2000年 日本代表の監督・コーチ・選手の直筆サイン入りボール
2000年シドニーオリンピックの野球競技・日本代表 (2000ねんシドニーオリンピックのやきゅうきょうぎ・にっぽんだいひょう)は、2000年 にシドニー で開催されたシドニーオリンピックの野球競技 に出場する野球日本代表 選手を編成したチームのことである。
概要
国際オリンピック委員会 (IOC)の方針でプロ野球選手の出場が解禁となったことから、プロ野球選手をどの程度選出するか議論が起こり、パシフィック・リーグ は1球団1人を選出することで合意が得られたが、セントラル・リーグ からは6球団で2人しか選出されなかった。オリンピックに対する選手の受け止めも様々で、出場に前向きな選手がいた反面、イチロー は、「興味がない」と発言していた[ 1] 。
また、予選では選出されていた古田敦也 の扱いをめぐって、日本野球機構 側と日本野球連盟 側との間に軋轢が生じるなどの混乱が生じた。全員が顔を合わせたのはシドニーに入ってからであり[ 2] 、さらにオールアマ時代には当たり前であった代表合宿は行われず、大会中もアマ選手は選手村、プロ選手はホテル暮らしの区別があり、練習と試合の時しか顔を合わせない状況が生まれ、結果としてチームの一体感が生まれなかった。
選手24人のうち大学生は5人、社会人は11人、プロは8人の構成であり、オリンピック代表チームとしては唯一のプロ・アマ混合チームとなった。
日本は、初戦の対アメリカ合衆国戦でサヨナラ 負けし、続いてキューバと韓国に敗れるなど予選リーグから苦戦し、予選を通過したものの4勝3敗の4位だった。準決勝 ではキューバの前に完封 負けを喫し、ロサンゼルスから続いた連続メダル獲得を賭けた3位決定戦 では、韓国のエース具臺晟 と松坂大輔 の投げ合いで0-0の均衡が続いていたが、終盤に松坂が韓国の主砲イ・スンヨプ に決勝タイムリーを打たれて1-3で敗れた[ 3] [ 4] [ 5] 。野球が盛んな国には全敗し、五輪では初めてメダルを逃す大会となった。試合後には、涙を流す選手もいた[ 2] [ 5] [ 6] [ 7] 。
所属は選出当時。
試合結果
予選リーグ
9月17日
開始:12:30、試合時間:3時間31分、観客:13,404人 Sydney Olympic Park[ 8]
9月18日
開始:19:30、試合時間:3時間15分、観客:11,360人 Sydney Olympic Park[ 9]
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
H
E
オランダ
0
1
0
0
0
0
1
0
0
2
4
2
日本
1
3
0
3
0
0
2
1
×
10
17
0
蘭:Stewart、Dijkhoff、Remmerswaal、Beljaards、De Lange - Balentina、Isenia
日:吉見 、土井 、河野 - 鈴木郁
勝利 :吉見
敗戦 :Stewart
本塁打 蘭:Van't Klooster1号(7回ソロ 土井) 日:中村 1号(4回2ラン Remmerswaal)、松中 1号(4回ソロ Remmerswaal)
9月19日
開始:12:30、試合時間:2時間44分、観客:13,903人 Sydney Olympic Park[ 10]
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
H
E
日本
1
0
0
0
2
4
0
0
0
7
10
1
オーストラリア
0
0
3
0
0
0
0
0
0
3
6
0
日:黒木 、石川 - 鈴木郁
豪:Hutton、Ettles、Becker、D.White - Moyle
勝利 :黒木
敗戦 :Ettles
本塁打 日:沖原 1号(6回3ラン Ettles) 豪:Nilsson1号(3回3ラン 黒木)
9月20日
開始:11:30、試合時間:3時間、観客:3,245人 Blacktown [ 11]
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
H
E
日本
0
1
0
1
2
0
0
1
1
6
12
2
イタリア
1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
8
3
日:山田 、渡辺 、石川 、土井 - 鈴木郁
イ:Betto、Ricci、Ginanneschi - Madonna
勝利 :渡辺
敗戦 :Betto
本塁打 日:田中幸 1号(2回ソロ Betto)
9月22日
開始:18:30、試合時間:2時間30分、観客:3,512人 Blacktown[ 12]
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
H
E
日本
3
0
0
0
2
0
0
2
1
8
14
0
南アフリカ
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3
0
日:吉見 、杉内 、杉浦 、河野 、山田 - 阿部
南:Dove、Mauritz、Van Niekerk、B.Harrell - Kemp
勝利 :杉浦
敗戦 :Dove
本塁打 日:中村 2号(5回2ラン Mauritz)、田中幸 2号(9回ソロ B.Harrell)
9月23日
開始:12:30、試合時間:3時間48分、観客: 13,970人 Sydney Olympic Park[ 13]
日本
7 - 6
韓国
9月24日
開始:18:30、試合時間:3時間1分、観客: 3,479人 Blacktown[ 14]
準決勝
9月26日
開始:12:30、試合時間:2時間19分、観客: 13,727人 Blacktown[ 15]
キューバ
3 - 0
日本
3位決定戦
9月27日
開始:12:30、試合時間:2時間47分、観客:14,058人 Sydney Olympic Park[ 16]
韓国
3 - 1
日本
シドニーオリンピックアジア地区予選兼第20回アジア野球選手権の戦績
※会場は蚕室総合運動場野球場 。1999年9月11日から16日にかけて開催。
リーグ
対戦相手
結果
備考
予選リーグ
フィリピン
10-0
チャイニーズタイペイ
9-1
1位通過
決勝リーグ
チャイニーズタイペイ
2-1
中国
3-0
韓国
3-5
準優勝、シドニー五輪出場権獲得
予選時に選出されていたプロ野球選手
シドニー五輪アジア地区予選を兼ねた第20回アジア野球選手権大会 に、初めてプロ野球選手が日本代表に選出された。このうち松坂と松中は本大会でも代表に選出されている。
脚注
関連項目
外部リンク
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