ザ・スパイダース 特徴

ザ・スパイダース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/03 01:23 UTC 版)

特徴

『ザ・スパイダース・アルバム・No.1』の楽曲は、当時の洋楽テイストを生かしたかまやつ作曲の楽曲に、彼の友人ら(川喜多和子、岩元梶子)がつけた英語詞などにより、リバプール・サウンドの向こうを張った「トーキョー・サウンド」を標榜し、イギリスなど海外でもレコードがリリースされ、ツアーやTV出演なども行っていた。

音楽性以外では、堺の軽妙な司会や曲ごとに違う振付をするなどの特徴もあり、この辺も人気の一因となった。なお、かまやつの友人であったレーサーで紳士服メーカー「EDWARD'S」の企画部長の福澤幸雄が、「8人目のスパイダース」といういわばブレーン的な役割を担っていた部分もあり、最新の音楽情報やダンスステップをグループに提供していた。福澤の死後、かまやつが彼を偲んで作った「ソーロング・サチオ」という曲が、アルバム『スパイダース1969』に収録されている。

ディスコグラフィー

シングル

  • 1. 「フリフリ/モンキー・ダンス」1965年5月10日発売(クラウンレコード、田辺昭知とザ・スパイダース名義)
  • 2. 「越天楽ゴーゴー/トワイライト・ゾーン」1965年11月15日発売(ビクターレコード/日本ビクター)
  • 3. 「ノー・ノー・ボーイ/リトル・ロビー」1966年2月1日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 4. 「青春ア・ゴー・ゴー/クライ・アンド・クライ」1966年3月10日発売(クラウン、田辺昭知とザ・スパイダーズ名義)
  • 5. 「ヘイ・ボーイ/ミシェル」1966年4月15日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 6. 「サマー・ガール/なればいい」1966年7月1日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 7. 「夕陽が泣いている/チビのジュリー」1966年9月15日発売(フィリップス/日本ビクター)
    • ※作詞・作曲:浜口庫之助、売上げは120万枚を超えた。
  • 8. 「なんとなくなんとなく/ブーン・ブーン」1966年12月25日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 9. 「太陽の翼/空の広場」1967年3月1日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 10. 「バラ・バラ/ダンス天国」1967年4月20日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 11. 「風が泣いている/君にあげよう」1967年7月15日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 12. 「あの虹をつかもう/恋のドクター」1967年8月25日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 13. 「いつまでもどこまでも/バン・バン・バン」1967年10月25日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 14. 「あの時君は若かった/もう一度もう一度」1968年3月5日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 15. 「真珠の涙/赤いドレスの女の子」1968年6月5日発売(フィリップス/日本ビクター、スパイダース結成七周年記念シングル)
  • 16. 「黒ゆりの詩/ロックンロール・ボーイ」1968年9月5日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 17. 「ガラスの聖女/風はいい奴」1968年11月25日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 18. 「涙の日曜日/赤いリンゴ」1969年4月5日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 19. 「夜明けの二人/コケコッコー」1969年8月25日発売(フィリップス/日本ビクター)
  • 20. 「ふたりは今/友を呼ぶ歌」1970年1月25日発売(フィリップス/日本ビクター、堺正章とザ・スパイダース名義)
  • 21. 「エレクトリックおばあちゃん/いつわりの恋」1970年9月25日発売(フィリップス/日本フォノグラム

ソロ・シングル(スパイダース在籍中)

  • 22. 「明日を祈る/なんでこんなに」1970年4月5日発売(フィリップス/日本ビクター、堺正章とザ・スパイダース名義、オリコン80位)
  • 23. 「人生はそんなくり返し/本気で君だけを」1970年4月5日発売(フィリップス/日本ビクター、井上順とザ・スパイダース名義、オリコン100位圏外)
  • 24. 「どうにかなるさ/つめたい部屋のブルース」1970年4月5日発売(フィリップス/日本ビクター、かまやつひろし名義、オリコン50位)
  • 25. 「俺もお前も人間だもの/わかっているよ」1970年5月25日発売(フィリップス/日本ビクター、田辺昭知名義、オリコン100位圏外)
  • 26. 「悪魔のようなおまえ/月曜日はからっぽ」1970年12月20日発売(フィリップス/日本フォノグラム、堺正章とザ・スパイダース名義、オリコン100位圏外)

コンパクト盤

  • 「リバプール・サウンズ」1965年5月発売(クラウンレコード)全曲インスト
    • 太陽を探せ/アイドルを探せ/ダイヤモンド・ヘッド/恋する二人
  • 「ダイナマイト」1965年10月発売(クラウンレコード)全曲インスト
    • ダイナマイト/ワイプ・アウト/悲しき願い/ラブ・ポーションNo.9
  • 「ベスト・オブ・エレキ・ヒット第2集」1965年12月発売(ビクターレコード/日本ビクター)全曲インスト
    • キャラバン/ダイナマイト/ワイプ・アウト/サーフ・ライダー
  • 「青春ア・ゴー・ゴー」1966年2月発売(クラウンレコード)
    • フリフリ/モンキー・ダンス/青春ア・ゴー・ゴー/クライ・アンド・クライ
  • 「青春ア・ゴー・ゴー」1966年3月発売(フィリップス/日本ビクター)※タイトルが「フリ・フリ'66」になっている別ジャケットが存在する。
    • フリ・フリ'66/ビター・フォー・マイ・テイスト/ノー・ノー・ボーイ/リトル・ロビー
  • 「ヘイ・ボーイ」1966年5月1日発売(フィリップス/日本ビクター)
    • ヘイ・ボーイ/ワンス・アゲイン/落ちる涙/ロビー・ロビー
  • 「スパイダース・ア・ゴー・ゴー」1966年5月20日発売(フィリップス/日本ビクター)
    • 悲しき願い/朝日のない街/ツイスト・アンド・シャウト/ゴー・ゴー
  • 「サマー・ガール」1966年6月20日発売(フィリップス/日本ビクター)
    • サマー・ガール/悲しみをぶっとばせ/500マイル/シンキング・オブ・ユー・ベイビー
  • 「ダンス天国」1967年4月15日発売(フィリップス/日本ビクター)
    • ダンス天国/リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア/僕は危機一髪/悲惨な戦争
  • 「ザ・スパイダースの大進撃(2枚組、サウンドトラック)」1967年12月25日発売(フィリップス/日本ビクター)
    • 夜明けの太陽/暗闇にバラを捨てよう/ヒア・カム・スパイダース/もう一度もう一度/紫色の船/なんとなくなんとなく(鹿児島弁)/メラ・メラ/夜明けの太陽

