カルバック・ライブラー情報量とは? わかりやすく解説

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カルバック・ライブラー情報量

(Kullback–Leibler divergence から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/22 13:59 UTC 版)

カルバック・ライブラー情報量(カルバック・ライブラーじょうほうりょう、: Kullback–Leibler divergence)は2つの確率分布の差異を計る尺度である。

確率論情報理論で利用され様々な呼び名がある。以下はその一例である:

  • カルバック・ライブラー・ダイバージェンスKLダイバージェンス
  • 情報ダイバージェンス: information divergence
  • 情報利得: information gain
  • 相対エントロピー: relative entropy
  • カルバック・ライブラー距離

ただしこの計量は距離の公理を満たさないので、数学的な意味での距離ではない。

応用上は、「真の」確率分布 P とそれ以外の任意の確率分布 Q に対するカルバック・ライブラー情報量が計算される事が多い。たとえば P はデータ、観測値、正確に計算で求められた確率分布などを表し、Q は理論値、モデル値、P の予測値などを表す。

この概念は1951年、ソロモン・カルバックとリチャード・ライブラーが2つの分布の間の directed divergence として用いたのが最初であり、ベクトル解析におけるダイバージェンスとは異なる概念である。

カルバック・ライブラー情報量は離散分布のみならず連続分布に対しても定義されており、連続分布に対するカルバック・ライブラー情報量は変数変換について不変である。したがって、情報理論の他の量(自己情報量エントロピー)よりも基本的であるともいえる。というのも、それらは離散的でない確率については未定義だったり、変数変換に対して不変ではなかったりするからである。

定義

PQ離散確率分布とするとき、PQ に対するカルバック・ライブラー情報量は以下のように定義される。

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