アメリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 08:31 UTC 版)
評価
フランス映画の中で、『アメリ現象』と呼ばれる国際的なヒット、社会現象を記録した。アメリのような前髪を短く切ったおかっぱのヘアスタイルや、作中に出てくるクリームブリュレ、インテリア、赤い壁紙の部屋等、当時映画の世界観を真似る女子たちが急増した。
先述の通りパリの中でも移民の多い地区を舞台にしていながら、劇中には黒人やアラブ系の人々の登場がきわめて少ない。そのため、偏ったフランス社会の描写だという批判が左派系新聞として有名な『リベラシオン』誌に掲載された[7]。DVDの特典映像として、この批判に対する監督の回答が収録されている。
賞
- 2001年エディンバラ国際映画祭 観客賞受賞
- 2001年セザール賞 作品賞、監督賞、音楽賞、美術賞受賞
- 2001年 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 グランプリ受賞
- 2001年 フロリダ映画批評家協会賞 作品賞、外国語映画賞受賞
- 2001年 ヨーロッパ映画賞 作品賞、監督賞、撮影賞、観客賞(監督賞)受賞
- 2001年 クリティクス・チョイス・ムービー・アワード 外国語映画賞受賞
- 2001年アカデミー賞 外国語映画賞、美術賞、撮影賞、音響賞、脚本賞ノミネート
- 2001年ゴールデングローブ賞 外国語映画部門ノミネート
ミュージカル
映画を基にしたミュージカル (Amélie_(musical)) は、2015年9月11日から10月4日までアメリカ・カリフォルニア州のバークレー・レパートリー・シアターで上演された[8]。演出はパム・マッキノン、脚本はクレイグ・ルーカス、音楽はダン・メッセ、作詞はネイサン・タイセンが担当[8]。主演はサマンサ・バークスが務めた[8]。
2017年には、ブロードウェイにおいてフィリッパ・スーを主演として上演された[9][10]。演出はパム・マッキノン、脚本はクレイグ・ルーカス、音楽はダン・メッセ、作詞はダン・メッセとネイサン・タイセンが担当[9]。
日本版 (Japanese production) も2018年5月から6月にかけて東京と大阪で上演されることが決定し、演出は児玉明子、主演に渡辺麻友が起用されることが2018年1月に発表された[10]。渡辺は初のミュージカル作品出演となる[10]。
上演日程[11]
- 東京公演(2018年5月18日 - 6月3日、天王洲 銀河劇場)[12]
- 大阪公演(2018年6月7日 - 10日、森ノ宮ピロティホール)
- 渡辺麻友 - アメリ・プーラン(Amélie) 役
- 太田基裕 - ニノ・カンカンポワ(Nino) 役 など
- 植本純米 - 盲目の物乞い、庭のノーム像 役 など
- 勝矢 - ジョゼフ(Joseph)、アメリの親友で金魚のクジラ・プーラン 役 など
- 伊藤明賢 - アメリの父親のラファエル・プーラン(Raphael)、ブルトドー(Bretodeau) 役 など
- 石井一彰 - リュシアン(Lucien)、アドリアン・ウェルス(Adrien Wells)、ミステリアスな男(Mysterious Man) 役 など
- 山岸門人 - イポリト(Hipolito)、エルトン・ジョン(Elton John)、ベルギー人旅行者(Belgian Tourist) 役 など
- 皆本麻帆 - アメリが働くカフェの店員のジーナ(Gina) 役 など
- 野口かおる - アメリが働くカフェの店員のジョルジェット(Georgette)、シルビー(Sylvie) 役 など
- 叶英奈・藤巻杏慈(ダブルキャスト) - 少女時代のアメリ(Young Amélie) 役
- 明星真由美 - アメリが働くカフェのオーナーのシュザンヌ(Suzanne) 役
- 池田有希子 - アメリの母親のアマンディーヌ・プーラン(Amandine)、フィロメーヌ(Philomene) 役 など
- 藤木孝 - 老人画家のデュファイエル(Dufayel)、コリニョン(Collignon) 役 など
なお、ブロードウェイ版の役名を併記している。
- 脚本:クレイグ・ルーカス
- 音楽:ダニエル・メッセ
- 歌詞:ネイサン・タイセン&ダニエル・メッセ
- 翻訳・訳詞:滋井津宇
- 演出:児玉明子
- 音楽監督:斉藤恒芳
主催および企画・制作[14]
- 東京公演主催:フジテレビジョン / ネルケプランニング / 代々木アニメーション学院
- 大阪公演主催:関西テレビ放送 / サンライズプロモーション大阪
- 企画・製作:ネルケプランニング
脚注
出典
- ^ a b “Amelie (2001)” (英語). Box Office Mojo. 2023年1月18日閲覧。
- ^ 2002年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ Amelie Director, Jean-Pierre Jeunet – Je Voudrais Une Oscar
- ^ 映画com. 映画評論・批評:アメリ
- ^ 観たら死ぬ!超いわくつきの映画『アントラム』配給のヤバい経緯を伝説の映画プロデューサー・叶井俊太郎が暴露! - Business Journal・2020年2月12日
- ^ “『アメリ デジタルリマスター版』11月17日全国公開決定、カルト的人気なフランスロマコメが蘇る”. THE RIVER (2023年9月15日). 2023年9月19日閲覧。
- ^ «Amélie» pas jolie - Libération
- ^ a b c “ミュージカル版「アメリ」主演は『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役女優!”. シネマトゥデイ (2015年6月24日). 2015年6月25日閲覧。
- ^ a b “ミュージカル版「アメリ」、2017年4月にブロードウェイで開幕”. 映画.com (エイガ・ドット・コム). (2016年12月2日) 2018年4月7日閲覧。
- ^ a b c “「アメリ」日本でミュージカル化、主演は渡辺麻友”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2018年1月23日) 2018年4月7日閲覧。
- ^ a b c “渡辺麻友「アメリ」ニノ役は太田基裕、「アメリの存在意義になれるように」”. ステージナタリー (ナターシャ). (2018年2月23日) 2018年4月28日閲覧。
- ^ “ミュージカル「アメリ」日本初演、渡辺麻友「心が温かくなる作品」”. ステージナタリー (ナターシャ). (2018年5月18日) 2018年5月20日閲覧。
- ^ ““ベーなべ”こと渡辺麻友「私なりのアメリを」公開稽古で2シーンを披露”. ステージナタリー (ナターシャ). (2018年4月24日) 2018年4月28日閲覧。
- ^ a b c “ミュージカル『アメリ』”. ミュージカル『アメリ』製作委員会2018 公式サイト (2018年). 2018年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月28日閲覧。
- ^ 公式公演パンフレット、ミュージカル『アメリ』製作委員会2018
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