クレフテスとは? わかりやすく解説

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クレフテス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/21 14:20 UTC 版)

クレフテス:κλέφτης(複数形)、山岳党とも)とはギリシャオスマン帝国領であった時代、田園地方に存在した山賊、もしくは反オスマン帝国活動を行なった人々のこと[2]。彼らは15世紀にギリシャがオスマン帝国に征服された際、オスマン帝国の抑圧を避けるため山岳地帯へ逃亡した[3][4]ギリシャ人らの子孫であり[4]19世紀後半まで山賊として活発な活動を行なった[4]。彼らは山岳地帯で自由に生活しており、オスマン帝国の支配に対して戦いを続けた[5]。トルコ・ギリシャ関係の発展に伴い、意味自体は「泥棒」を意味しているが、クレフテスはオスマン帝国支配時代に屈しなかったギリシャ人として、現在のギリシャ人らにとって特別な意味を与えられている[6]


注釈

  1. ^ コモンズのキャプションではアルマトリとなっているが、柴『バルカン史』ではクレフテスとして紹介されている[1]
  2. ^ オスマン帝国のスルタン、少なくとも2名はギリシャ人を組織的に根絶することを考えている[7]
  3. ^ ギリシャ独立戦争に介入していた列強国の思惑でギリシャを王国として独立させることが決定され、バイエルンの王子、オットーが選ばれていた[24]

参照

  1. ^ 柴(1998)、p.148
  2. ^ Sowards, Steven W. (1989). Austria's policy of Macedonian reform. East European Monographs. p. 75. ISBN 0880331577. "Greek irregulars had operated as bandit klephts and anti-Ottoman insurgents since before the Greek War of Independence in the 1820s.(ギリシャの不正規兵らは1820年代に発生したギリシャ独立戦争以前より盗賊や山賊、オスマン帝国への抵抗活動を行っていた。)" 
  3. ^ Ross, Stewart (1995). Bandits and outlaws. Copper Beech Books. p. 24. ISBN 1562941895. "The klephts date from the 15th century, when Greece was conquered by troops of the Turkish Ottoman Empire" 
  4. ^ a b c Cavendish, Marshall (2009). World and Its Peoples. Marshall Cavendish. p. 1478. ISBN 0761479023. "The klephts were descendants of Greeks who fled into the mountains to avoid the Turks in the fifteenth century and who remained active as brigands into the nineteenth century.(クレフテスらは15世紀にトルコ人から山へ逃れたギリシャ人の子孫で19世紀に山賊として活発な活動をしていた人々であった。)" 
  5. ^ "KLEPHTS". Encyclopedia Americana. 16. Americana Corp. 1951. p. 472. KLEPTHS, kleftis (Greek, "thieves"). Greek bandits who, after the conquest of Greece by the Turks in the 15th century, kept themselves free in the mountains of northern Greece and Macedonia, and carried on a perpetual war against Turkish rule, considering everything belonging to a Turk a lawful prize.
  6. ^ a b c 柴(2005)、p.48
  7. ^ ウッドハウス(1997)、pp.148-149
  8. ^ a b スボロノス(1988)、p.29
  9. ^ 柴(1998)、p.19
  10. ^ ウッドハウス(1997)、p.149
  11. ^ 桜井(2005)、pp.259-260
  12. ^ クロッグ(2004)、p.20
  13. ^ クロッグ(2004)、p.52
  14. ^ スボロノス(1988)、p.42
  15. ^ 柴(2005)、pp.48-49
  16. ^ ウッドハウス(1997)、p.168
  17. ^ 柴(2005)、p.49
  18. ^ 桜井(2005)、p.281
  19. ^ a b 桜井(2005)、p.282
  20. ^ ウッドハウス(1997)、p.175
  21. ^ クロッグ(2004)、p.33
  22. ^ ウッドハウス(1997)、p.180
  23. ^ クロッグ(2004)、p.34
  24. ^ a b 桜井(2005)、p.286
  25. ^ 桜井(2005)、pp.286-287
  26. ^ 桜井(2005)、p.288
  27. ^ 桜井(2005)、p.289
  28. ^ 桜井(2005)、p.290
  29. ^ a b 桜井(2005)、p.298
  30. ^ a b 柴(2005)、p.50
  31. ^ ウッドハウス(1997)、p.245


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