ココヤシ ココヤシの概要

ココヤシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/14 16:45 UTC 版)

ココヤシ
ココヤシ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
階級なし : ツユクサ類 commelinids
: ヤシ目 Arecales
: ヤシ科 Arecaceae
: ココヤシ属 Cocos
: ココヤシ C. nucifera
学名
Cocos nucifera L.[1]
和名
ココヤシ[1]

リンネの『植物の種英語版』(1753年) で記載された植物種の一つである[3]

特徴

ココヤシと果実(図)

樹高は大きいもので約30メートルにまで成長する。幹はまっすぐには直立せずやや斜めに伸び、途中がよく屈曲する。葉の長さは5メートルにもなる羽状複葉で、基部から先端まで細長い小葉を両側に着ける。葉は幹の先端部に集まり、その部分には葉の付け根とそこから出る繊維が密集する。それより下では比較的滑らかな樹皮が露出している。

雌雄同株で大きな円錐花序を着け、その先端部は雄花で、基部に雌花をつける。果実は熟すと30センチメートル程にもなり、やや先がとがった楕円形で、緑色。その外側は丈夫な繊維を含む厚い層からなり、その内側に非常に固い殻に包まれた種子がある。果実は海水によく浮かび、遠距離への種子の散布が可能である。

ポリネシアから熱帯アジアが原産とされるが、現在では世界中の熱帯地方で栽培されている。

利用

非常に利用価値の高い植物である。茎は材として用いられ、特にポリネシアなどの海洋の小島では唯一の材木となる場合もある。古代から近世までアラビア海・東アフリカ・インド貿易で利用された船(ダウ船)の建材として利用された。葉は屋根を葺き、あるいは繊維を編んで敷物やカゴなどに加工される。

果実はココナッツと言われ、主として食用になる。固い殻の内部の周縁部には固形胚乳の層があり、中心近くには液状胚乳が入っている。液状胚乳はそのまま飲用される。これは、熱帯では多くの場合に野外の生水は衛生的に危険なことから、非常に重宝される。1個の果実には約1リットルの液状胚乳ココナッツジュースが入っている。

胚乳はそのまま食べられるほか、ココナッツミルクなどに加工して料理にもよく使われる。また、これを乾燥させてコプラを作る。これは油分が多く、工業原料にもなる。

果実の皮からは繊維を取り出してロープやたわしなどができる。内側の固い殻は容器として用いられるほか、細工物にも使われる。熱帯地方の観光土産の定番である。

種子散布

砂浜に漂着したココヤシの実
西表島・まるまの浜

果実は非常によく海水に浮かぶので、海に落ちれば海流に乗ってかなり遠方まで流され、砂浜に打ち上げられればそこで発芽することで分布を広げる。

日本にもしばしば漂着することで有名である。柳田國男渥美半島の浜辺に漂着したココヤシの実に触発されて南海からの文化伝達を論じ、「海上の道」を書いた。島崎藤村抒情詩およびそれに曲を付けた歌曲椰子の実』は、柳田から直接この話を聞いた島崎が触発されて作ったものである。


  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cocos nucifera L.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年9月13日閲覧。
  2. ^ 三省堂百科辞書編輯部 編「ココやし」 『新修百科辞典』三省堂、1934年、820頁。 
  3. ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 1188. https://www.biodiversitylibrary.org/page/359209 


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