草刈男の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 15:06 UTC 版)
そこに、仕事を終えて家路に就く草刈男ら(シテと3人のツレ)が現れる。シテ(敦盛の化身)は、面を着けない直面(ひためん)で、水衣姿である。 シテ・ツレ〽草刈笛(くさかりぶえ)の声添へて、草刈笛の声添へて、吹くこそ野風なりけれシテ〽かの岡に、草刈る男子(おのこ)野を分けて、帰るさになる夕まぐれシテ・ツレ〽家路もさぞな須磨の海、少しがほどの通ひ路に、山に入り浦に出づる、憂き身の業(わざ)こそもの憂けれ [草刈男ら]草刈が吹く笛の音とともに吹くのは野風であることよ。[草刈男]あの岡で草刈をしていた我々が、野を分けて帰る時になる夕暮れ時。[草刈男ら]家は須磨の浦にあるが、そこまでのわずかな通い路の間に、山に入ったり浦に出たりしなければならない。つらいことの多い生業がもの憂いことだ。
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