれている[51]。
- 宇宙の暗殺者 キラー星人
- 第55話・第56話登場。
- マーダラー三兄弟と共に地球に来た、悪辣非道な宇宙殺し屋。マーダラーやゴリの命令に従い、八坂村の村民を殺害する。最後はスペクトルマンと流星仮面によって、マーダラーと共に全滅。
- 夜の帝王 マーダラー三兄弟
- 第55話・第56話登場。
- キラー星人の幹部的兄弟宇宙人。全員緑色の体をしており、首領格の長男は顔が茶色。かつて父がスペクトルマンに殺されたことが有り、その仇討ちと地球に現れ、さらにゴリの入れ知恵で流星仮面とスペクトルマンを戦わせ、止めを自らが刺そうとした。その一環としてGメンを人質に取るが、それに怒った流星仮面とスペクトルマンに倒された。
- 宇宙の一匹狼 流星仮面
- 第55話・第56話登場。
- キラー星人やマーダラーの並ぶ宇宙の殺し屋だが、マーダラーたちとは正反対に卑怯なことは嫌う。スペクトルマンと戦うために地球に現れ、その矢先にマーダラーに襲われた始少年(阿部仁志)を助けたために始に慕われる。その後キラー星人やマーダラーをスペクトルマンと共に全滅させると、スペクトルマンと1対1の対決を行い、武器の流星フラッシュが外れたのに対し、自らはスペクトルフラッシュを浴びて倒された。だが外したのはわざとであることが判明するが、わざと外した理由は不明。
- 宇宙の魔女 グレートサタン
- 第57話・第58話登場。演:三浦真弓。
- サタン星の魔女。杖からの魔力と目からのビームが武器。かつて宇宙警察に捕まり、「一万年の眠りの刑」を受けて地球の洞窟に追放されるが、考古学者・影山博士(演:奥野匡)が偶然見つけ、「リサ」として育てるも、魔女と知って鉄格子の部屋に監禁した。やがて影山家の近所に来た青年画家・朝永(演:森烈)が魔女とも知らずに一目惚れし、譲二と共に開放するが、そこへ現れたサタン星人によって、朝永・譲二の前で魔女として復活、自分を監禁した影山博士を抹殺し、スペクトルマンと戦ったが、崖から転落してあっけなく死亡、その後を追って朝永も身投げした。
- まぼろし宇宙人 サタン星人
- まぼろし怪獣 ゴルダ
- 第57話・第58話登場。
- グレートサタンの用心棒的怪獣。グレートサタンの杖からの光線から現れる。武器は2本の角からのビームと背中の燐粉。さらに体内には猛毒が有り、噛まれた者は必ず死ぬと言われ、スペクトルマンも第1ラウンドで噛まれるが、譲二に戻ると川の水で毒を洗い流して難を逃れた。第2ラウンドではグレートサタンが転落死すると急激にパワーが低下し、ビッグバックルとスペクトルフラッシュの2段攻撃で撃破された。
- 設定では杖が怪獣に変化したとされる[34]。
- 兇悪宇宙人 ジェノス星人
- 第59話・第60話登場。
- 死んだ人間を凶悪な殺人鬼として蘇生させる悪魔の薬を使って殺人鬼を次々と作り出し、人類皆殺しをたくらむ宇宙人。霊柩車に乗って移動する。
- 殺人鬼軍団
- 第59話・第60話登場。
- ジェノス星人の悪魔の薬によって凶悪な殺人鬼として甦った死人たち。ジェノス星人の意のままに操られ、ナイフやマシンガンなどの凶器を使って殺戮を行う。全員「ジェノサイド」という合言葉を発する。
- 人殺し怪獣 ドクロン
- 第59話・第60話登場。
- 死体を集めて生み出された凶悪な怪獣で、スペクトルマンの力を逆用して自分の力にして優位な戦いを展開する。
- 奴隷宇宙人 ミゲル星人
- 第61話登場。
- 奴隷からの解放を条件にゴリの手先になり、遊園地を本拠地として地球侵略を開始する。その手始めとして遊園地に遊びに来た子供たちを怪獣変身機によって、次々に怪獣に変えていく。
- チビッコ怪獣 キートット
- 第61話登場。
- 遊園地に遊びに来ていたユキオ少年(演:松原和仁)が、ミゲル星人の手によって怪獣変身機で変身させられた怪獣。怪力の持ち主で岩をも軽々と待ち上げ、時速60キロで空を飛ぶことができる。怪獣ショーに紛れ込んで怪獣Gメンのメンバー抹殺を命令されるが、少年の心が残っていたために母親の説得で自我を取り戻し、最後は怪獣変身機の逆利用によって元の姿に戻ることができた。
- 本編では一度も呼称されなかったが、次回予告ではナレーターによって名前を言われている。
- 再生スモッグ怪獣 モッグス2
- 第62話登場。
- デサイトマンを作っている最中にスペクトルマンが現れたため、時間稼ぎとスペクトルマンがフラッシュを放つ秒数(2.5秒)の確認のために基地内に保管されていた怪獣の中から出撃した。性能は再生前と同じ。
- 基地内には、他にもボビーやゴルダが保管されていた。
- サイボーグ怪獣 デサイトマン
- 第62話・第63話登場。
- ゴリが作り上げた、怪獣の決定版というべきサイボーグ。スペクトルフラッシュに対抗するためにボクシングの世界チャンピオン・ピストン木戸口(演:根岸一正)の脊髄を身体に埋め込まれ、素早く強烈なパンチを繰り出す。 スペクトルフラッシュと同様の光線を放つことができ、スペクトルマンとの対戦で同時にフラッシュを放つが、スペクトルマンがジャンプし回転しながらフラッシュを放ったためフラッシュに勢いがつき(ゴリ談)、0.1秒早く攻撃を受けてしまい倒される。
注釈
- ^ ピー・プロダクション社長のうしおそうじは、フジテレビ編成局長の武田信敬から8月には確約を受けていたが、根回しに時間がかかったと証言している[11]。
- ^ 小林大輔アナウンサー(当時)が演じた。なおEDはノンクレジット。
- ^ ゴキノザウルスのみ目と羽が新調された。
- ^ 書籍『’70年代特撮ヒーロー全集』では、名称を三ツ首竜と記載している[30]。書籍『全怪獣怪人 上巻』では、ミツワニドンという別名も併記している[40]。
- ^ 書籍によっては、名称をキュドラー星人と記載している[42][30]。
- ^ 書籍によっては、名称をガマ怪獣と記載している[42][43]。
- ^ 書籍『’70年代特撮ヒーロー全集』では、名称を宇宙人怪獣(ノーマン)と記載している[30]。
- ^ 書籍『全怪獣怪人 上巻』では名称を巨大草人間オープンとしている[50]。
- ^ 「山崎克一」とクレジット誤表記。
- ^ スペクトルマンとの絡みのシーンを担当
- ^ JASRACにも「ネビュラの星」で登録されている[77]。
- ^ 秋田書店からは、スペクトルマンと怪獣Gメンに関する資料、怪獣の写真・解剖図などを載せた『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン 怪獣カラー図鑑』も発売されていた。
- ^ 冒険王での連載は、タイトルが『スペクトルマン』になる前に終了している。
- ^ 実写版ではネズバートン。
- ^ 初出時は「ギラギドン」と誤植。後編の扉絵は原稿が所在不明であり、完全版では誌面から収録しているため、誤植がそのまま残っている。
出典
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