アプヴェーア
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第二次世界大戦
カナリスの下、アプヴェーアは拡大し、戦争初期、その活動も効率的であった。その大成功例は北極作戦(en:Operation Nordpol、オランダ地下組織に対する作戦)であり、それはイギリスのスパイを利用して行われた。1941年3月、情報部は拘束した無線技師から得た暗号コードでイギリスに偽の情報を流した。イギリスはこの情報が偽であることに気が付かなかった。このようにドイツはオランダでの活動を見抜いており、イギリスに発覚するまでの2年間維持し、誤情報を流して、その情報に従って動いたイギリス情報部員を拘束した。
しかし、それはいくつかの問題により、全体的な活動とはならなかった。その情報がドイツでは受け入れ難いものであったこと、さらに、親衛隊のラインハルト・ハイドリヒ、ヴァルター・シェレンベルクらのと競争、争いにも存在した。親衛隊とアプヴェーアの争いはそこだけに留まることがなかった。カナリスを含むアプヴェーアの熟練した情報員の多くが反ナチスであり、1944年7月20日に起きたヒトラー暗殺未遂(7月20日事件)を含め多くの暗殺未遂事件に関与していた。カナリスはアプヴェーアにおいてアンヘル・アルカサール・デ・ベラスコをはじめとするユダヤ人を雇い、ユダヤ人がスイスへ逃亡するのに機関を利用した。しかし、それらを行った最も大きな理由はカナリスがナチスを蝕もうと考えていたことだとされる。
カナリスはアメリカが参戦する以前に、アメリカを主な目標の一つにしていた。1942年までにドイツの情報員がアメリカの大規模軍事メーカー全ての内部に配置されていた。特筆すべきことは、アメリカ中西部(エバンズビル、インディアナ)のアメリカ海軍造船所に情報員を配置、女性情報員を中心に活動した。アメリカのアルミニウム産業を破壊しようとするパストリアス作戦において、6人の情報部員を失うという失敗もあったが、アメリカ航空機の青写真を盗む産業スパイ行為において大成功を収めた。
カナリスはスイス侵攻を断念させる情報を流したり、中立国であるスペインの総統フランシスコ・フランコに参戦しないよう説得したりしていた。また、カナリスはドイツの情報を連合国に流すことさえした。
SDはヒトラー暗殺計画にアブヴェール幹部が関与していると考え、幹部を調査していた。特にアブヴェールのソ連における活動で、SDはカナリスが情報評価を行う敗北主義者としていた。
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