転調の方法とは? わかりやすく解説

転調の方法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 00:33 UTC 版)

転調」の記事における「転調の方法」の解説

転調のためには、新しい調への移行と、新しい調の確立が必要である。 新しい調への移行には、古く前後の調に共通の和音用い新しい調でその和音読み替えるということが行われた。例えば、ハ長調からト長調への移調では、ハ長調のVの和音ト長調のIの和音であるからハ長調のVを鳴らして、それをト長調のIと読み替える次に、第1の調の和音構成音のひとつと、第2の和音構成音のひとつが、増1度関係にあるよう和音続けて鳴らす、ということが行われた。たとえば、ハ長調IV度(ヘ=Fを持つ)の次にト長調VII(嬰へ=F♯を持つ)を並べる。しかし、時代をくだるに従って、これらを省略して新しい調のV7の和音直接はいるという方法もとられるようになっていった。 新しい調の確立には、最低限、前の調で使われない音が必要である(この音を特徴音という)。たとえばハ長調からト長調への移調では、ハ長調では用いられないト長調用いられる嬰へ(Fシャープ)の音である。前述新しい調のV7の和音直接はいる方法用いれば、同主調からの転調なければ、必ず前の調に含まれない音がひとつは含まれるので(同主調は、V7が同じである)、それだけで十分である。同主調からの転調では、Iの和音に前の調にない音が含まれるこのように、V7ないしIを鳴らすことで、転調成立するのである。しかし、より丁寧には、新しい調でT-S-D-T(I-IV-V-Iなど)のカデンツを行うことが求められる。これは、第2の調の和音とされる和音が、第1の調に第2の調の和音のひとつを一時的に借用しただけのもの、または第1の調の和音一時的に♯や♭を付けたらたまたま第2の調の和音のひとつと一致したというだけのもの(いずれも借用和音呼ばれる)、という印象与えないためには重要である。

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