DISCARDプロトコル
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/02 08:45 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動| 通信プロトコル | |
| 目的 | 受信したデータの廃棄(試験、デバッグ、計測、ホスト管理の目的に使用) |
|---|---|
| OSI階層 | アプリケーション層 |
| ポート | 9 |
| RFC | RFC 863 |
| TCP/IP群 |
|---|
| アプリケーション層 |
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DISCARDプロトコル(ディスカードプロトコル)は、インターネット・プロトコル・スイートのサービスの1つであり、 RFC 863 で定義されている。試験、デバッグ、計測、ホスト管理の目的に使用されることを意図したものである。DISCARDは「廃棄」の意味である。
ホストは、Transmission Control Protocol(TCP)またはUser Datagram Protocol(UDP)を使用し、ウェルノウンポート番号であるポート番号9で、DISCARDプロトコルに対応した対象のホストにデータを送信する。応答は返らない。このため、通常はUDPが使用される。ただし、セッション指向の接続(HTTPプロキシやVPNを介した接続など)でサービスにアクセスする場合には、TCPを使用する。
DISCARDプロトコルは、Unixのファイルシステムにおける/dev/nullに相当するTCP/UDPメッセージである。DISCARDプロトコルのサービスは、送信されたものが受信されることが保証されており、送信されたペイロードが確実に受信されることを必要とするTCP/UDPコードのデバッグに使用できる。
inetdでの実装
UNIX系のオペレーティングシステムでは、DISCARDサーバはinetdファミリーのデーモンに組み込まれている。DISCARDサービスは通常、デフォルトで無効になっている。ファイル/etc/inetd.confに次の行を追加し、inetdで設定をリロードすることで有効になる[1]。
discard stream tcp nowait root internal discard dgram udp wait root internal
多くのルータで、DISCARDプロトコル用のポート9(およびECHOプロトコル用のポート7)は、ローカルネットワーク上のホストを遠隔から起動させるためのWake-on-LAN(WOL)マジックパケットを中継する際の代用のポート番号としてデフォルトで設定されている。
関連項目
脚注
- ^ “8. The inetd - /etc/inetd.conf file”. 2019年3月6日閲覧。
外部リンク
- DISCARDプロトコルのページへのリンク