複数生産要素のケース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 05:46 UTC 版)
「CES型関数」の記事における「複数生産要素のケース」の解説
生産要素の数がn個である一般的なCES型生産関数は以下のように書ける。 Q = ( ∑ i = 1 n a i X i ρ ) 1 ρ {\displaystyle Q=\left(\sum _{i=1}^{n}a_{i}X_{i}^{\rho }\ \right)^{\frac {1}{\rho }}} ただし Q {\displaystyle Q} は生産量、 a i {\displaystyle a_{i}} は生産要素 i {\displaystyle i} の分配率(ただし ∑ i = 1 n a i = 1 {\displaystyle \sum _{i=1}^{n}a_{i}=1} )、 X i {\displaystyle X_{i}} は生産要素 i {\displaystyle i} の投入量である。このとき、2生産要素のケースと同様、 ρ {\displaystyle \rho } = ( σ − 1 ) / σ {\displaystyle (\sigma -1)/\sigma } は生産要素間の代替の程度を測るパラメーターで、 σ = 1 1 − ρ {\displaystyle \sigma ={\frac {1}{1-\rho }}} が代替の弾力性となる。 宇沢弘文は、生産要素が2つ以上あるとき、定数的代替の弾力性を持つには全ての生産要素のペアの間の代替の弾力性が等しくなければならないこと、生産要素間のペアの間で代替の弾力性が異なることを許容するには、一部の代替の弾力性が同じで、その他の代替の弾力性は1でなければならないことを示した。 CES型関数が入れ子構造になっている生産関数も部分均衡分析モデルや一般均衡分析モデルで用いられることがある。入れ子構造を導入することで、異なった代替の弾力性を許容することができる。
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