Precision Approach Path Indicatorとは? わかりやすく解説

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パピ【PAPI】

読み方:ぱぴ

《precision approach path indicator》着陸する航空機適正な進入角知らせ進入角指示灯一つ角度によって赤または白に見える4基の灯火が、滑走路片側に横一列配置され進入角適正であれば外側か白白赤赤見える。4基とも白の場合は高すぎ、赤の場合は低すぎる。VASIS(バシス)よりも精度が高い。精密進入経路指示灯


ピー‐エー‐ピー‐アイ【PAPI】

読み方:ぴーえーぴーあい

《precision approach path indicator》⇒パピPAPI


PAPI

(Precision Approach Path Indicator から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/10 00:16 UTC 版)

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ジャージー空港(イギリス)滑走路27の例。ここでは右側に設置されている。飛行機はグライドパスの下側にある。
PAPI 4灯のうちの1台。同様の表示灯が残り3台設置されている。

PAPIパピ、Precision Approach Path Indicator)とは、飛行場灯火のうち進入角指示灯の1つで、着陸しようとする航空機に適正な進入降下角度を示すために、航空機から見て滑走路の左側に設置された表示灯である(国や空港によっては設置位置が右側や両側の場合もある)。横一列の4灯で構成され、それぞれが航空機に向けて赤および白を発光し、航空機からはそれぞれが赤または白に見える。

概要

航空機の適正な進入降下角度は一般的に3度とされており[1]、空港の滑走路端付近から照射されている計器着陸装置(ILS)のグライドパスも一般的に3°に設定されている。PAPIは、その見え方の違いによりパイロットへ適正な進入降下角度3°を可視光にて伝える。ただし、地理条件などにより進入降下角度が異なり、空港ごとに調整されている。例として千歳基地の2.7°、かつての小松空港の2.5°等である。計器着陸装置 (ILS) のある滑走路に設置が義務付けられているが、ILSがなくとも設置されている滑走路も多い。

同様の設備にVASISがあるが、より高精度のPAPIにとってかわられている。日本国内では全て置き換えが完了しており、現在VASISは存在していない。

PAPI灯火の設置位置は、滑走路末端通過時の航空機の車輪クリアランスが9メートル(1200メートル以上の滑走路)となるようなMEHT (Minimum pilot's eye height over the threshold) によってILSグライドスロープと同じところか、またはその前方へ120メートル以内とされている。大型機のMEHTに合わせて設置されている滑走路に小型機がPAPIのオングライドパスで進入すると、通常の接地位置より前方に接地することになる。

ただし、滑走路が1080メートル未満の空港に設置される場合は、簡易型PAPI (A-PAPI) となる。こちらは2灯式である。

各灯器は澄んだ大気中において7.4キロメートル(4ノーティカルマイル)、A-PAPIでは4.5キロメートル(2.4ノーティカルマイル)から視認でき、滑走路末端まで正確な進入角を提供するように設計されている。

また、ヘリコプター用の進入角指示灯 (HAPI : Helicopter Approach Path Indicator) もある。これは1個のユニットが緑の明滅/緑の不動光/赤の不動光/赤の明滅と変化し、それぞれ高い/適正/低い/低すぎる(危険)を示す灯火である。周囲の状況や性能に応じて1° - 12°の任意の進入角を設定することができ、一つのHAPIで複数の進入方向に対応できるものもある。ただし、日本の公共ヘリポートには現在設置されていない。

操縦席からの見え方

(公称進入角3°、左側設置のPAPIの場合)

4灯全てが白
進入降下コースよりかなり高いこと(ILSなしで3°30′以上、ILSありで3°35′以上)を示している。進入降下角度をより深くして適正な降下コースに乗る必要がある。
左3灯が白、右1灯が赤
進入降下コースよりやや高いこと(ILSなしで3°10′ - 3°30′、ILSありで3°15′ - 3°35′)を示している。進入降下角度をやや深くして適正な降下コースに乗る必要がある。
左2灯が白、右2灯が赤
進入降下角度が適正な範囲にあること(ILSなしで2°50′ - 3°10′、ILSありで2°45′ - 3°15′)を示している。適正な降下コースに乗って進入する限り、着陸寸前の機首上げまで「白2赤2」が見え続ける。
左1灯が白、右3灯が赤
進入降下コースよりやや低いこと(ILSなしで2°30′ - 2°50′、ILSありで2°25′ - 2°45′)を示している。進入降下角度をやや浅くして適正な降下コースに乗る必要がある。
4灯全てが赤
進入降下コースよりかなり低いこと(ILSなしで2°30′以下、ILSありで2°25′以下)を示している。進入降下角度をより浅くして適正な降下コースに乗る必要がある。

滑走路の右側に(も)設置される場合、右側の灯火の色は左側のものと対称となるよう、外側が白・内側が赤となる。

脚注

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関連項目



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