カラムシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/08 13:37 UTC 版)
集まる昆虫
カラムシを食草とし、集まる昆虫類には以下のようなものがいる。これらはカラムシが繁茂する夏から秋にかけてよく見られる。
- アカタテハ Vanessa indica
- タテハチョウ科のチョウの一種。幼虫は全身が黒く、とげがあるケムシである。幼虫はカラムシの葉の付け根をかじり、葉の左右を糸で綴じて二つ折りにした巣を作り、その中にひそむ。
- フクラスズメ Arcte coerulea
- ヤガ科のガの一種。幼虫は細長いケムシで、7cmほどにもなる。頭が橙色か黒色、体側に黒い線、背中に白黒の横しま模様がある。幼虫は危険を感じると頭部を反らせ、緑の液体を吐き出しながら頭部を激しく横に振る。毒を持たないが皮膚によっては毛によってかゆみなどのアレルギー反応を起こす場合がある。たまに大発生し、カラムシ群落の葉を食い尽くした上で地上を徘徊することがあり、嫌われる。
- ラミーカミキリ Paraglenea fortunei
- カミキリムシの一種。幼虫は茎の中で成長し、大きくなると地下茎にまで食い込む。成虫は5月-8月に発生し、カラムシ群落の周囲で活動し、葉脈を葉の裏から齧って食べる。8mm-17mmほどの小型のカミキリムシだが、青白色と黒に色分けされた鮮やかな体色でよく目立つ。日本には明治以降に栽培種のラミーとともに入ってきた外来種と考えられており、日本での分布は西日本が中心だったが、近年は関東地方にも定着、ごく一般的に見られる種となっている。
- ^ マオからカラソまでは後藤捷一「庶民の染織」101頁による。日本常民文化研究所・編『日本の民具』角川書店、1958年所収。
- ^ 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本II 離弁花類』(平凡社、1982年)
- ^ 初島住彦『琉球植物誌(追加・訂正版)』(沖縄生物教育研究会、1975年)
- ^ “ラミー(苧麻)について”. 日本麻紡績協会. 2019年12月20日閲覧。
- ^ a b “日本におけるラミー生産の沿革について”. 日本麻紡績協会. 2019年12月20日閲覧。
- ^ “宮古上布とは”. 宮古織物事業協同組合. 2019年12月20日閲覧。
- ^ 苧麻糸手績み - 文化遺産オンライン(文化庁)
- ^ 苧麻糸手績み - 国指定文化財等データベース(文化庁)
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