超伝導でのエネルギーギャップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/08 03:07 UTC 版)
「エネルギーギャップ」の記事における「超伝導でのエネルギーギャップ」の解説
超伝導体でのエネルギーギャップは、フェルミエネルギー付近の状態密度が抑えられた領域であり、その大きさはバンド構造のエネルギースケールよりも遥かに小さい。超伝導のエネルギーギャップは、超伝導の理論的な記述における重要な側面であり、BCS理論では目立って取り上げられている。ここでエネルギーギャップの大きさは、クーパー対の形成による2つの電子のエネルギー利得を表す。通常の超伝導体が金属状態(高温)から超伝導状態に冷却された場合、エネルギーギャップは臨界温度 T c {\displaystyle T_{c}} 以上では見られず、 T c {\displaystyle T_{c}} でエネルギーギャップが現れ、さらに冷却するとエネルギーギャップは大きくなる。BCS理論によれば、通常の超伝導体の絶対零度でのエネルギーギャップ Δ {\displaystyle \Delta } は臨界温度 T c {\displaystyle T_{c}} で見積もられる。 Δ ( T = 0 ) = 1.764 k B T c {\displaystyle \Delta (T=0)=1.764\,k_{B}T_{c}} ここで k B {\displaystyle k_{B}} はボルツマン定数である。
※この「超伝導でのエネルギーギャップ」の解説は、「エネルギーギャップ」の解説の一部です。
「超伝導でのエネルギーギャップ」を含む「エネルギーギャップ」の記事については、「エネルギーギャップ」の概要を参照ください。
- 超伝導でのエネルギーギャップのページへのリンク