積分スケールとは? わかりやすく解説

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積分スケール

(Integral scale から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/12 08:13 UTC 版)

積分スケール (せきぶんスケール、英語: Integral scale)は、エネルギー保有領域に対応する乱流の最大渦の長さスケールを表し、乱流の速度変動の自己相関関数から求めることができる。乱流運動を特徴付ける長さスケールとして積分スケールテイラーマイクロスケール、及び、コルモゴロフスケールがあるが、それぞれの関係は一般に、であることが知られている。

定義 

積分スケールの厳密な定義は以下のように表される。

ここで、流体速度のレイノルズ平均値からの変動の二乗平均平方根 (root mean square RMS) であり、速度変動のRMS値あるいは変動強度などと呼ばれる。は波数である。は速度変動の3次元エネルギースペクトルである。

導出

縦速度相関関数を以下のように定義する。

積分スケールは以下に示すように、縦速度相関関数の積分で定義される。ここで、は相対位置を表す。

次に縦速度相関関数に対して、フーリエ逆変換を用いると

ここで、は波数を示し、は1次元縦エネルギースペクトル関数であり、

である。 これらを用いて縦速度相関関数の積分で定義されたを変形すると、

が得られる。

他のスケールとの関係

等方性乱流の理論から、積分スケールとその他の乱流特性長さスケールは、次のように見積もることができる。

レイノルズ数は、エネルギー保有領域の代表的長さ、代表的な速度変動の大きさ、動粘性係数を用いて

と表される。各特性長さスケール間の関係式から解るように、レイノルズ数の増加とともに、各長さスケールの比は大きくなる。

エネルギー散逸率との関係

大スケールの運動と散逸率の関係を決定するために、「大きな渦から小さな渦へのエネルギー供給率は大きな渦の時間スケールの逆数に比例する」という仮定をする。大スケールの渦が持つ単位質量当たりの運動エネルギーは、おおよそで、そのうち小スケールへ供給されるエネルギーの割合はに比例する。したがって、大スケールから小スケールへの供給量は単位時間当たり、となる。小スケールでは受け取ったエネルギー散逸率で散逸するが、散逸量が受け取るエネルギー供給量に等しいとすると

となる。

参考文献

  • 本田重雄、柳瀬眞一郎 編『乱流力学』1999年。 
  • Davidson P. A., ed. (2015), Turbulence: an introduction for scientists and engineers 



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