ハッセ=ダベンポートの関係式とは? わかりやすく解説

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ハッセ=ダベンポートの関係式

(Hasse–Davenport relation から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/27 07:29 UTC 版)

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数学において、 Davenport and Hasse (1935) によって導入されたハッセ=ダベンポートの関係式(ハッセ=ダベンポートのかんけいしき、: Hasse–Davenport relations)とは、ガウス和に関する二つの関係式で、一つはハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式(Hasse-Davenport lifting relation)と呼ばれ、もう一つはハッセ=ダベンポートの積の関係式(Hasse-Davenport product relation)と呼ばれる。ハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式は、数論における異なる体上のガウス和に関連するある等式である。ヴェイユ予想に動機付けられ、Weil (1949) はこの式をある有限体上のフェルマー超曲面のゼータ関数を計算するために用いた。

ガウス和は有限体上のガンマ関数の類似物であり、ハッセ=ダベンポートの積の関係式は次のガウスの積公式の類似物である:

実際、ハッセ=ダベンポートの積の関係式は、p-進ガンマ関数と Gross & Koblitz (1979)グロス=コブリッツの公式に対する類似の乗法的公式から得られる。

ハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式

Fq 個の元を持つある有限体とし、Fs を [Fs:F] = s であるような体とする。すなわち F 上のベクトル空間 Fs次元s である。

のある元とする。

F から複素数への乗法的指標 (数学)とする。

を、 から へのノルムで、次で定められるものとする。

上の乗法的指標で、 と、Fs から F へのノルムの合成で与えられるものとする。すなわち

とする。

ψ をある非自明な F の加法的指標とし、 と、Fs から F へのの合成であるような 上の加法的指標とする。すなわち

とする。

F 上のガウス和とし、 上のガウス和とする。

このとき、ハッセ=ダベンポートの持ち上げ関係式は次で与えられる。

ハッセ=ダベンポートの積の関係式

ハッセ=ダベンポートの積の関係式は次で与えられる。

ただし ρ は q–1 を割る exact 位数が m の乗法的指標であり、χ を任意の乗法的指標、ψ はある非自明な加法的指標である。

参考文献




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