縮退のある場合の一次摂動とは? わかりやすく解説

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縮退のある場合の一次摂動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 06:53 UTC 版)

摂動」の記事における「縮退のある場合の一次摂動」の解説

(摂動のない)シュレディンガー方程式 H | ψ ⟩ = E | ψ ⟩ {\displaystyle H|\psi \rangle =E|\psi \rangle } の固有値 E n {\displaystyle E_{n}} がk重縮退していて、その対応する固有状態を | n i ⟩ ( i = 1 , 2 , 3 , . . . , k , k ∈ N ) {\displaystyle |n_{i}\rangle \;(i=1,2,3,...,k,k\in N)} と表す。 微小な摂動 g V {\displaystyle gV} ( g {\displaystyle g} は無次元微小項)を加えた後、エネルギー固有値 E n {\displaystyle E_{n}} を持っていた状態に関するシュレディンガー方程式は ( H + g V ) | ψ n ( g ) ⟩ = E n ( g ) | ψ n ( g ) ⟩ {\displaystyle (H+gV)|\psi _{n}(g)\rangle =E_{n}(g)|\psi _{n}(g)\rangle } となる。 ここで E n ( g ) = E n ( 0 ) + g E n ( 1 ) + ⋯ | ψ n ( g ) ⟩ = | ψ n ( 0 ) ⟩ + g | ψ n ( 1 ) ⟩ + ⋯ {\displaystyle {\begin{aligned}E_{n}(g)&=E_{n}^{(0)}+gE_{n}^{(1)}+\dotsb \\|\psi _{n}(g)\rangle &=|\psi _{n}^{(0)}\rangle +g|\psi _{n}^{(1)}\rangle +\dotsb \end{aligned}}} と展開できるとして、前述シュレディンガー方程式の0次項取り出して、 H | ψ n ( 0 ) ⟩ = E n ( 0 ) | ψ n ( 0 ) ⟩ {\displaystyle H|\psi _{n}^{(0)}\rangle =E_{n}^{(0)}|\psi _{n}^{(0)}\rangle } を得るが、摂動がない時のシュレディンガー方程式より | ψ n ( 0 ) ⟩ = ∑ i c i | n i ⟩ {\displaystyle |\psi _{n}^{(0)}\rangle =\sum _{i}c_{i}|n_{i}\rangle } とおくことができる。 次にシュレディンガー方程式1次項を取り出すと、 H | ψ n ( 1 ) ⟩ + V | ψ n ( 0 ) ⟩ = E n ( 0 ) | ψ n ( 1 ) ⟩ + E n ( 1 ) | ψ n ( 0 ) ⟩ ( V − E n ( 1 ) ) | ψ n ( 0 ) ⟩ = ( E n ( 0 ) − H ) | ψ n ( 1 ) ⟩ {\displaystyle {\begin{aligned}H|\psi _{n}^{(1)}\rangle +V|\psi _{n}^{(0)}\rangle &=E_{n}^{(0)}|\psi _{n}^{(1)}\rangle +E_{n}^{(1)}|\psi _{n}^{(0)}\rangle \\(V-E_{n}^{(1)})|\psi _{n}^{(0)}\rangle &=(E_{n}^{(0)}-H)|\psi _{n}^{(1)}\rangle \end{aligned}}} これに左から ⟨ n j | {\displaystyle \langle n_{j}|} をかけて ⟨ n j | ( V − E n ( 1 ) ) | ψ n ( 0 ) ⟩ = 0 {\displaystyle \langle n_{j}|(V-E_{n}^{(1)})|\psi _{n}^{(0)}\rangle =0} よって c j E n ( 1 ) = ∑ i ⟨ n j | V | n ic i {\displaystyle c_{j}E_{n}^{(1)}=\sum _{i}\langle n_{j}|V|n_{i}\rangle c_{i}} が成り立つ。 これをすべての j {\displaystyle j} について出すと、 n {\displaystyle n} 個の n + 1 {\displaystyle n+1} 元方程式得られるが、規格化考えていないため、この n + 1 {\displaystyle n+1} 個の方程式を解くて、エネルギー一時摂動及び縮退解ける様子がわかる。

※この「縮退のある場合の一次摂動」の解説は、「摂動」の解説の一部です。
「縮退のある場合の一次摂動」を含む「摂動」の記事については、「摂動」の概要を参照ください。

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