無限遠直線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/28 12:05 UTC 版)
無限遠直線(むげんえんちょくせん、Line at infinity)は、幾何学または位相幾何学における実アフィン平面に付加される直線である。位相幾何学に閉包性を与え、射影平面の接続関係の性質の特殊な場合を例外なく取り扱うために使われる。無限遠線、無窮遠直線、無窮遠線、無窮線、あるいは理想線(ideal line[1])とも言われる[2][3][4][5][6]。ポンスレなどによって研究された[7]。
幾何学的構築
アフィン幾何学やユークリッド幾何学においては平行線は交わらないとされるが、射影幾何学においては、2つの直線は実平面で常に交わる。特に平行線は無限遠点で交わる。すべての無限遠点が存在する直線を無限遠直線という[8]。
任意の直線は無限遠直線と交わる。交点は直線の傾きのみに依存する。
アフィン平面において、直線は2方向に延びている。射影平面ではこの2方向の無限遠点は同一である。故に射影平面上の直線は閉曲線である。無限遠直線もまた自身と交叉するため閉曲線である。
位相幾何学的観点
無限遠直線はアフィン平面を囲う円とみなすこともできる。しかし円上の点の対蹠点は自身と一致する。 アフィン平面と無限遠直線は実射影平面
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