イカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/31 03:02 UTC 版)
分類
鞘形類 |
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十腕形類(イカ)は八腕類(タコ)と近縁だが、姉妹群の関係にはなく、イカの姉妹群はコウモリダコだとする説が有力である。
十腕形類は伝統的には、触腕を収納できるコウイカ目 Sepiida (Sepioidea, Sepioida) と、収納できないツツイカ目 Teuthida (Teuthoidea, Teuthoida) の2目に分けられ、ツツイカ目は験膜がある閉眼亜目 Myopsida (Myopsina) と験膜がない開眼亜目 Oegopsida (Oegopsina) に分けられてきた。しかし近年[いつ?]は目を細分する傾向にあり、細かく分けた場合は、ツツイカ目は閉眼目・開眼目に、コウイカ目はコウイカ目・ダンゴイカ目・トグロコウイカ目に分割され、5目となる。ツツイカ目は分割せず4目とする分類、コウイカ目からダンゴイカ目のみを分離し3目とする分類もある。これらの目のうち開眼目に、科・属・種の大半が含まれる。
近年[いつ?]の分子系統[7]によると、伝統的な2目はいずれも単系統ではない。細かく分けた5目間の系統関係は解析法により異なる結果が出ており、ダンゴイカ目・コウイカ目・閉眼目・トグロコウイカ目がこの順に分岐したか、あるいは、開眼目が最初に分岐し残りが単系統をなす。ただし、狭義のコウイカ目も単系統ではない可能性がある。
コウイカ目
英語: Cuttlefish
- コウイカ科 Sepiidae
- ミミイカダマシ科 Sepiadariidae
- ミミイカダマシ属 Sepiadarium - ミミイカダマシ
- Sepioloidea - タテジマミミイカ
- 科 Belosaepiidae
ダンゴイカ目
広義にはコウイカ目に含める。
- ヒメイカ科 Idiosepiidae
- ダンゴイカ科 Sepiolidae
- ヒカリダンゴイカ亜科 Heteroteuthinae
- Heteroteuthis - ヒカリダンゴイカ
- Iridioterthis
- Nectoteuthis
- Sepiolina
- Stoloteuthis
- ボウズイカ亜科 Rossiinae
- Austrorossia
- Neorossia
- ボウズイカ属 Rossia - ボウズイカ
- Semirossia
- ダンゴイカ亜科 Sepiolinae
- Euprymna - ミミイカ
- Inioteuthis
- Rondeletiola
- Sepietta
- ダンゴイカ属 Sepiola - ダンゴイカ・ヒメダンゴイカ
- ヒカリダンゴイカ亜科 Heteroteuthinae
トグロコウイカ目
広義にはコウイカ目に含める。
- トグロコウイカ科 Spirulidae
閉眼目
ヤリイカ目とも。ツツイカ目内の亜目(あるいは下目)とすることも。
英語: close-eyed squid
- ヤリイカ科(ジンドウイカ科)Loliginidae
- ヤリイカ属 Loligo - ヤリイカ
- ジンドウイカ属 Loliolus - ジンドウイカ(ヒイカ)
- フクロジンドウイカ属 Lolliguncula
- ピックフォードイカ属 Pickfordiateuthis
- アオリイカ属 Sepioteuthis - アオリイカ
- Uroteuthis
開眼目
スルメイカ目とも。ツツイカ目内の亜目(あるいは下目)とすることも。
英語: open-eyed squid
- ダイオウホタルイカモドキ科 Ancistrocheiridae - ダイオウホタルイカモドキ
- ダイオウイカ科 Architeuthidae - ダイオウイカ
- ナツメイカ科 Bathyteuthidae - ナツメイカ
- コウモリイカ科 Batoteuthidae - コウモリイカ
- クビナガイカ科 Brachioteuthidae - クビナガイカ
- ユウレイイカ科 Chiroteuthidae
- シチクイカ属 Asperoteuthis
- Chiropsis
- ユウレイイカ属 Chiroteuthis
- Valbyteuthis
- ヒレギレイカ科 Chtenopterygidae
- ヒレギレイカ属 Chtenopteryx
- サメハダホウズキイカ科 Cranchiidae
- サメハダホウズキイカ亜科 Cranchiinae
- サメハダホウズキイカ属 Cranchia
- トウガタホウズキイカ属 Leachia
- ホウズキイカ属 Liocranchia
- クジャクイカ亜科 Taoniinae
- メナガイカ属 Bathothauma
- Egea
- スカシイカ属 Galiteuthis
- ゴマフホウズキイカ属 Helicocranchia
- Liguriella
- ホホホウズキイカ属 Megalocranchia
- ダイオウホウズキイカ属 Mesonychoteuthis - ダイオウホウズキイカ
- ナミダホウズキイカ属 Sandalops
- クジャクイカ属 Taonius
- サヤボソイカ属 Teuthowenia
- サメハダホウズキイカ亜科 Cranchiinae
- ウチワイカ科 Cycloteuthidae
- トガリウチワイカ属 Cycloteuthis
- ウチワイカ属 Discoteuthis
- ホタルイカモドキ科 Enoploteuthidae
- ナンヨウホタルイカ属 Abralia
- ニセホタルイカ属 Abraliopsis
- ホタルイカモドキ属 Enoploteuthis
- ホタルイカ属 Watasenia - ホタルイカ
- テカギイカ科 Gonatidae
- ドスイカ属 Berryteuthis
- ニセテカギイカ属 Eogonatus
- タコイカ属 Gonatopsis
- テカギイカ属 Gonatus
- クラゲイカ科 Histioteuthidae - クラゲイカ
- オナガイカ科 Joubiniteuthidae - オナガイカ
