辻 (那覇市)とは? わかりやすく解説

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辻 (那覇市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/31 14:47 UTC 版)

(つじ、:チージ)は、沖縄県那覇市の地名。辻一丁目から辻三丁目まである。辻は風俗街としての性質を担っており、太平洋戦争(大東亜戦争)中の空襲で焼失するまで、郭所(遊廓)として栄えた。郵便番号は900-0037[1]


  1. ^ 辻の若干北部に位置する前島にはピンクサロンが、松山ではキャバクラが多く見られる。ちなみに那覇市内では他に栄町が、沖縄本島中部ではコザに近い吉原が色町とされている。
  2. ^ 男子が居ないので冠は無く、ジュリは辻に居ながら結婚することはなく、死亡したジュリは郷里に帰して葬儀を行う。
  3. ^ 遊廓の統合についての資料は戦災で焼失のため見付かっていない。恐らくは、売春行為を白眼視する世論に屈した沖縄県当局が、取締や封じ込めの便のために行ったのではないかと推察されている。
  4. ^ どの程度の人数が徴用されたのか、具体的に述べた資料は未見。
  5. ^ 米兵だけではなく基地設営のため、内地からの土木作業員なども多く見られた
  6. ^ 特に有名な事件として、1955年9月3日に6歳の女児が被害に遭った由美子ちゃん事件が挙げられる。
  7. ^ 既に売春に手を染めていた女性にとって渡りに船であったと同時に、婦人団体からは「一般女性への防波堤となる」という賛成意見も見られた。しかしやはり「売春自体女性蔑視であり許容できない」という反対意見も見られた。結局やむを得ずコザの「八重島」に特殊地帯が作られることになった。
  8. ^ 琉球政府警察局調べ。那覇署管轄では他に桜町一帯が760人など。コザ署管轄ではセンター胡屋が931人、吉原が588人などで、那覇よりコザの方が売春市場の規模は大きかった。なお、1975年12月末時点で中央保健所には25件のトルコ風呂が登録されていた。
  9. ^ 一般女性のことはジュクと呼ぶ。
  10. ^ 因みに少年は糸満に売られ漁師にされた。糸満売り参照。少女が糸満に売りに出される場合もあった。
  11. ^ なお、1946年2月8日にはマッカーサーにより人身売買禁止の指令が出されている。
  12. ^ 『辻の華』によれば、運営や自治の類は全て女性によって行われていたが、どうしても「男手」が必要な部分もあり、主に事務上の手続きなどを行う為に雇われている男性もいた。
  13. ^ ムイメたちは全く無給の上に祭祀や行事の経費も持ち出しとされることから、年配の裕福な抱親の中から選ばれるような配慮が成されていた。しかしながらこれまでの蓄えを全て使い果たした上に借金を重ね、行方をくらました話も伝えられている。昭和初期に、一年間の任期中に2000円以上使うはめになった、との話も伝えられている。なお、選任されれば本人には拒否権は無い。
  14. ^ また、自らが産んだ娘を遊女として使役することも見られた。尚、抱母は当て字であり、「暗魔」などと書かれることも有った。更に、琉球では一般的に「アンマー」は母親という意味のある言葉であり、辻界隈でも年配者は抱親でなくともアンマーと呼ばれていた。
  15. ^ もちろん男性客が金銭を支払い、身請けを行うことも可能ではあったが、辻においてはむしろ後で面倒なことになりかねない、と、あまり好まれず、ほとんどはジュリ自身が自力で支払っていた。なお、容姿その他の問題で、辻に売られたにもかかわらず客の取れない女性は、禄に前借金を返済することができないため、部屋も与えられず、一生辻で下働きを続けるような場合もあった。
  16. ^ 女児は辻で遊女と生活を共にし、将来的に遊女になる例が多く見られたが、男児はジュリの親元(実家)に預けられることがならわしであった。
  17. ^ 交番所に届け出れば外出自由であったとの資料もある。
  18. ^ 琉球新報明治34年9月17日号によれば、午前4時頃、辻の中道なる染屋商から出火、獅子屋小路のほとんどを焼失。損害額は少なくとも25000円以上と見込まれる。
  1. ^ 日本郵便 郵便番号検索
  2. ^ 都市計画情報提供システム(那覇市)
  3. ^ 『月刊おとなのトレンディー』(トレンディー出版)の掲載店舗一覧表による。Vol.184(2006年4月号)では「泡店」37軒、vol.238(2010年10月号)では「泡店」43軒。『沖縄県警察史 3』によれば、1988年の「個室付き浴場」は30件である。なお、『沖縄の女たち』(1996年)によれば、沖縄県のトルコ風呂の数は全国で第10位である。
  4. ^ 『沖縄ナンクル読本』 p.242 -、
  5. ^ 『情話』p.18、『ひたすら歩いた 沖縄みちばた紀行』 p.55 -
  6. ^ 『那覇市史 通史編 1』 p.3 - p.14
  7. ^ 『那覇市史 通史編 1』 p.15 - p.26
  8. ^ a b 『那覇市史 通史編 1』 p.358
  9. ^ 『沖縄大百科事典』中 p.818
  10. ^ 『沖縄風土記全集 那覇の今昔』 p.350 -、『情話』p.8
  11. ^ 『那覇市史 通史編第2巻 近代史』 1974.2 p.475 - 「3遊郭の合併」
  12. ^ 『沖縄の遊郭』 p.99
  13. ^ 『沖縄 女たちの戦後』 p.47、『沖縄を知る辞典』「歓楽街」、『なは・女のあしあと』 p.268 -、p.287 -
  14. ^ 『なは・女のあしあと』 p.268 -
  15. ^ 『沖縄風土記全集 那覇の今昔』
  16. ^ 『おきなわ女性のあゆみ』 p.433、『沖縄の女たち』 p.46、『売春と前借金』 p.90、「売春防止対策関係資料 昭和51年度」
  17. ^ 『ひたすら歩いた 沖縄みちばた紀行』p.55 -
  18. ^ 『情話』p.78
  19. ^ 『売春と前借金』、『沖縄と遊郭』
  20. ^ 『情話』 p.57
  21. ^ 『情話』 p.27 「遊治郎取締令」、p.29 「傾城証文」、p.31「遊女の外出禁止令」p.47「遊郭制度の比較」
  22. ^ 『沖縄文化史辞典』 p.211「生殖器崇拝」


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