陰部之検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/06 07:48 UTC 版)
陰部を検査する際には、被験者に褌を取るように指示し、両足を開き、軍医の前に立つように命令した。鼠蹊部・陰茎・陰嚢・精系・睾丸・副睾丸の異常の有無を慎重に観察・触診し検査する。その後「排尿に困難はないか、残尿はないか」と詰問する。続いて、軍医は自らの手を用いて、被験者の陰茎の尿道球部より口部に向かって尿道を按圧して、膿が無きこと硬結の無きことを検査する。必要があるならば、その場で排尿を指示し、その尿の性状を検査した。(この検査は現代人の感覚からすれば耐え難い屈辱である。だが、当時の医療水準では大変重要な検査であった。この検査は性病の有無の確認を主目的としている事が推測できる。当時の性病は有効な治療法が乏しく、戦地で性病が蔓延した場合、軍の運営上の危機に直結する。このような事情から上記のような検査が行われたのであろう。)
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