ステージママ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/14 04:23 UTC 版)
ステージママ(英語: stage mother、ステージマザー)とは、子役やタレント、演奏家などとして活動する子供の母親のことである。この言葉は、自分の子供を特別扱いするよう周囲に強要したり、自分の夢を託すために子供に過度のプレッシャーをかけていたりすることを示唆するような、ネガティブな意味合いで使用されることもある[1]。
ママージャー
ステージママは、自分の子供の公式なマネージャーになることもあり、子供の仕事に関する交渉において、子供の代理を務める。このようなマネージャーは、映画業界ではしばしば「ママージャー」(momager)と呼ばれている[2]。著名な「ママージャー」には、ローズ・トンプソン・ホービック(ジプシー・ローズ・リーとジューン・ハヴォックの母)、ディナ・ローハン(リンジー・ローハンの母)、エセル・ガム(ジュディ・ガーランドの母)、テリー・シールズ(ブルック・シールズの母)、スーザン・ダフ(ヒラリー・ダフの母)、カトリーヌ・ベルコジャ(マイウェン、イジルド・ル・ベスコらの母)、加藤喜美枝(美空ひばりの母)、藤圭子 (宇多田ヒカルの母)、宮沢りえの母(通称「りえママ」)、山本加寿子 (山本耕史の母)、安達有里 (安達祐実の母)などがいる。
ステージパパ
母親ではなく父親が同様の役割を果たすこともあり、その場合は「ステージパパ」(stage father)と呼ばれる。著名なステージパパとして、ジョセフ・ジャクソン(マイケル・ジャクソンなどのジャクソン5の父)、マレー・ウィルソン(ザ・ビーチ・ボーイズの3人のメンバーの父)、ジョー・シンプソン(ジェシカ・シンプソン、アシュリー・シンプソンの父)、ジェフ・アーチュレッタ(デヴィッド・アーチュレッタの父)、マシュー・ノウルズ(ビヨンセとソランジュの父)、アイラ・デビッド・ウッド3世(エヴァン・レイチェル・ウッドの父)、キット・カルキン(マコーレー・カルキンらの父)などが知られている[3]。歴史的には、レオポルト・モーツァルトが挙げられる。彼は息子ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが幼い頃からその音楽の才能を認め、それを最大限に活用した[4]。
セレーナの父のエイブラハム・キンタニーヤ・ジュニアは、セレーナの歌の才能を見出し、家族でバンド、セレーナ・イ・ロス・ディノスを結成した。
スクリプト・マザー
この用語の変形として「スクリプト・マザー」がある。これは、自分の子供をわざと惨めな目に遭わせ、それをネタにして小説や脚本、漫画などの自身の作品を執筆する女性作家を揶揄する言葉である。
スクリプト・マザーの例としては、漫画家のリン・ジョンストンが挙げられる。チャールズ・シュルツやバークリー・ブレシドなどの多くの漫画家が架空のキャラクターを作り上げているのとは対照的に、ジョンストンは漫画『フォー・ベター・オア・フォー・ワース』(For Better or For Worse)で自分の子供(と夫)を食い物にしていると批判されてきた。ジョンストンの子供たちは、漫画のキャラクターと比較されていじめられたり、恥ずかしい思いをして来たため、最終的には学校を退学し、生徒の行動に厳しい規制がある私立学校に転入した[5]。
脚注
- ^ “Living Vicariously through Children with a Twist” (英語). Psychology Today. 2018年3月21日閲覧。
- ^ “From Beyonce To Britney Spears, Is It Ever A Good Idea To Be Managed By A Parent?”. 2011年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月12日閲覧。
- ^ “The father from hell?” (英語). (1996年11月9日). ISSN 0307-1235. オリジナルの2014年10月21日時点におけるアーカイブ。 2018年3月21日閲覧。
- ^ Holmes, Edward (1845). The Life of Mozart Including His Correspondence
- ^ Aaron Johnston "Kate and I were constantly bullied due to the strip" Suddenly Silver, 25 Years of FBOFW, 2003
関連項目
ステージ・マザー
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ナビゲーションに移動 検索に移動ステージ・マザー | |
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Stage Mother | |
監督 | トム・フィッツジェラルド |
脚本 | ブラッド・ヘンニク |
製作 | ブラッド・ヘンニク アン・クレメンツ J・トッド・ハリス ローリー・クラウス・ラコブ ダグ・ペティグルー |
製作総指揮 | トム・フィッツジェラルド クレイ・エプスタイン |
出演者 | ジャッキー・ウィーヴァー ルーシー・リュー エイドリアン・グレニアー マイア・テイラー |
音楽 | ウォーレン・ロバート |
撮影 | トーマス・M・ハーティング |
編集 | ヤニヴ・ダバック |
製作会社 | 4Kプロダクションズ ブランデッド・ピクチャーズ イディオット・サヴァント・ピクチャーズ |
配給 | ![]() ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 93分[1] |
製作国 | ![]() |
言語 | 英語 |
興行収入 | ![]() |
『ステージ・マザー』(Stage Mother)は2020年のカナダのドラマ映画。監督はトム・フィッツジェラルド、主演はジャッキー・ウィーヴァーが務めた。亡くなった息子から経営不振のゲイバーを相続した母親が、その再建を目指す姿を描いたコミカルドラマ[3]。
ストーリー
