糊粒子とは? わかりやすく解説

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グルーオン

(糊粒子 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/18 22:32 UTC 版)

グルーオン
ハドロンである陽子の内部。陽子は、u(アップ)2つとd(ダウン)1つの3つのクォークからなる。ハドロン内部で強い相互作用を運び伝えているのがグルーオン。(SVG画像)
組成 素粒子
グループ ゲージ粒子
相互作用 強い相互作用
記号 g
質量 0
電荷 0
色荷 持つ
スピン 1
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グルーオン: gluon)とは、ハドロン内部で強い相互作用を伝える、スピン1のボース粒子である。質量は0で、電荷は中性。「色荷(カラー)」と呼ばれる量子数を持ち、その違いによって全部で8種類のグルーオンが存在する。

膠着子(こうちゃくし)、糊粒子という呼び方もあるが、あまり使われない。

他のゲージ粒子と違い、通常の温度・密度ではクォーク同様単独で取り出すことは不可能であるとされる。

また、グルーオン自身が色荷を持つため、グルーオンどうしにも相互作用が働く。これは電磁相互作用を伝える光子にはない性質である。この性質により、グルーオンのみで構成された粒子、グルーボールの存在が、格子QCD及び超弦理論によって示唆されている。

グルーオンの色

クォークの波動関数はSU(3)の基本表現、3成分を持つ列ベクトルの値をとる。基底で展開すれば、3種類のクォークがあるのと同じである。これらを比喩的にの色価を持つ、とする。反クォークは行ベクトルであって、これに補色、反赤・反青・反緑を割り当てる。

そしてグルーオンは、SU(3)の随伴表現に属する。これは3×3の行列のうち、エルミートでありトレースが零であるもののなす空間である。

色の比喩で言えば、赤の列・反青の行の成分は赤-反青を持つ、というように色と補色を一つずつ持っている事に相当する。これから上記のトレース成分を除いた8成分が、量子色力学に現れるグルーオンである。

トレース成分

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