アルバム

  • 『ザ・スパイダース・アルバムNo.1』1966年4月15日発売
  • 『ザ・スパイダース・アルバムNo.2』1966年6月1日発売
  • 『スパイダース'67/ザ・スパイダース・アルバムNo.3』1967年2月1日発売
  • 『ゴー!スパイダース、フライ!サベージ』1967年3月1日
  • 『風が泣いている/ザ・スパイダース・アルバムNo.4』1967年9月5日発売
  • 『ザ・スパイダース・ストーリー』1967年11月25日発売
  • 『ザ・スパイダース・アルバムNo.5』1968年3月15日発売
  • 『明治百年、すぱいだーす七年』1968年10月25日発売
  • 『スパイダース'69』1969年5月25日発売
  • 『ロックン・ロール・ルネッサンス』1970年5月25日発売

ソノシート

  • 「ステレオ・コダマ No.55」(コダマプレス、ザ・スパイダース+2名義)※三保敬太郎編曲
    • サスピション/太陽は燃えている/峠のサーフ(峠のわが家)/線路のサーフ(線路は続くよどこまでも)
  • 「ザ・スパイダーズ モンキー・ア・ゴーゴー」(ビクター、ザ・スパイダーズ名義)
    • ヘルプ/サティスファクション/ミスター・タンブリンマン/悲しき願い/越天楽ゴーゴー/セット・ミー・フリー/バンブル・ビー/トワイライト・ゾーン
  • 「ザ・スパイダース作戦」(コダマプレス)
    • フリフリ/越天楽ゴーゴー/ロビー・ロビー・ロビー/ミスター・モンキー
  • 「ビート・ヒット」(勁文社、田辺昭知とザ・スパイダース名義)
    • イエスタデー/ヘルプ/ロックン・ロール・ミュージック/ディジー・ミズ・リジー/恋のアドバイス/悲しき願い/朝日のない街/クルーエル・シー/ワイプ・アウト/フリフリ/ノー・ノー・ボーイ/若さをつかもう/抱きしめたい/プリーズ・プリーズ・ミー
  • 「君が選んだ年間ベスト・ヒット HITPARADE20」(勁文社、田辺昭知とザ・スパイダース名義)オムニバス
    • 悲しき願い/ロックン・ロール・ミュージック/抱きしめたい
  • 「エレキ★ヒット」(勁文社、田辺昭知とザ・スパイダース名義)オムニバス
    • 悲しき願い
  • 「GO!GO!THE SPIDERS《ザ・スパイダース》」(勁文社)※「ビート・ヒット」の再発盤
  • 「THE SPIDERS」(勁文社、田辺昭知とザ・スパイダース名義)※ワッペン付き、「ビート・ヒット」の再発盤、若さをつかもう/朝日のない街 未収録

テレビ放送

  • 『ザ・スパイダース帰国記念リサイタル』1967年7月21日、フジテレビ

出演映画

(全盛期の7人編成になって以降の作品)


注釈

  1. ^ 常日頃から田辺より「いずれリード・ギターにしてやるから!」と言われるも希薄な気配を感じ取り、とある日のジャズ喫茶出演時、田辺のドラム・ソロの真最中に「お世話になりましたっ!」とギターを抱え失踪。寺内タケシとブルージーンズを経てザ・ワイルドワンズ結成の運びとなる(「強行手段に出なければ辞めさせてもらえなかったので苦渋の策だった」とTVで語っている)。
  2. ^ 1985〜1987年の何れかに読売テレビスター爆笑Q&A』でGS特集の際に出演したかまやつひろしが詳細を語っていた。
  3. ^ スパイダースはこの曲をアニマルズのアレンジを元にカバーしていたため、出番と勘違いしたヴォーカルのエリック・バードンがステージへ飛び出して来そうになったという[7]
  4. ^ 「フリフリ」のジャケット写真にかまやつが写っていないが、これはかまやつが撮影時に遅刻をしたためである。また、かまやつが到着してからも写真を撮っているが、何故か6人の写真がジャケットに採用された。

出典

  1. ^ [1]
  2. ^ 大野克夫先生インタビュー:日本テレビ音楽株式会社
  3. ^ ザ・セント・オー・ジーンズホームページ 加藤充インタビュー
  4. ^ 日本の60年代ロックのすべて:COMPLETE:ロカビリー登場からGS革命まで 黒沢進シンコーミュージックエンタテイメント 2008年3月刊 かまやつひろしインタビュー 220頁[注釈 2]
  5. ^ 「贅沢な人生。」セオリーvol.1、講談社、2009年1月、120頁。
  6. ^ 「贅沢な人生。」セオリーvol.1、講談社、2009年1月、123頁。
  7. ^ フォーエヴァーマガジン VOL.5 1983年9月刊 かまやつひろしインタビュー 95頁
  8. ^ https://www.nikkatsu.com/movie/20543.html


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