役割語
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役割語(やくわりご)とは、話者の特定の人物像(年齢・性別・職業・階層・時代・容姿・風貌・性格など)を想起させる特定の言葉遣いである[1][2][3]。主にフィクションにおいてステレオタイプに依存した仮想的な表現をする際に用いられる。そのような表現が日本の文学作品等の会話文で発話者の人物像を表わす記号として多用されることを小説家の清水義範が指摘し、日本語学者の金水敏が役割語と命名した。日常会話で用いられない違和感のある表現であることばかりが金水敏の『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』以降の研究で強調される傾向にあるが、清水義範の『日本語必笑講座』が最初に指摘したように役割語は記号として理解すべきである。[独自研究?]
- ^ a b 金水(2003)205頁
- ^ 金水敏, 役割語の探求 2008年4月28日閲覧。
- ^ a b 金水敏 (2003), 役割語の不思議な世界 2008年5月4日閲覧。
- ^ ここでの「標準語」は、メディアや教育を通じて、幼少期から日本語話者に刷り込まれる、役割語の基準点のような性質を持つ言葉を指す。一般に標準語と認識されているアナウンサーの端正な言葉遣いから、「俺は知らねえよ」のような東京方言的な言葉遣いまで含む。
金水(2003)、63-72頁。 - ^ 金水(2003)、63-80頁
- ^ 金水(2003)、202頁。
- ^ 清水義範『日本語必笑講座』講談社、2003年、37-38頁。
- ^ 金水(2003)28頁
- ^ 田中ゆかり『「方言コスプレ」の時代 -ニセ関西弁から龍馬語まで』岩波書店、2011年。
- ^ 「疑問解決モンジロー 昔話の『じゃ』は方言?」 - 2007年4月30日付朝日新聞
- ^ 黄表紙『無益委記』
- ^ 金水編『<役割語>小辞典』p.19
- ^ 金水(2003)175-203頁。
- ^ 「日本マンガにおける異人ことば」(伊藤公雄編『マンガのなかの<他者>』臨川書店 2008年pp.14-60)。
- ^ 金水(2003)、188頁。
- ^ 金水(2007)27-28頁
- ^ 『日中対照言語学研究論文集』和泉書院、2007年3月30日、99-119頁。
- ^ “ハクはなぜ「神様語」なのか 役割語から読み解くジブリの世界:朝日新聞デジタル”. (2021年9月23日)
- ^ 『〈役割語〉小辞典』金水敏、研究社、2014年9月30日、xii頁。
- ^ ドイツ語訳の題名は『Ich der Kater』。本文は通常表現の『ich bin ein Kater』。スペイン語訳の題名も通常表現の『Soy un gato』の他『Yo, el gato』もある。
- ^ 金水(2007)、9-25頁。
- ^ 金水(2007)71-93頁
- ^ 上原究一 「「漢兒」なる張飛――金末の張飛人気と「燕人」の来源」 『三国志研究』 第5号 (2010.9)、56-71.上原論文によると、金・元時代の燕の地域には張飛の子孫を称する人物が複数いたという。
- ^ 羅貫中・村上訳『三国志(一)竜戦虎争の巻』 (Kindle の位置No.137-138). . Kindle 版.現版は1968、電子版はグーテンベルク21、2012
- ^ Minna von Barnhelm, oder, Das Soldatenglück P.74 Gotthold Ephraim Lessing 1763年
- ^ The Harvard Classics: Continental Drama P.335 P.F. Collier & Son 1910年
- ^ 世界戯曲全集 第十二巻 独墺篇 (2) 獨逸古典劇集 P.92 1930年
- ^ 台湾三民書局、2021
- ^ 羅貫中・村上訳『三国志(一)竜戦虎争の巻』 電子版はグーテンベルク21、2012
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