谷山花猿とは? わかりやすく解説

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谷山花猿

谷山花猿の俳句

あちこちにおひとりさま揺れ波の花
あらたまの宇宙のかなし皮ぶくろ
かの鯨死ぬ日へ息を愉しめり
からくにの五体ねじれる時雨かな
どの海も寝たり起きたり秋の暮
なんとなく夏の国体続きおり
はつゆめの遼河のほとりいななけり
はらからは墓原に似る晩夏かな
ガジュマルとともによじれて白髪なり
ゲルニカの牛の瞳が顕ち初山河
ヒロシマの日のビックエッグ人を食う
三日はや生けるしるしのゴミを出す
不知火や潜水艦の失禁す
亀鳴けよ言葉の逃げる時ならん
人体の水をしぼるや花吹雪
元号の煮つまる匂い葛の花
八月の阿修羅の走る大八洲
共食いの記憶を黒きダリアとす
冬の犬びょうびょうと吠え何か来る
冬銀河鳴るは安寿のむかしより
初刷りの漫画にぐいと拳立つ
去年今年水を呑んでは水出しおり
双肩に国家が乗ってころびけり
地は廻る万能という大根生え
坂の上巨大な鳥居灼けている
多喜二忌が近し鉛筆削るにおい
大統領の口から生えて曼珠沙華
天佑の泡のひとつに方頭魚
始祖鳥の声のそよげる箒草
帝国の蛇の身長切ってみよ
手袋が立っているなり犬死あり
春の海 戦陣訓の散りにけり
時雨つつアジアの匂う綿のシャツ
枯れ蓮の枯れ切るところ幾柱
枯木あり奥付らしき海が見え
枯葉枯葉大統領が決まらない
桐の花またも時間に追い抜かれ
檻が見えかの木枯しに象のこえ
死ぬために穿く軍足に左右がない
死ぬ順序狂わせているさくらかな
母と子と被爆図になお歩み入る
気を付けて体育の日の手を挙げる
海の日の幽霊を待つ木箱かな
海ゆかば泳いで泳ぎ切れぬなり
灰をつかんで八月灰になりいる手
炎熱が軍馬となって奔りおり
爆心地死者より少い墓碑がある
父の日の父炭酸ガスを出すばかり
私の壁にわたくしかいやぐら
老人に冬至の時間まだ余る
 

谷山花猿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/05 04:38 UTC 版)

谷山 花猿(たにやま かえん、1932年(昭和7年)3月[1] - 2018年(平成30年)は、日本俳人経済学者。専門は 日本金融史。本名は伊牟田敏充法政大学名誉教授、遼寧大学名誉教授。月刊『俳句人』編集長[2]新俳句人連盟会長(1998-1999年)、現代俳句協会副幹事長を歴任。第7回新俳句人連盟賞受賞[3]満州国奉天省(現在の遼寧省瀋陽市)出身。


  1. ^ 『俳句人』1978・2、2頁
  2. ^ 『俳句人』1982・10 奥付
  3. ^ 『俳句人』1978・2 略歴
  4. ^ [1] 国立国会図書館サーチ
  5. ^ [2] 第41回現代俳句全国大会
  6. ^ 昭和金融恐慌の構造 現代産業選書(有斐閣) 2002.10 著者プロフィール
  7. ^ 「裸木」第3号から(続) 高橋祐吉、敬徳書院、2019年10月29日更新。


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