ジャコモ・カサノヴァ 後年の評価

ジャコモ・カサノヴァ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/07 06:52 UTC 版)

後年の評価

死の床にあったカサノヴァは、自伝『我が生涯の物語』(Histoire de Ma Vie)草稿を、甥にあたるカルロ・アンジョリーニに託した。その草稿は後にジャン・ラフォルグによって脚色翻案され、1826年に刊行された。この翻案版よりの他言語翻訳版も各国で流布し、今日の我々のカサノヴァに対する評価もこの伝記に拠るところが大きい。英語で「彼はカサノヴァだ」との表現は、異性を惹きつける放蕩家・乱交家として定着している。カサノヴァ自筆草稿(フランス語版)を基にした決定版の出版は1960年まで待たねばならなかった。

カサノヴァ(および彼が典型として代表する放蕩的人物)は多くの一般映画およびアダルト映画の題材となってきた。その端緒は1918年のハンガリーにおける映画であるが、もっとも広く知られているのはフェデリコ・フェリーニ監督による1976年の『カサノバ』(ドナルド・サザーランド主演)および1982年のリチャード・チェンバレン主演のものだろう。また1992年にアラン・ドロン主演『カサノヴァ 最後の恋』が製作された。原作はアルトゥル・シュニッツラー

2006年にはラッセ・ハルストレム監督がカサノヴァを「世界一の恋人」ととらえた『カサノバ』(ヒース・レジャー主演)が公開された。この映画は1753年のヴェネツィアを舞台にしたオリジナルストーリーであり、官能性をおさえたロマンティック・コメディとなっている。

2010年2月18日フランス国立図書館は『我が生涯の物語』など3,700ページ分のカサノヴァの直筆原稿を購入したことを明らかにした。

カサノヴァを演じた映画俳優

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