エスプレイド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/16 10:24 UTC 版)
ジャンル | シューティングゲーム |
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対応機種 | アーケード[AC] |
開発元 | ケイブ |
発売元 | アトラス |
プロデューサー | 高野健一 |
デザイナー |
井上淳哉 若林明 中村裕子 |
プログラマー |
神山聡 矢吹隆一 |
音楽 | 楠雅弘 |
人数 | 1〜2人 |
メディア | 業務用基板 |
稼働時期 | 1998年4月 |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
解像度 | 240x320 |
コンシューマ移植版である『エスプレイドΨ』についても本項で扱う。
概要
『怒首領蜂』に次いで制作された、ケイブ社製弾幕系シューティングの第2弾である。近未来SFと超能力ファンタジーの融合した世界観と、倍率システムやパワーショットといった独自のシステムなどが特徴。ケイブのゲームでは初めてレンダリングCGを採用した作品である。
他プラットフォームへの移植については過去に携帯電話用ゲーム版が制作されたのみであったが、2019年に初のコンシューマ移植版が発売される。
タイトルの決め方は1つ目は「著作が他社に取られていないモノ」、2つ目は「作品の題材が分かりやすいモノ」、3つ目は「覚えやすいモノ」の社内ルールが存在したが時間とお金を無駄にするほど苦労した[1]。開発時『ESP DRIVE』というタイトルだったが、この名前が既に商標登録されていたため、急遽『ESP RA.DE.』に変更された[2]。この『RA.DE.』(レイド)とは、本作ボス戦のBGM『Raging Deicide』の略である。
開発
『怒首領蜂』の開発終了直後の1997年の3月か4月ぐらいに池田から井上に「グラフィックの方向性だけでも決めよう」と指示を出し、開発がスタートした[3]。
東亜プランの萩原直樹のドットを超える為に作ったが16色では無理になった為、256色の基板に変えた事で写真取り込みがズルする形で実現し、拡大縮小が出来た時は喜び、「POWER UP」の文字のアニメーションの制作を面倒くさく無くて済めた[4]。
当時のケイブが挑戦し、断念した3Dレンダリングを実現した[1]。
ショットの仕様の提案は『ガンスモーク』のアイディアを参考にして井上から「人型のキャラクターで右手ショット、左手ショットをやりたい」の意見を出し、マスターアップは1997年12月に固まった[5]。
開発のきっかけは井上淳哉は東亜プランに入社以来シューティングを手掛けたが18mくらいの戦闘機の題材がマンネリになった事と地上物の絵の繊細が描き切れなくなったことが切っ掛けで「人間を自機にするなら、“超能力”で飛ばすしかない」と考え、「脱・戦闘機」を挙げた。その為、人間が近くに飛ぶようになった事で生活感のある風景を舞台に戦うイメージが作られるようになった[6]。
世界観は東京に選んだ際、敵を配置するとき、「どんな敵だったら説得力があるだろうか」と悩み、歩兵の製作の手間を考えた結果、3Dに変更する事を検討したが、結果は近未来的な世界に合わせる様に無人監視ロボットになった[6]。
コンシューマ版
『エスプレイドΨ(サイ)』のタイトルで2019年12月19日[7]よりPlayStation 4とNintendo Switch用ソフトとして発売[8]。開発及び販売はエムツーが行い、同社が展開するシューティングゲーム移植プロジェクト「M2 shot Triggers(エムツーショットトリガーズ)」の一作となり、加えてSwitch版は同プラットフォームへのパブリッシャー参入第1弾タイトルとなる。
当時のバージョンを再現したアーケード、スコアラー監修の元、ボス体力の可視化や点稼ぎをスピーディに改善し、新キャラとアレンジと声の新緑を搭載したアーケードプラス、部屋飾りを特化したいろりの部屋、各ステージのおさらいやガジェットを搭載した内容。
移植版のバージョンはバグを修正した4月21日版準拠[9]。
- 開発発表から販売に至る略史
- 2018年11月18日、秋葉原・廣瀬無線ビル5階にて開催された『エムツーショットトリガーズ弩感謝祭』にて、エムツー代表・堀井直樹からコンシューマーへの移植が発表[10](この時点では機種・発売日については未発表)。
- 2019年5月10日、東京秋葉原のゲームセンター「Hey」で、エムツートリガー版のフォールドテストを実施。
- 同年5月20日、発売機種・発売予定時期を発表。
開発(Ψ)
井上淳哉は「なぜ今頃?」の感想し、エムツーを感謝した。井上は「思い出につられて購入して、ちょっと遊んで終わり」にしない事をリクエストした[6]。
エムツーから「何度も遊ばせてプレイヤーを成長させ、シューターにする」というコンセプトを挙げた[6]。
フルボイスは「移植する際に、音声データの容量に余裕がある」と言う理由で同じセリフを繰り返さない様に100種類以上の台詞を用意した。叫び声を繰り返した声優は枯れたときに備えてのど飴休憩した。タイトルコールは井上が担当[6]。
本作のタイトルのΨの由来は超能力の意味だけでなく再会、最強、覚醒の意味となってる[6]。
- ^ a b エスプレイド復刻公式設定資料集 2019, p. 09.
- ^ 『月刊アルカディア』2010年3月号、p51
- ^ エスプレイド復刻公式設定資料集 2019, p. 12.
- ^ エスプレイド復刻公式設定資料集 2019, p. 07.
- ^ エスプレイド復刻公式設定資料集 2019, p. 11.
- ^ a b c d e f g “【エスプレイドΨ】エムツーは男どアホウシューティングだ──漫画家・井上淳哉ロングインタビュー”. 電撃PlayStation (2019年9月6日12時15分). 2019年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f “『エスプレイドΨ(サイ)』の発売日12月19日に決定! 本日より新モード“アーケードプラスモード”が秋葉原Heyにて試遊可能に”. ファミ通.com. Gzブレイン (2019年8月8日). 2019年8月15日閲覧。
- ^ “エムツーショットトリガーズ版『エスプレイド』は制作快調で対応機種も決定!”. 電ファミニコゲーマー (2019年5月20日). 2019年5月20日閲覧。
- ^ エスプレイド復刻公式設定資料集 2019, p. 19.
- ^ “電ファミ移植希望アンケートで堂々1位のシューティングゲーム『エスプレイド』が開発決定!@エムツー初の自社開催イベント「エムツーショットトリガーズ弩感謝祭」”. 電ファミニコゲーマー (2018年11月18日). 2018年11月18日閲覧。
- ^ a b 『電撃王』通巻77号、メディアワークス、1998年6月1日、158頁。
- ^ a b c d e f g エスプレイドΨのロード画面より
- ^ a b c ぐわんげ/エスプレイド公式設定資料集より
- ^ ゲーメストグラフィックス vol.1
- ^ エスプレイド復刻公式設定資料集 2019, p. 31.
- 1 エスプレイドとは
- 2 エスプレイドの概要
- 3 ストーリー
- 4 ステージ
- 5 出典
固有名詞の分類
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