オロチョン族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/26 03:52 UTC 版)
遺伝子
オロチョン族のY染色体ハプログループはC2が61.3%、O2が19.4%である[6]。
その他
北海道網走市では「オロチョンの火祭り」が行われているが、これは和人(大和民族)による観光行事で、かつては網走在住のウィルタやニヴフの協力を得ていたこともあるが、彼らの伝統文化を尊重した内容ではないので、じきに参加を拒否するようになった[注釈 4]。これは、「オロチョン」という言葉が北方諸民族の漠然とした呼称として用いられた時期の名残りである。現在でも、語呂の良さから「オロチョン」の呼称が用いられているが、オロチョン族に火祭りという習俗はない。
また、味噌ラーメンを唐辛子等で辛く味付けした「オロチョンラーメン」なる商品やメニュー、ラーメン店があるが[注釈 5]、「オロチョンの火祭り」から連想された名称である。「オロチョン」がアイヌ語で「勇敢」という意味であるという説明もなされることもあるが、アイヌ語にはそのような語彙はなく、根拠のない説明である。
脚注
参考文献
書籍・事典類
- 坂本龍彦『されど故郷忘じがたく―オロチョン族と生きる日本人・岩間典夫』主婦の友社、1988年4月。ISBN 978-4079279031。
- 坂本龍彦『祖国まで 岩間典夫の半世紀』恒文社、1996年12月。ISBN 978-4770409027。
- 田中了・ダーヒンニェニ・ゲンダーヌ『ゲンダーヌ―ある北方少数民族のドラマ』現代史出版会、1978年2月。ISBN 978-4198014742。
- 萩原真子「オロチョン族」『世界大百科事典4 オ-カイ』平凡社、1988年3月。
- フランク・B・ギブニー 編『ブリタニカ国際大百科事典:小項目事典1』ティビーエス・ブリタニカ、1972年9月。
- 「オロチョン人」『ブリタニカ国際大百科事典:小項目事典1』ティビーエス・ブリタニカ、1972年9月。
論文・雑誌記事
- 中生勝美「オロチョン族をアヘン漬けにした日本軍―「満州国」少数民族宣撫工作の裏面」『世界』第674号、岩波書店、192-196頁、2000年5月。 NAID 40002111453。
関連項目
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l 萩原(1988)p.428
- ^ a b c d 『ブリタニカ国際大百科事典:小項目事典1』「オロチョン人」(1972)p.716
- ^ 中生(2000)pp.192-196
- ^ 坂本『されど故郷忘じがたく』(1988)
- ^ a b 坂本『祖国まで 岩間典夫の半世紀』(1996)
- ^ Yali Xue et al 2006, Male demography in East Asia: a north-south contrast in human population expansion times Archived September 6, 2008, at the Wayback Machine.
- ^ 『ゲンダーヌ―ある北方少数民族のドラマ』(1978)
固有名詞の分類
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