INEPTによる増感
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/07 21:39 UTC 版)
INEPTによって増感する理由は2つある。 スピンポピュレーション効果が、K( =磁気回転比の比 γI/γS)によって、信号を増加させる。ここでγIと γS はプロトン (I) と低感度の核 (S) の磁気回転比である。 大きな磁気回転比を持つ核は一般的に緩和が速い。INEPTによる磁化移動が繰り返される速度は、大きな磁気回転比を持つ核の緩和速度で決まり、その結果として積算効率が上がりS/N比が向上する。 これらの結果、NOEでは 1+K/2倍に増感するのに対し、INEPTではK倍以上に増感される。NOEとは違いINEPTでは、磁気回転比が負であっても問題なく、15Nや29Siの増感にも有用である。INEPTによって15Nの感度は10倍に増加する。
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