音の中和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:47 UTC 版)
例えば、/nopa/ (高く)は /nop/ が語幹であるが、語幹末音の /p/ は /nopa/ のように直後に一部の母音が来て /p/ が音節頭の位置にあるときは激音 /p/ として現れるが、/p/ の直後に子音が来るなどしてこの音が音節末の位置に来る場合には /nobδa/ (高い)のように /b/ に交替する。これは激音 /p/ が音節末の位置に立つことができず、音節末の位置では /b/ と /p/ の区別が失われて平音 /b/ のみが現れるためである(中和)。正書法上では、終声字に激音や濃音などの字母を用いることで表現される。 /p/~/b/잎이 /ipi/ (葉が) ~ 잎 /ib/ (葉)~ 잎 앞 /ibab/ (葉の前) /t,s,σ,j,c/~/d/밭에 /bate/ (畑に) ~ 밭 /bad/ (畑)~ 밭 아래 /badarɛ/ (畑の下) 옷이 /osi/ (服が) ~ 옷 /od/ (服)~ 옷 안 /odan/ (服の中) 있어 /iσɔ/ (いて) ~ 있자 /idζa/ (いよう) 낮에 /naje/ (昼に) ~ 낮 /nad/ (昼) 빛이 /bici/ (光が) ~ 빛 /bid/ (光) /k,γ/~/g/부엌에 /buɔke/ (台所に) ~ 부엌 /buɔg/ (台所) ~ 부엌 안 /buɔgan/ (台所の内) 밖에 /baγe/ (外に) ~ 밖 /bag/ (外)
※この「音の中和」の解説は、「朝鮮語の音韻」の解説の一部です。
「音の中和」を含む「朝鮮語の音韻」の記事については、「朝鮮語の音韻」の概要を参照ください。
- 音の中和のページへのリンク