ウミホタル 研究史

ウミホタル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 00:00 UTC 版)

研究史

ウミホタルは1890年にドイツ人のグスタフ・ヴィルヘルム・ミュラー英語版により、Cypridina hilgendorfiiの名で新種として記載された[1]。種小名は日本の江ノ島タイプ標本を採集したフランツ・ヒルゲンドルフにちなむ。その標本は、ベルリンのフンボルト自然史博物館に保存されている[1]

ウミホタルの発光機構は、長い間研究者の関心を集めてきた。中でも下村脩が、1957年に初めてウミホタルのルシフェリン結晶化に成功した。

1962年に属がCypridinaからVargulaに変更された。

利用

第二次世界大戦中に、日本でこれを軍事利用した例がある。ウミホタルを乾燥させ、これに水分を与えると、微弱な光を放つようになる。そこで、南方のジャングル偵察を命じられた兵がウミホタルの乾燥粉を携え、これを行動中の足元に撒くことでかすかな光を放つ目印として使用したとされる[2][3]

参考文献

  • 羽根田弥太『発光生物の話 よみもの動物記』北隆館、1972年。ISBN 4-8326-0114-8 
  • 畑正憲『ムツゴロウの博物志』文藝春秋、1975年。ISBN 4167108038 
  • 矢島道子「相模湾調査前史」、国立科学博物館・編『相模湾動物誌』、東海大学出版会、2007年。

関連項目


  1. ^ a b 矢島道子「相模湾調査前史」、11 - 12ページ。
  2. ^ 羽根田 1972、p.91
  3. ^ 畑 1975、pp.68-73


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