薄膜分析 thin-film analysis
- 元素分析の空間分解能を上げるための一方法。薄膜試料を使うことで試料中での電子の拡散を小さくすることができるので、空間分解能を膜厚あるいはそれ以上にすることが可能である。
下図は、鉄のバルク試料(左)と100nm厚の薄膜試料(右)に30keVの電子が入射したときの、X線発生領域を比較したモンテカルロシミュレーションの結果である。X線発生領域は、バルク試料の場合約 2μmであるが、薄膜試料の場合は約 50nmと極めて小さな値となる。X線発生領域が小さくなるので計数率は低くなり、検出器には検出効率を上げるための工夫が必要である。定量分析ではクリフ・ロリマー補正が使われるが、精度は低くなる。
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