白居易の出自に関する問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 03:57 UTC 版)
陳寅恪は、白居易と元稹の二大詩人はすでに漢化しており、故に種族の問題はすでに意味がなく、鍵となる問題は文化であると考え、白居易と元稹の家系を検討し、以下のように述べた。 吾が国の中古時代、西域の胡人が中土に移住してきたが、その(移住してからの)年代がきわめて近い者は、とりわけ研究する価値がある。もしその年代がはるか昔のこととなり、すでに同化してわずかな痕跡も無くなり追求できないものについては、ただそのわずかな他の標識、すなわち「胡姓」について詳細に考察しても、おそらく何らかの発見があるとは限らない。そして、吾が国の中古史における「種族の区分は、その人の受けた文化に多くが関係し、その継承している血統にあるのではない」という事例によって言えば、この問題もまた議論しようがない。故に元稹が鮮卑の出身であり、白楽天が西域の出身と考えるのは、全くでたらめな説ではないが、無用な論なのである。 — 陳寅恪
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