雌雄異熟現象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 05:33 UTC 版)
アボカドの花は虫媒花(ミツバチのような昆虫が花粉を運んで受粉させる)で一つの花に雌蕊(めしべ)と雄蕊(おしべ)があるが、一つの花の中でも雌蕊が成熟するタイミングと雄蕊が成熟するタイミングにズレがあり、簡単には受粉しない。 アボカドにはAタイプとBタイプの2種類があり、Aタイプは開花1日目の午前中に雌蕊が成熟して受粉し、花は一旦閉じて2日目午後に再度開花し、今度は雄蕊が成熟して花粉を放出する。 Bタイプは開花1日目の午後に雌蕊が成熟して受粉し、一旦閉じた後に2日目の午前中に再度開花し、今度は雄蕊が成熟して花粉を放出する。 このように、アボカドは雌蕊の成熟と雄蕊の成熟が午前・午後とズレるので、小規模な果樹園にAタイプばかり、あるいはBタイプばかり植えても実が成ることは無い。タイプの違う品種を混植しないと実が成らない。ただし、メキシコのようにきわめて大規模な果樹園がある所では、同一品種でも開花期がズレるものもあり、昆虫が雌花の開花期まで花粉を持ち越すこともあるのでハス種ばかりでも実をつける。 Aタイプにはハス種、アナハイム種、デューク種、マッカーサー種、メキシコーラ種、ピンカートン種があり、Bタイプにはベーコン種、クリフトン種、エドノール種、フェルテ種、ズタノ種、サンタナ種がある。
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