ガッザーダの眺め
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/12 21:48 UTC 版)
| イタリア語: Veduta di Gazzada 英語: View of Gazzada |
|
| 作者 | ベルナルド・ベッロット |
|---|---|
| 製作年 | 1744年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 64.5 cm × 98.5 cm (25.4 in × 38.8 in) |
| 所蔵 | ブレラ美術館、ミラノ |
『ガッザーダの眺め』(ガッザーダのながめ、伊: Veduta di Gazzada、英: View of Gazzada)は、18世紀イタリア・ヴェネツィア派の画家ベルナルド・ベッロットがキャンバス上に油彩で制作した風景画の傑作である。画家がドレスデンに赴く直前の1744年に描かれた。1831年に[1]古美術商のアレッサンドロ・ブリゾン (Alessandro Brison) から購入されて以来[2]、ミラノのブレラ美術館に所蔵されている[1][2][3]。
作品
カナレットと甥のベッロットが確立した地誌学的風景画「ヴェドゥータ」(都市景観画) は、18世紀ヨーロッパ各地で広く好まれた。寸分狂いのない線遠近法と明瞭な明暗効果の中に捉えられたヴェネツィアなどの都市風景の広がりは、時代精神と共鳴するところがあったと思われる[4]。
ベッロットはカメラ・オブスクーラを用いたが、その目的は、都市であれ、田舎であれ、海洋であれ、風景というものの本質と内的真実を追求することであった[3]。ガッザーダの町を描いた本作は、やはりブレラ美術館に所蔵されている別の『ガッザーダの眺め』とともに、ベッロットがロンバルディアに旅行した時期に描かれた[2]。両作品はヨーロッパ風景画の最高到達点を示していると同時に、その自然主義と現実への固執により新しい方向への進展を表している。時間を超越した輝かしい光でヴェネツィアを表現したカナレットとは異って、ベッロットは色彩と光の効果を研究することによって一日の特定の時間を表現しており[2]、19世紀の風景画へと進展する道を開いているのである[2]。なお、両作品は近年、修復されており、透明な光がふたたび鑑賞できるようになった[3]。これらの作品には、カナレットより冷たい光と鮮やかな色彩が好んで用いられている[1]。
両作品はブレラ美術館に収蔵されて以来、メルツィ (Melzi) 家のヴィッラに関連付けられ、やはりベッロットが描いたヴァプリオ・ダッダ (Vaprio d'Adda) のヴィッラの所有者で、オーストリア統治下のミラノの著名な人物であったアントニオ・マリア・メルツィ (Antonio Maria Melzi) に委嘱されたものと思われていた[2]。しかし、最近の研究で、メルツィが本作とは別の『ガッザーダの眺め』に描かれているヴィッラの所有者となったのは1838年であることが明らかになっており、ベッロットがこの場所を訪れた当時、ヴァレーゼ出身の貴族ガブリオ (Gabrio) およびジュゼッペ・ペラボ (Giuseppe Perabò) が建物の所有者であった。彼らはヴァレーゼの町の行政において重要な役職を持ち、何よりも本作が描かれた1744年にミラノ大司教となった美術通の収集家ジュゼッペ・ポッツォボネッリ枢機卿と親しい間柄であった[2]。
脚注
参考文献
- 『ブレラ 絵画館全作品ガイド』、SCALA、1977年 ISBN 978-888117680-9
- 有川治男・重延浩・高草茂編集『NHK ベルリン美術館1 ヨーロッパ美術の精華』、角川書店、1993年刊行 ISBN 4-04-650901-5
外部リンク
- ガッザーダの眺めのページへのリンク