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用心棒

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/16 09:55 UTC 版)

用心棒』(ようじんぼう)は、1961年に公開された日本時代劇映画である。監督は黒澤明、主演は三船敏郎モノクロ東宝スコープ、110分。桑畑三十郎を名乗る浪人が、宿場町で対立するヤクザ同士を衝突させて壊滅させるという物語で、理屈抜きの娯楽映画として興行的に大ヒットし[3]1962年に続編の『椿三十郎』が作られた。三船は本作品で第22回ヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞[4]。本作品は刀の斬殺音や残酷な描写を取り入れるなど、従来の時代劇映画の形式を覆して後の作品に大きな影響を与え、1964年にはセルジオ・レオーネ監督のマカロニ・ウエスタン荒野の用心棒』で非公式にリメイクされている。


注釈

  1. ^ 「桑畑三十郎…… いやもうそろそろ四十郎だが――」と名乗っており、「三十郎」という名も自分の歳に引っ掛けた偽名であることが示唆されている。
  2. ^ 卯之助の持つ回転拳銃はスミス&ウェッソンモデルNo.1だが、生産は1857年以降なので、幕末であれば時代が合う。劇中では空砲を装填した実物が用いられた。[要出典]
  3. ^ 劇中では「名前は諸国を放浪している間に忘れた」と語っている。

出典

  1. ^ 『映画年鑑 1962年版』、時事通信社、1962年、211頁。 
  2. ^ a b c d 85回史 2012, pp. 180, 188.
  3. ^ a b c d e f g 浜野保樹「解説・世界のクロサワと挫折―『用心棒』」(大系2 2009, pp. 697–699)
  4. ^ “<あのころ>黒沢明監督と三船敏郎 ベネチアの主演男優賞”. 共同通信. 一般社団法人共同通信社. (2022年9月7日). https://web.archive.org/web/20220906234935/https://nordot.app/940019309192495104 2022年9月7日閲覧。 
  5. ^ 「スタッフ一覧表」(全集5 1988, pp. 442–443)
  6. ^ 菊島隆三「すぐれた作品のかげにはストイックなまでの自虐」(『黒澤明ドキュメント』キネマ旬報社、1974年)。キネマ旬報 2010, pp. 108–116に所収
  7. ^ “時代劇に打込む黒澤監督”. 読売新聞夕刊. (1956年5月21日) 
  8. ^ 鈴木義昭『「世界のクロサワ」をプロデュースした男 本木荘二郎』山川出版社、2016年8月、203頁。ISBN 9784634150942 
  9. ^ a b c d e f 都築 2010, p. 307.
  10. ^ 『黒澤明語る』ベネッセコーポレーション〈福武文庫〉、1995年8月、39頁。ISBN 9784828857350 
  11. ^ a b c d 「製作メモランダ」(全集5 1988, p. 435)
  12. ^ 丹野 1998, p. 59.
  13. ^ a b c 佐藤忠男「作品解題―『用心棒』」(全集5 1988, pp. 365–367)
  14. ^ 「製作余話」(全集5 1988, p. 405)
  15. ^ 黒澤明「わが映画人生の記」『キネマ旬報4月号増刊 黒澤明 その作品とその顔』、キネマ旬報社、1963年、62頁。 
  16. ^ a b c d e f g 「黒澤明、自作を語る―用心棒」(『世界の映画作家3 黒澤明』キネマ旬報社、1970年)。キネマ旬報 2010, pp. 54–56に所収
  17. ^ 佐藤忠男『日本映画の巨匠たちⅡ』学陽書房、1996年11月、265頁。ISBN 9784764130418 
  18. ^ サライ』(小学館)1999年2月4日号 20頁。
  19. ^ a b c d 野上照代『もう一度 天気待ち 監督・黒澤明とともに』草思社、2014年1月、119-122頁。ISBN 9784794220264 
  20. ^ 丹野 1998, p. 136.
  21. ^ ガルブレイス4世 2015, p. 363.
  22. ^ 都築 2010, p. 311.
  23. ^ a b 研究会 1999, p. 222.
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  29. ^ 「黒澤明・創ると云う事は素晴らしい~超弩級時代劇誕生」(本作DVDの特典映像)
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  31. ^ Reviews: A fistful of samurai” (英語). RogerEbert.com. 2020年9月4日閲覧。
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  42. ^ a b 「解説・世界のクロサワと挫折―『荒野の用心棒』」(大系2 2009, pp. 705–706)
  43. ^ a b c 「『用心棒』の盗作事件」(『映画年鑑 1967年版』)。大系2 2009, pp. 378–380に所収
  44. ^ なかざわひでゆき (2020年2月3日). “これが不滅のマカロニ・ヒーロー、ジャンゴの原点だ!『続・荒野の用心棒』”. ザ・シネマ. 2020年9月4日閲覧。
  45. ^ “あのころ、映画があった 再発見!日本映画 用心棒 タフで優しい三十郎の魅力”. 中部経済新聞 (中部経済新聞社). (2021年4月3日). https://www.chukei-news.co.jp/news/2021/04/03/OK0002104030c01_01/ 2022年12月2日閲覧。 
  46. ^ 松崎健夫 (2021年1月23日). “『ボディガード』映画の向こう側にあるケヴィン・コスナーの羨望とホイットニー・ヒューストンの確執”. CINEMORE(シネモア). 太陽企画株式会社. p. 2. 2022年12月2日閲覧。


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