- ウロコイカ科 Lepidoteuthidae - ウロコイカ
- リコトゥチス科 Lycoteuthidae
- ミズヒキイカ科 Magnapinnidae
- ムチイカ科 Mastigoteuthidae
- ムチイカ属 Mastigoteuthis
- Idioteuthis
- ネオトゥチス科 Neoteuthidae
- Alluroteuthis
- Neoteuthis
- Nototeuthis
- ヤツデイカ科 Octopoteuthidae
- ヤツデイカ属 Octopteuthis
- ヒロビレイカ属 Taningia
- アカイカ科 Ommastrephidae
- マツイカ亜科 Illicinae
- マツイカ属 Illex
- アカイカ亜科 Ommastrtrephinae
- アメリカオオアカイカ属 Dosidicus
- スジイカ属 Eucleoteuthis
- シラホシイカ属 Hyaloteuthis
- アカイカ属 Ommastrtrephes
- ヤセトビイカ属 Ornithoteuthis
- トビイカ属 Sthenoteuthis
- スルメイカ亜科 Todarodinae
- ニセスルメイカ属 Martialia
- ニュージーランドスルメイカ属 Nototodarus マツイカ、New Zealand Arrow Squid
- スルメイカ属 Todarodes - スルメイカ
- ニセマツイカ属 Todaropsis
- マツイカ亜科 Illicinae
- ツメイカ科 Onychoteuthidae
- ホソツメイカ属 Ancistroteuthis
- ウデナガニュウドウイカ属 Kondakovia
- ニュウドウイカ属 Moroteuthis
- Notonykia
- ホンツメイカ属 Onychoteuthis
- Onykia
- ヤワライカ科 Pholidoteuthidae
- ヤワライカ属 Pholidoteuthis
- Tetronychoteuthis
- ダルマイカ科 Promachoteuthidae - ダルマイカ
- ナンキョクイカ科 Psychroteuthidae - ナンキョクイカ
- マダマイカ科 Pyroteuthidae
- マダマイカ属 Pterygioteuthis - マダマイカ
- Pyroteuthis
- ソデイカ科 Thysanoteuthidae - ソデイカ
- ワルビストゥチス科 Walvisteuthidae
- ^ 『和漢音釈書言字考節用集(https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100217663/1?ln=ja)』-、明和3。
- ^ a b c d e “vol8.タコ - 南三陸味わい開発室” (PDF). 海の自然史研究所. 2019年10月18日閲覧。
- ^ “イカは空を"飛ぶ"ことができる!! - 北大がイカの飛行行動を解明”. マイナビニュース. (2013年2月7日) 2013年2月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g 奥谷 2009, pp.193-195
- ^ a b c d e Staaf 2017, p.15-21
- ^ 仲谷 2011, pp.80-182
- ^ Strugnell, J.; Nishiguchi, M.K. (2007), “Molecular phylogeny of coleoid cephalopods (Mollusca: Cephalopoda) inferred from three mitochondrial and six nuclear loci: a comparison of alignment, implied alignment and analysis methods”, J. Mollus. Stud. 73 (4): 399–410, doi:10.1093/mollus/eym038
- ^ 池田譲『イカの心を探る : 知の世界に生きる海の霊長類』NHK出版、2011年6月25日、38頁。ISBN 978-4-14-091180-8。
- ^ イカ・タコでの人工放射性核種の蓄積のされ方について 中央水産研究所 中央水産研究所主要成果集 第5号(平成19年 9月発行)ISSN : 1881-5944
- ^ “世界が驚いた→ニッポン!スゴ~イデスネ”. (2015年9月26日)
- ^ 食中毒アニサキス生の魚介類で猛威 毎日新聞(2017年5月8日)2017年5月9日閲覧
- ^ a b c “アニサキスによる食中毒を予防しましょう”. 厚生労働省. 2016年6月10日閲覧。
- ^ “なぜ「げそ天」は老舗そば屋にないのか? みんなの知らない“げそ天そば”の世界”. 文春オンライン (株式会社文藝春秋). (2021年3月2日) 2021年4月9日閲覧。
- ^ 【参考】 Q.27 イカはどんな方法で獲るのですか?(全国いか加工業協同組合HPより)
- ^ 【参考】お魚なんでも辞典>漁法から調べる>イカ釣り(水産大百科より)
- ^ フリーランス雑学ライダーズ編『あて字のおもしろ雑学』 p.48 1988年 永岡書店
- ^ フリーランス雑学ライダーズ編『あて字のおもしろ雑学』 pp.47–48 1988年 永岡書店
- ^ スルメイカ(函館市資料) (PDF)
- ^ 「イカの街はちのへ」連絡協議会
- ^ "【能登町】能登の魅力を堪能できる「イカの駅つくモール」" DISCOVER NOTO 2023年12月13日閲覧
- ^ "批判にめげず 「イカキング」を大化けさせた製作者の意地とプライド" ITmediaビジネスオンライン 2022年10月08日7時30分更新 2023年12月20日閲覧
- ^ "【石川】命名 イカキング 能登町のモニュメントに愛称" 中日新聞 2021年6月22日10:01更新 2023年12月13日閲覧
- ^ 「唐津・呼子イカ検定 8年の歴史に幕」佐賀新聞(2014年2月20日)
イカと同じ種類の言葉
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