パウル・ゴルダンとは? わかりやすく解説

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パウル・ゴルダン

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 23:19 UTC 版)

Paul Gordan
パウル・ゴルダン
生誕 パウル・アルベルト・ゴルダン
(1837-04-27) 1837年4月27日
プロイセン王国シュレージエン州ドイツ語版ブレスラウ
死没 (1912-12-21) 1912年12月21日(75歳没)
ドイツ帝国バイエルン王国エアランゲン
国籍 ドイツ
研究機関 エアランゲン=ニュルンベルク大学
出身校 ブレスラウ大学
博士論文 De Linea Geodetica (1862)
指導教員 カール・グスタフ・ヤコブ・ヤコビ
博士課程
指導学生
エミー・ネーター
主な業績 不変式論英語版
クレブシュ–ゴルダン係数
ゴルダンの補題英語版
プロジェクト:人物伝
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パウル・アルベルト・ゴルダン: Paul Albert Gordan (1837-04-27) 1837年4月27日 - 1912年12月21日(1912-12-21) )は、ドイツ数学者不変式論英語版クレブシュ–ゴルダン係数ゴルダンの補題英語版などで知られ[1]、"不変式論の王"[2][3]と呼ばれる。最も有名な結果に、次数を固定した二次形式の不変量英語版は、有限であるという主張がある[3]。クレブシュ–ゴルダン係数はアルフレート・クレプシュの名を冠する。エミー・ネーターの博士論文の監督を務めた[4][5]

経歴

プロイセン王国ブレスラウ(現在はポーランドのヴツロワフ)のユダヤ人の家庭に生まれ、ドイツ帝国エアランゲンで没した[6]

ブレスラウ大学カール・ヤコビの下、1862年にDr. philを獲得した。博士論文は楕円体上の測地線英語版に関するものであった。1874年、エアランゲンに移りエアランゲン=ニュルンベルク大学数学の教授になった[4]

ヒルベルトによる基底定理(ゴルダンの不変式論の結果を大幅に一般化した結果)の証明に関するゴルダンの有名な言葉に、"This is not mathematics; this is theology."(「これは数学ではない。神学だ」[7][注釈 1])がある[2][9]。問題となった部分は、不変量の有限の基底の(非構成的な)存在証明であった。しかし、最初期の出典でも証明の発表から25年後、ゴルダンの死後のものであることから、ゴルダンが本当にこの言葉を述べたかは定かでない。また、この言葉が批判を意図しているのか、あるいは称賛、冗談であったのかということもはっきりしていない。 ゴルダン自身はヒルベルトを応援し、ヒルベルトの算出した結果や方法を使用していた。査読報告の際にゴルダンがヒルベルトの論文の論法を一部誤っていると正しく指摘したのは確かであるが、ヒルベルトの仕事に反対したというよく知られた話は、 作り話だとも評価されている[10][11]

ゴルダンは後に"I have convinced myself that even theology has its merits".(神学にさえ利点があることを自身に納得させた)と述べている。 また、基底定理の簡潔な証明を発表した[12][13]

ドイツ数学会の2代目会長を務めた。バイエルン科学・人文科学アカデミー英語版ドイツ語版会員[14]プロイセン科学アカデミー会員[15]科学アカデミー準会員[16]に選出されている。

小惑星パウルゴルダンドイツ語版は彼の名に因む。

出版物

脚注

注釈

  1. ^ 「それは数学ではない,神学である」[8]とも。

出典

  1. ^ Paul Gordan Die Redaktion der Mathematische Annalen,  Mathematische Annalen (in German), March 1914, 73 (3): i–ii, doi:10.1007/BF01456698, S2CID 177804295
  2. ^ a b Harm Derksen, Gregor Kemper. (2002), Derkson, Harm; Kemper, Gregor, eds., Computational Invariant Theory, Invariant theory and algebraic transformation groups, Springer-Verlag, p. 49, ISBN 3-540-43476-3, OCLC 49493513 .
  3. ^ a b Kolmogorov, A. N.; Yushkevich, A. P., eds. (2001), Mathematics of the 19th Century: Mathematical Logic, Algebra, Number Theory, Probability Theory, Springer-Verlag, p. 85, ISBN 3-7643-6442-4, OCLC 174767718 .
  4. ^ a b O'Connor, John J.; Robertson, Edmund F., “Paul Albert Gordan”, MacTutor History of Mathematics archive, University of St Andrews, https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Biographies/Gordan/ ..
  5. ^ “Paul Gordan” (ドイツ語). Mathematische Annalen 75 (1): 1–41. (1914-3). doi:10.1007/BF01564521. https://link.springer.com/article/10.1007/BF01564521. 
  6. ^ Bergmann, Birgit (2012). Transcending Tradition: Jewish Mathematicians in German Speaking Academic Culture. Springer. p. 60. ISBN 9783642224645. https://books.google.com/books?id=7z8DTwXGO-oC 
  7. ^ 数学史”. 東京大学授業カタログ. 2025年6月22日閲覧。
  8. ^ 梅田, 亨「不変式論と非可換特殊多項式」『Fifth Oka Symposium 講義録』第5巻、2006年、17-49頁。 
  9. ^ Hermann Weyl, David Hilbert. 1862–1943, Obituary Notices of Fellows of the Royal Society (1944).
  10. ^ Mclarty, Colin (2008), Theology and its discontents, オリジナルの16 January 2009時点におけるアーカイブ。, https://wayback.archive-it.org/all/20090116011329/http://www.institut.math.jussieu.fr/~harris/theology.pdf 
  11. ^ McLarty, Colin (March 18, 2012). “Hilbert on Theology and Its Discontents”. Circles Disturbed. Princeton University Press. doi:10.23943/princeton/9780691149042.003.0004. ISBN 978-0-691-14904-2 
  12. ^ Gordan, P. (1899). “Neuer Beweis des Hilbertschen Satzes über homogene Funktionen”. Nachrichten von der Gesellschaft der Wissenschaften zu Göttingen, Mathematisch-Physikalische Klasse 1899: 240–242. https://eudml.org/doc/58452. 
  13. ^ Klein, Felix (1979). Development of mathematics in the 19th century. Internet Archive. Brookline, Mass. : Math Sci Press. pp. 311. ISBN 978-0-915692-28-6. https://archive.org/details/developmentofmat0000klei/mode/2up?q=theology 
  14. ^ Paul Gordan Nachruf bei der Bayerischen Akademie der Wissenschaften (PDF-Datei).
  15. ^ Mitglieder der Vorgängerakademien , Paul Albert Gordan”. Berlin-Brandenburgische Akademie der Wissenschaften. 2015年3月30日閲覧。
  16. ^ Verzeichnis der Mitglieder seit 1666: Buchstabe G” (フランス語). Académie des sciences. 2019年11月19日閲覧。

関連項目

外部リンク




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