テキサス州。メイベリン・メトカーフは同地にある教会のコーラス隊のリーダーを務めていた。メイベリンにはリッキーという息子がいたが、同性愛者であることをカミングアウトされてからというもの、そのまま疎遠になっていた。敬虔なキリスト教徒であり、保守的な価値観で生きてきたメイベリンは息子の告白を受け止められなかったのである。そんなある日、メイベリンの下にリッキーが急逝したとの一報が届いた。メイベリンが葬儀に参列するべくサンフランシスコを訪れたところ、リッキーが経営していたゲイバーを相続する権利があることが判明した。しかも、そのバーの経営状態は火の車だった。
ここで、メイベリンは誰もが予想しなかった行動に出た。経営の経験がなかったにも拘らず、メイベリンはゲイバーの再建に乗り出したのである。
キャスト
- メイベリン・メトカーフ: ジャッキー・ウィーヴァー
- 若年期: ソフィア・ベンツァフ
- シエナ: ルーシー・リュー - シングルマザー。
- ネイサン: エイドリアン・グレニアー - メイベリンの亡き息子リッキーの公私に渡るパートナー。
- チェリー・ポピンズ: マイア・テイラー - ドラァグクイーン。
- ジョーン・オブ・アーカンサス: アリスター・マクドナルド - ドラァグクイーン。
- テキーラ・モッキングバード: オスカー・モレノ - ドラァグクイーン。
- ベヴェット: レノーア・ザン - メイベリンの妹。
- ダスティ・マフィン: ジャッキー・ビート - ベテランのドラァグクイーンで舞台演出家。
- オーガスト: アンソニー・スコーディ - 一流ホテルのコンシェルジュ長。メイベリンに惹かれる。
- ジェブ・メトカーフ: ヒュー・トンプソン - メイベリンの夫。息子リッキーを全否定。
- リッキー・メトカーフ: エルドン・シール - メイベリンとジェブの急死した息子。ゲイバーの経営者でドラァグクイーン。
製作
2018年5月1日、ジャッキー・ウィーヴァー、テイ・ディグス、ルーシー・リューの起用が発表された(結局、ディグスは出演しなかった)[4]。9月7日、エイドリアン・グレニアーとマイア・テイラーの出演が決まったと報じられた[5]。同月、本作の主要撮影がカナダのノバスコシア州で始まった[6]。
公開・マーケティング
2018年11月3日、本作の劇中写真が初めて公開された[7]。2020年1月4日、本作はパーム・スプリングス国際映画祭でプレミア上映された[8]。6月18日、モメンタム・ピクチャーズが本作の北米での配給権を獲得したと報じられた[9]。26日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[10]。
評価
本作に対する批評家からの評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには31件のレビューがあり、批評家支持率は58%、平均点は10点満点で5.4点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ステージ・マザー』は価値観の対立を題材にしたコメディドラマだが、ステレオタイプから脱却しきれなかった。しかし、ジャッキー・ウィーヴァーの演技のお陰で、見逃しがたい一作に仕上がってはいる。」となっている[11]。また、Metacriticには8件のレビューがあり、加重平均値は41/100となっている[12]。
出典
- ^ “ステージ・マザー”. 映画.com. 2020年12月8日閲覧。
- ^ “Stage Mother (2020)” (英語). The Numbers. 2020年12月8日閲覧。
- ^ “ステージ・マザー”. WOWOW. 2021年11月6日閲覧。
- ^ Roxborough, Scott (2018年5月1日). “Cannes: Jacki Weaver, Taye Diggs and Lucy Liu Join 'Stage Mother'” (英語). The Hollywood Reporter 2020年12月8日閲覧。
- ^ Siegel, Tatiana (2018年9月7日). “Toronto: Adrian Grenier, Mya Taylor Board Dark Comedy 'Stage Mother' (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter 2020年12月8日閲覧。
- ^ Musbach, Julie (2018年9月7日). “Adrian Grenier And Mya Taylor Join Jacki Weaver And Cast Of STAGE MOTHER” (英語). Broadway World 2020年12月8日閲覧。
- ^ Ritman, Alex (2018年11月3日). “First Look: Jacki Weaver, Adrian Grenier Hit San Fran's Drag Scene in 'Stage Mother'” (英語). The Hollywood Reporter 2020年12月8日閲覧。
- ^ Blueskye, Brian (2020年1月2日). “Check out these LGBTQ films at the Palm Springs International Film Festival” (英語). Desert Sun 2020年12月8日閲覧。
- ^ Grater, Tom (2020年6月18日). “Momentum Pictures Buys Jacki Weaver, Lucy Liu Comedy ‘Stage Mother’” (英語). Deadline.com 2020年12月8日閲覧。
- ^ “STAGE MOTHER - Official Trailer” (英語). YouTube. Momentum Pictures (2020年6月26日). 2020年12月8日閲覧。
- ^ “Stage Mother” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年12月9日閲覧。
- ^ "Stage Mother" (英語). Metacritic. 2020年12月9日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト(日本語)
- ステージ・マザー - allcinema
- Stage Mother - IMDb(英語)
- Stage Motherのページへのリンク