シクロヘキシルアミン 用途

シクロヘキシルアミン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/22 16:28 UTC 版)

用途

防錆剤清缶剤や染色助剤、印刷インキ工業のフラッシング助剤としても用いられる[5]

スルフェンアミド加硫促進剤、粘液溶解薬鎮痛剤気管支拡張薬などの医薬品、除草剤のヘキサジノン (Hexazinone[4]をはじめとする、各種有機合成化学の中間原料となる。シクロヘキシルアミンとスルファミン酸との混合物に水酸化ナトリウムを反応させると、人工甘味料チクロが得られる。

化学物質排出把握管理促進法の第一種指定化学物質であり、同法に基づく集計によると、大気へは61.9%、公共水域へは75.3%がパルプ・紙・紙加工品製造業からの排出である[6]

安全性

日本の法令では、毒物及び劇物取締法により劇物、消防法により危険物第4類第2石油類(水溶性)に指定されている[7]。 可燃性であり、引火点は28.6℃。 経口摂取のみならず、吸入や皮膚への接触によっても有毒である。皮膚や眼に対しては腐蝕性がある[7]半数致死量(LD50)は、ラットへの経口投与で11mg/kgの実験結果がある[6]。ヒトの体内では投与量の1~2%が脱アミノ代謝され、シクロヘキサノールtrans-シクロヘキサン-1,2-ジオールが生じる。

脚注


  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 2735.
  2. ^ H. K. Hall, J. Am. Chem. Soc. (1957) 79 5441.
  3. ^ a b 製品情報-Cyclohexylamine東京化成工業
  4. ^ a b Karsten Eller, Erhard Henkes, Roland Rossbacher, Hartmut Höke "Amines, Aliphatic" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Wiley-VCH, Weinheim, 2005. doi:10.1002/14356007.a02_001
  5. ^ Apps, E. A. (1958). Printing Ink Technology. London: Leonard Hill [Books] Limited. pp. ix. 
  6. ^ a b 物質に関する基本的事項 [11]シクロヘキシルアミン (PDF)環境省
  7. ^ a b 製品安全データシート(安全衛生情報センター)


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